本年7月2日、関西地区生コン支部(関生支部)は、株式会社光榮および昌榮産業有限会社(両者とも代表取締役は鍋田昌敬)による不当労働行為について、大阪府労働委員会に不当労働行為救済申立を行いました。

過去からの合意事項

元々、㈱光榮と専属輸送契約を締結していた㈲荒木興業がありました(組合員5名在籍)。当時、㈱光榮と関生支部との間に「㈲荒木興業に将来不足の事態が発生した場合は㈱光榮で雇用する」ことが協定化されていました。
㈲荒木興業が廃業することになったため、関生支部は、協定書に基づき㈱光榮に対して組合員の雇用を求めました。
そこで、鍋田昌臣社長は、当時休眠状態であった昌榮産業㈲を輸送会社として活動を再開させ、専属輸送会社であった㈲荒木興業の事業を引き継がせました。そして、関生支部と㈱光榮は昌榮産業㈲で5名の組合員を正社員として雇用し、日々雇用組合員も昌榮産業で雇用することを合意しました。
しかし、昌榮産業㈲は、突然、本年1月27日から一方的に日々雇用組合員の雇用を打ち切ってきました。

大阪府労委に救済申し立て

このように会社が行っていることはこれまでの経緯を無視し、事前協議もなく一方的であり、明らかな不当労働行為です。これに対し、関生支部は本年7月23日に大阪府労働委員会に不当労働行為救済申立を行っています。
労働委員会では私たちの主張が認められることでしょう。

「大阪広域協組の指示」強調する㈱光榮・昌榮産業㈲
自らの責任を放棄する不誠実な態度㈲

関生支部は日々雇用労働者の雇用が一方的に打ち切られたことに対してすぐさま抗議と、その理由の説明を求めました。

権利侵害と徹底的に闘う

2月1日、鍋田昌敬社長と鍋田昌臣前社長が出席し話し合いの機会がもたれました。
ここで鍋田社長は打ち切りの理由について「大阪広域協組方針であり、当社は大阪広域協組の組合員なので従うしかない」「大阪広域協組の指示に従わなければ、不利益を被るような話もあるかもしれないので、当社は従わざるを得ない」「大阪広域協組と連帯との関係が修復するまで雇用の再会は難しい」と回答しました。
2月16日、日々雇用の問題について団体交渉を申し入れました。
4月10日、第1回団体交渉が開催され、昌榮産業は、団体交渉に弁護士を参加させ、「大阪広域協組と連帯との状況が変わっていないので、日々雇用組合員の雇用の再会は難しい」など前回と同様の回答を繰り返し、団体交渉の議論は平行線のまま終了しました。
4月23日、第2回団体交渉でも同様の回答をしてきたので、日々雇用組合員の雇用できない具体的な理由を書面で求めました。
6月1日、第3回団体交渉でも、口頭で回答しているので書面回答はできないと回答してきました。
私たち、関生支部は日々雇用組合員の雇用問題について、これまで何度も話し合いを行ってきましたが、昌榮産業は頑なに拒否し、これ以上の前進が見られないため、やむなく交渉は打ち切りました。

権利侵害と徹底的に闘う

このように会社は形式的な団体交渉を繰り返すだけで、関生支部と誠実に話し合い、問題を解決しようとする姿勢は一切見られませんでした。
また、会社は「大阪広域協組の指示に従っただけ」と言っていますが、これは自らの責任を放棄しているに過ぎません。会社がこうした苦しい主張を繰り返す裏には、この機会に関生支部との労使関係をなくしてしまいたいとの意図があることは明白です。
私たちは労働組合潰しの攻撃には屈しません。自らの権利を守り、発展させるため、不当労働行為を行う㈱光榮と昌榮産業㈲と徹底的に闘う覚悟です。