国家的不当労働行為の実態暴露&ナニワ生コン闘争情宣活動

連帯ユニオン関西地区生コン支部・大阪Bブロックと大阪Aブロックは2月28日、検察官が不当逮捕された関西地区生コン支部の組合員に、組合脱退勧奨を働きかけていた事実を暴露する宣伝活動を大阪地方検察庁前で展開しました。
また同日、不当労働行為企業と労働委員会から認定された「ナニワ生コン社」を周知するため、阪神・野田駅前、JR天満駅前で「ナニワ生コン社の労働組合法違反(不当労働行為)を労働委員会が認定」「加茂生コン事件の無罪判決」の報告と「検察官が『組合脱退勧奨』」の実態暴露に加えて、「カジノを止めるラストチャンス!」の情宣活動を展開しました。

「大阪地検前、国家的不当労働行為の実態を暴露」

大阪地検前の歩行者道路では、ナニワ生コン分会長が右手にマイクを握り、左手に組合旗を掲げて、関西地区生コン支部への権力弾圧で無罪判決が出たこと、検察官による組合脱退勧奨が法廷で明らかにされた国家的不当労働行為の実態などを整然と訴えました。大阪地検前の歩行者道路では、大阪Aブロック組合員と武谷書記次長が通行中の職員や会社員、市民らにビラを配布しました。

「検察庁の職員がビラを受け取り庁舎に入った」

関西生コンを支援する会が作成した「検察官が組合脱退勧奨」カラー刷りビラは、大阪地検前を行き交う職員や会社員、市民らが快く受け取ってくれました。
大阪地検の職員(検察官も?)がビラを受け取り庁舎に入っていく姿が印象的でした。
午前9時ころから約1時間の行動でしたが、ナニワ生コン分会長の訴えに、大阪地検前を行き交う職員や会社員、市民らに多いにアピールすることができました。ビラは、18枚(組合脱退勧奨のカラービラ)の配布でした。引き続き、大阪地検前での宣伝活動を展開します。

「阪神・野田駅前、松井市長のやり逃げを許してはいけない」

続いて、阪神・野田駅前に移動して、「ナニワ生コン社」の労働組合法違反(不当労働行為)の周知と、「加茂生コン事件『無罪判決』」「検察官が『組合脱退勧奨』」の宣伝活動を展開。加えて「カジノを止めるラストチャンス!」の宣伝活動も展開しました。
関西地区生コン支部・機関紙部が作成してくれた「ナニワ生コン闘争ニュース」と関西生コンを支援する会作成の「検察官による組合脱退勧奨」、カジノ問題を考える大阪ネットワーク作成の「カジノを止めるラストチャンス!」ビラは、阪神・野田駅前を行き交う会社員や市民らは快く受け取ってくれました。
女性の市民から「頑張ってね、応援してるよ」との激励がありました。ナニワ生コン分会長の訴えをジーッと聴き入っていた男性は「飲食業を営んでいるが、給付金の支給の遅れがひどい。大阪市に何度も足を運んで要請しても全く話しにならない。松井市長には失望している。このビラに書かれているように、カジノなどに税金を使うのではなく、コロナで被害を受けているところに税金を使うべきだ。松井市長のやり逃げを許してはいけない」と憤慨していたのが印象的でした。
午前10時ころから約1時間の行動でしたが、ナニワ生コン分会長の訴えに、阪神・野田駅前を行き交う会社員や市民らに多いにアピールすることができました。ビラは、89枚(組合脱退勧奨・カジノを止めるラストチャンスビラとセット)の配布でした。引き続き、駅頭での宣伝活動を展開します。

「JR天満駅前、カジノがきたら、メチャメチャ儲かんねや!]

