関生支部の産業別労働運動27
「京都府における関生支部の活動経過(5)」

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京津ブロック内における労働争議

「ダン生コン闘争」

職場環境の改善を求めて、ダン生コン社の従業員2名が2010年10月末に組合加入、同年11月10日に組合結成通知と団体交渉を申入を行いました。 ところが、ダン生コン社の代表取締役社長は正当な理由もなく団体交渉の開催を引き延ばしたり、建交労関西支部や警察権力を介入するなど、関生支部への敵視政策に傾注し、円満な労使関係を構築する姿勢を見せませんでした。

「会社の不当解雇に行動を展開」

ダン生コン社は同年12月13日、関生支部の組合員を含む5名の従業員に解雇通知書を送付しました。 関生支部・京津ブロックは、会社側の労働組合潰しを許さない、組合員の不当解雇の撤回を求め、連日、宣伝カーによる広報宣伝活動を展開しました。 そのさなか、ダン生コン社は2011年10月、京都生コン協組からの脱退を表明し、員外社(アウトサイダー)として営業を始めました。

「闘争戦術を駆使した現場行動」

ダン生コン社の宣伝禁止仮処分申立に、裁判所が街宣禁止を決定。関生支部・京津ブロックは、広報宣伝活動の内容を生コンの品質問題や労働組合加入促進に変更するなど、あらゆる闘争戦術を駆使して、連日にわたり行動を展開しました。 その結果、ダン生コン社は労使が一面共闘している生コン業界から孤立したことから2014年1月6日、ダン生コン社は3億数千万の負債を抱えて事実上倒産しました。

「闘争過程で組織化が実現」

闘争の過程では、ダン生コン社の専属輸送会社の社員1名を公然化するといった組織化を実現しました。関生支部・京津ブロックは2014年1月7日からダン生コン社内にある専属輸送会社の事務所で24時間体制の職場占拠闘争に取り組むなど現場闘争を拡大しました。 ダン生コン闘争は、ベスト・ライナー闘争の解決に伴い、ダン生コン分会の組合員2名はそれぞれ、京都生コン分会、バード分会直行に移籍し雇用を確保するなど、勝利的に解決しました。 この勝利解決は、関生支部・京津ブロックが長年にわたり取り組んできた生コン業界における産業別労働運動、協同組合運動(一面共闘)の成果です。 ※最終的にダン生コン争議は2022年4月の大阪高裁での和解により、すべての裁判上の争いが決着しました。

「秀商闘争」

生コンミキサー輸送会社の秀商社が、運行管理者の資格を取得後、正社員にするという約束を反故にしたことに不満を持った従業員が関生支部に加入、会社に対して正社員化を求めて2012年3月1日、組合結成通知と団体交渉申入を行いました。 組合結成後、秀商社は「関生支部の組合員は取引先から出入りを断られている」などとし、組合員へのあからさまな配車差別や、不誠実な団体交渉に終始したことから2012年6月の団体交渉で交渉が決裂し争議に入りました。

「あからさまな労働潰し」

また、秀商社は労働組合潰しを目的にミキサー車を減らしました。その減らしたミキサー車がH建設社の名義に変更され、秀商社からドライバーだけを派遣している実態が発覚したのです。
H建設社が秀商社の労働組合潰しに加担していることから、関生支部・京津ブロックは、H建設社に対する広報宣伝活動と、秀商社の取引先である生コン工場及び同業者のミキサー輸送会社に対して、秀商社が不当労働行為をしないよう指導することを要請しました。
関生支部・京津ブロックの行動に対して、秀商社は宣伝禁止仮処分を申立し、裁判所は一部を認める決定を命じました。
しかし、秀商社が宣伝禁止仮処分申立のために、取引先との会話を盗聴し、それを無断で裁判所に提出したことから、取引先が秀商社から距離を置くことになりました。
※次回に続く

真相はこれだ!関生事件 無罪判決!【竹信三恵子の信じられないホントの話】20250411【デモクラシータイムス】

ご存じですか、「関西生コン」事件。3月には、組合の委員長に対して懲役10年の求刑がされていた事件で京都地裁で完全無罪判決が出ました。無罪判決を獲得した湯川委員長と弁護人をお呼びして、竹信三恵子が事件の真相と2018年からの一連の組合弾圧事件の背景を深堀します。 今でも、「関西生コン事件」は、先鋭な、あるいは乱暴な労働組合が強面の不法な交渉をして逮捕された事件、と思っておられる方も多いようです。しかしそうではありません。企業横断的な「産別組合」が憲法上の労働基本権を行使しただけで、正当な交渉や職場環境の改善運動だったから、強要や恐喝など刑事事件には当たらないものでした。裁判所の判断もこの点を明確にしています。では、なぜ暴力的組合の非行であるかのように喧伝され、関西全域の警察と検察が組織的に刑事事件化することになったのか、その大きな背景にも興味は尽きません。 tansaのサイトに組合員お一人お一人のインタビューも連載されています。ぜひ、どんな顔をもった、どんな人生を歩んできた人たちが、濡れ衣を着せられ逮捕勾留されて裁判の法廷に引き出されたのかも知っていただきたいと思います。
動画閲覧できます ココをクリック

増補版 賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国

竹信三恵子 (著) 旬報社 – 2025/1/30

勝利判決が続く一方で新たな弾圧も――
朝⽇新聞、東京新聞に書評が載り話題となった書籍の増補版!関生事件のその後について「補章」を加筆。
1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけだ。そんな中、関西生コン労組は、労組の活動を通じて、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も、実現した。そこへヘイト集団が妨害を加え、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合潰しが行なわれているのか。迫真のルポでその真実を明らかにする。初版は2021年。本書はその後を加筆した増補版である。
◆主な目次
  はじめに――増補にあたって
  プロローグ
  第1章 「賃金が上がらない国」の底で
  第2章 労働運動が「犯罪」になった日
  第3章 ヘイトの次に警察が来た
  第4章 労働分野の解釈改憲
  第5章 経営側は何を恐れたのか
  第6章 影の主役としてのメディア
  第7章 労働者が国を訴えた日
  エピローグ
  補章 反攻の始まり
  増補版おわりに

映画 ここから 「関西生コン事件」と私たち
この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合潰しに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(左写真は松尾聖子さん)いまも各地で上映会がひらかれている。
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