不法移民として米国で暮らす

日本の入管施設では、多くの人が命を奪われています。国が在留資格を与えない外国人の人権は、どう守られるべきなかを考える必要があるのではないでしょうか。

THE IMMIGATIONHUB職員の田中大志さんは、メディアの取材で次のように述べています。

「不法移民として米国で暮らしている」

田中さんは「約20年間、『不法移民』として米国で暮らしている。日本人の父とフィリピン人の母の間に、静岡県で生まれた。幼いころ肌の色の違いなどでいじめられ、私が6歳のとき、両親は環境を変えようと、母の親戚が暮らす米国に家族で移住した。米国は、世界中から来た移民が力を合わせて発展させた国だ。移住したカリフォルニア州では公立小学校に通えた。友人の国籍やルーツは多様で、いじめもなく、すぐ米国を好きになった」と話します。

「人権が保障されない不法移民」

「しかし、永住権の申請は通らなかった。永住権許可の上限が超過しており、取得までは国外で数十年待つ必要があると言われた。米国でこのまま暮らし続けたいという思いが強く、一家で不法移民になった。両親は建築現場や老人ホームなどで不法就労を始め、賃金は少なく生活は不安定だった。運転免許証は取得できず、賃貸物件の契約も難しく引っ越しは10回以上。不法移民の人権は保障されない。それを突きつけられるような生活だった」と厳しい体験談を語りました。

「日本の入管制度に比べれば恵まれている」

「それでも両親は、私の夢を応援してくれた。私は2015年にハーバード大学に入学することができ、米国の移民政策を研究した。卒業後の現在は、移民の生活の向上をめざすワシントンの機関で働いている。米国には、私のような不法移民が1千万人以上いる。私自身は、幼少期に親とともに不法入国した若者の救済措置制度「DACA(ダカ)」に支えられている。オバマ政権が12年に導入した制度で、強制送還が猶予され、大学進学や奨学金への応募、自由な就労が認められる。当事者や支援者がねばり強く政府に働きかけた結果生まれた制度で、日本の入管制度に比べれば確かに恵まれているだろう」と田中さん。

「なぜ政府は彼らを労働力として歓迎しないのか」

「しかしこの制度は、時の政権の対応や情勢によって揺さぶられてきた。トランプ政権は17年にDACAの廃止を決定。その3年後の連邦最高裁判所で決定は覆り制度は継続されたものの、各地で合法かを争う訴訟が起きている。他方、DACAでは限られた世代しか救済されない。私の両親は健康保険にも入れずに働き続け、健康を損ない、日本に帰国した。米国も日本も少子高齢化で、人手不足が深刻になっている。そんななか、貧困から逃れるため、職やより良い環境を求めて不法移民になる人々がいる。なぜ政府は彼らを労働力として歓迎しないのか」と田中さんは訴えます。

「国は人権をきちんと保障してほしい」

そして、田中さんは「私は『不法移民』という概念をなくすべきだと考えている。その国の国民も、外国籍の移民も、国はその人の人権をきちんと保障してほしい。それが持続的な社会につながると思う」と問題提起しました。
労働組合は人権擁護団体でもあります。私たちは田中さんの問題提起をしっかり受けとめて行動することが求められています。労働組合の枠組みだけではなく、人権問題を取り組むあらゆる団体と連帯して。

10.19反弾圧シンポジウムin東京開催決定!
日にち:2024年10月19日 土曜日
時 間:13:30受付 14:00~
場 所:国鉄労働会館
     (東京都港区新橋5丁目15-5)

 
 
 
 
 
 
主 催:連帯ユニオン関西地区生コン支部
共 催:連帯ユニオン関東支部
    労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会・大阪
    労働組合つぶしの大弾圧を許さない京滋実行委員会
    労働組合つぶしを許さない兵庫の会
お問合せ:連帯ユニオン関西地区生コン支部 06-6583-5546
PDFデータココをクリック
京都3事件無罪判決を求める署名のよびかけ
労働組合活動を犯罪扱いさせてはなりません
「京都事件」は、ベスト・ライナー、近畿生コン、加茂生コンの3つの事件(労働争議)を併合審理する刑事裁判です。労働争議の解決金を受領したことが「恐喝」とされています。
争議解決にあたって、会社側に解雇期間中の未払い賃金、雇用保障、組合の闘争費用などを解決金として支払わせることは、裁判所や労働委員会でも当然の実務として定着しています。ところが、警察・検察は、関生支部は労働組合を名乗る反社会勢力で、金銭目当てで活動してきたそんなストーリーで前代未聞の事件を仕組んだのです。
企業の団結権侵害に対する抗議行動や団体行動を犯罪扱いする警察・検察の暴挙を許せば、憲法28条が保障した労働基本権がなかった時代への逆戻りです。裁判所は毅然たる姿勢で無罪判決を出すべきです。すべての労働組合のみなさまに署名活動へのご協力をよびかけます。
署名活動の実施要領
提 出 先:京都地方裁判所第2刑事部
署名の種類:団体署名を実施します(個人署名ではありません)
      署名用紙は、  ココをクリック
集約と提出:第1次集約  9月末日(10月中旬提出)
      第2次集役  10月末日(11月中旬提出)
      最終週役    11月末日(12月中旬提出)
送 り 先:〒101ー0062
      東京都千代田区神田駿河台3ー2ー11 連合会館
      フォーラム平和・人権・環境気付
      関西生コンを支援する会 ホームページ  ココをクリック
      TEL:03ー5289ー8222
      関西生コン事件 仰天の現場証言~無罪の被告人と兵糧攻めされる業者【竹信三恵子のホントの話】
デモクラシータイムスで、「関西生コン事件」の解説。刑事裁判で無罪になった二人の組合員と、組合員を雇った、組合員に仕事を出したことを背景にセメントの販売を拒絶され兵糧攻めにあっているセメント製造業者をインタビュー。また、「産業別労働組合」の歴史の経過を詳しく解説。
動画閲覧できます ココをクリック
MBS(毎日放送)映像’24「労組と弾圧」がギャラクシー賞奨励賞を受賞しました。
5月31日、受賞式のようす ココをクリック
【MBSラジオがネットで聞けるようになりました】
ドキュメンタリー番組の前に放送されたMBSラジオ「関西生コン事件とは何か」がネットで聞けるようになりました。
以下のところから聞くことができます。
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関生弾圧について家族の目から描いた『ここから~「関西生コン事件」と私たち』が5月10日、2023年日隅一雄・情報流通促進賞奨励賞に選出されました。詳しくはコチラ ココをクリック

第26回ソウル人権映画祭で上映されました。 ココをクリック
6月13日から開催される、第26回ソウル人権映画祭(ソウルマロニエ公園一帯)。
14日(金)に『ここから「関西生コン事件」とわたしたち』が上映されます。英語・韓国語・字幕、韓国手話付き。全22作品を上映。

映画 ここから 「関西生コン事件」と私たち
この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合潰しに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(左写真は松尾聖子さん)いまも各地で上映会がひらかれている。
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