午後からは、JR天満駅前に移動し、「ナニワ生コン社」の労働組合法違反(不当労働行為)の周知と、「加茂生コン事件『無罪判決』」「検察官が『組合脱退勧奨』」の宣伝活動を展開。加えて「カジノを止めるラストチャンス!」の宣伝活動も展開しました。
カラー刷りの「カジノを止めるラストチャンス!」ビラは、市民らの受け取りが好調で、ビラを受け取りながら「私もカジノは大反対!しっかり頑張りましょう」と激励してくれた男性、自転車を降りて「ビラください。お疲れさまです」と笑顔で激励してくれた男性らに元気をもらいました。また、高校生の女性がビラを受け取り「ありがとうございます」と笑顔で応えてくれたのが印象的でした。
50歳代くらいの男性はビラを見て受け取らず「わしはカジノ大賛成や。大阪にカジノがきたら、メチャメチャ儲かんねや、あんたら反対って頭おかしいのんとちゃうか!」と怒っていました。宣伝活動を強めねばと感じました。
関西地区生コン支部・機関紙部が作成してくれた「ナニワ生コン闘争ニュース」「検察官が『組合脱退勧奨』」とカジノ問題を考える大阪ネットワーク作成の「カジノを止めるラストチャンス!」ビラは、JR天満駅前、北区役所前を行き交う会社員や市民らは快く受け取ってくれました。
午後1時ころから約1時間の行動でしたが、ナニワ生コン分会長の訴えに、JR天満駅前、北区役所前を行き交う会社員や市民らに多いにアピールすることができました。ビラは、99枚(組合脱退勧奨・カジノを止めるラストチャンスのビラとセット)の配布でした。引き続き、駅頭での宣伝活動を展開します。

※ナニワ生コン闘争とは
「ナニワ生コン社は不当労働行為企業と認定された」
茨木市に所在する、ナニワ生コン社が、連帯・関生支部の組合員を不当に解雇した事件について、大阪府労働委員会は2020年9月28日、「解雇がなかった状態に戻せ」などと命令し、労働組合法に違反する「不当労働行為企業」と認定しました。

「大阪広域生コン協組の労働組合つぶしが背景にある」

ところが、ナニワ生コン社の経営陣は、現在においても、大阪府労働委員会の命令を履行しない態度をとり続けています。
大阪府に所在する生コン企業の100%近くが加盟する「大阪広域生コンクリート協同組合(大阪広域生コン協組)」が、2018年から始めた「労働組合つぶし」が背景にあります。
ナニワ生コン社と連帯・関生支部は、長年、円満な労使関係を築いており、労使が協力して展開する「生コン産業政策運動」を推進し、生コン価格や輸送運賃の適正化が実現したときには、労働組合が要求している「非正規の正規化など労働条件の改善」を約束していた企業でした。
ところが、大阪広域生コン協組の執行部から「労働組合つぶし」の協力を強くもとめられ、圧力をかけられたナニワ生コン社の経営陣は、連帯・関生支部の組合員を解雇したのです。
しかし、大阪広域生コン協組の労働組合つぶしが背景にあるとしても、大阪府労働委員会から不当労働行為が認定され、命令が出されたことについて、真摯に受けとめ、速やかに命令を履行することが、ナニワ生コン社の経営陣が「法律を遵守」し、「社会的な責任を果たす」ということなのです。

「府労委の命令は有効であり、ナニワ生コン社は『命令履行』義務がある」

大阪広域生コン協組の圧力もあり、ナニワ生コン社は、中央労働委員会に再審査申立をおこなっていますが、大阪府労働委員会の命令は有効であり、「命令履行」義務があるのです。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF

デモクラシータイムス 〈 2022.01.11 〉
池田香代子の世界を変える100人の働き人60人目
労働運動を〈犯罪〉にする国「連帯ユニオン関西地区生コン支部」事件
ゲスト:竹信三恵子さん(ジャーナリスト・和光大学名誉教授)
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関西生コン事件ニュース No.71 ココをクリック
関西生コン事件ニュース No.72 ココをクリック
2021年12月9日「大阪市・契約管材局と労働組合の協議」
回答が大阪市のホームページに掲載 
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賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み)

1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。
そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。
業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。
迫真のルポでその真実を明らかにする。

目次 : プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ

【著者紹介】
竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011-2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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