「業者団体が共同雇用保障。大阪・兵庫の生コン業界で先進モデル、日本型産別雇用協定を実現」

業界再建政策のさらなる発展を求め、1998年の春闘で関生支部をはじめとする関連労組が105社でストライキ。24年ぶりに業界全体を揺るがすゼネストで、賃上げ、労働条件の統一化などの成果をあげました。
神戸、京都、奈良などで労使懇談会が開かれ、「大阪方式」が近畿一円に広がり始めたのです。同年8月には、全国一般と福岡県生コン工業組合の受け入れで、第2回労使共同セミナーを開催しました。
1999年の春闘では、業界再建=工場集約化事業にともなう雇用対策として、業者団体による「共同雇用保障協定」が締結されるという成果があがりました。

※ 共同雇用保障を定めた協定書の抜粋
2.集約化事業について
(1)生コン業界秩序の確立とあわせて経営環境改善をはかるため、工場の集約化事業を実施する。実施するにあたっては、労使による「特別委員会」を設置し、集約事業の具体化をはかる。
(2)工場の集約化にともない余剰人員が出た場合は、「大阪兵庫生コン経営者会」加盟各社が「共同して雇用保障」を行う。同時に、待機者が出た場合については受け皿会社が確保できるまで平均賃金を保障する。

「倒産・大失業時代に、建築職人も『労働者』、東亜闘争が請負契約労働者に新たな権利を開拓」

1998年4月、倒産した大型住宅リフォーム会社「東亜」で建築職人200人が立ち上がり、東京・大阪でビルを占拠。創意を凝らした2年がかりの大衆闘争で、裁判所・銀行に請負職人の未払い手間賃を「労働債権」と認めさせる画期的な成果を獲得しました。つづく同じリフォーム会社の「リモテックス闘争」(2000年)は、賃確法による国の立て替え払い制度を請負職人170人に適用する道を切り開いたのです。
戦後最悪の倒産・失業記録が毎月更新されるなか、倒産に負けない闘いとしても注目を集めました。

「『仕事おこし』に挑戦して」

右肩上がりの経済成長は終わりました。会社の浮き沈みに依存する企業別労働組合は、倒産・リストラ・産業再編の前では全く無力です。他方、連帯労組は、東京管理職ユニオンや各地の中小労組と協力して、東京・大阪で「失業者ユニオン」を結成。職業訓練校の開設、倒産企業の自主再建など多様な挑戦を試みたのです。

「中小企業労働者の視点で発信、産業・雇用法制の大転換に対抗」

「グローバルスタンダード」(世界標準)という名で、企業・雇用・社会の法制度がアメリカ流のリストラ促進型に、そして弱肉強食型に変わっていく。そんな流れに対抗して、中小・下請け・非正規労働者の視点から政策を発信し、関係労組の大同団結を提起したことにより、2001年6月、全港湾、全国一般全国協、連帯労組の3単産委員長は、組織統合を視野に入れた共闘強化で合意しました。

※1998年4月、「労働基準法改悪NO!」を訴える全国キャラバンが東京に結集。
※1999年12月、11労組2万5千人が結集した「中小労組政策ネットワーク」を東京で開催。
※2002年3月、連合、全労連を招き、「雇用対策シンポジウム」を全港湾、全国協、連帯労組で開催。

「労働組合の権利が危ない。弾圧反対、広がる共闘の輪」

「組織的犯罪対策法(1999年施行)」。これは、暴力団取り締まりに名を借りた、労働組合・市民団体への盗聴や活動規制まで狙う悪法です。やりたい放題の大企業リストラに立ち向かう運動を封じ込めようとする警察・検察・裁判所の意図が底流にあるのです。
世界産業事件では、大阪地裁が2億6千万円の損害賠償を労働組合に命令するなど、労働組合弾圧は新たな段階に入ってきましたが、反撃する労働組合の共闘も広がっています。

※1999年6月、連合の鷲尾会長(当時)と評論家・佐高信さんの呼びかけで、全労働団体・政党が東京に結集。
※1998年11月、新潟・柏和運送闘争では、偽装倒産に反対して自主営業・泊まり込み中の組合員を暴漢40人が襲撃した。この事件で、新潟県内の労組が300人結集して、抗議デモを開催。
※2000年2月、世界産業事件判決に危機感を持ち、宮里邦雄弁護士(日本労働弁護団副会長=当時)、佐高信さんらが呼びかけて、「権力の労働運動への不当介入に反対する全国連絡会議」を結成。
滋賀 恐喝未遂事件
第11回 公判
日時:2019年2月27日 10:00~17:00
場所:大津地方裁判所
大阪 威力業務妨害事件
第2回 公判
日時:2019年5月15日 10:00~
場所:大阪地方裁判所 大法廷 201
滋賀 大津生コン協組 威力業務妨害事件
第1回 公判

日時:2019年2月28日 11:00~12:00
場所:大津地方裁判所
ストライキが犯罪か!
労働組合つぶしの大弾圧許さない!
3.10集会
日にち:2019年3月10日(日)
時 間:14:00~16:00 開場:13:30
場 所:大阪市立西区民センター

労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ
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ストライキしたら逮捕されまくったけどそれってどうなの?(労働組合なのに…) 単行本 – 2019/1/30
連帯ユニオン、小谷野 毅、葛西 映子、安田 浩一、里見 和夫、永嶋 靖久(著)
内容紹介
レイシスト(差別主義者)を使って組合破壊をしかける協同組合、ストライキを「威力業務妨害」、職場のコンプライアンス違反の告発を「恐喝」、抗議を「強要」、組合活動を「組織犯罪」、労働組合を「組織犯罪集団」と言い換えて不当逮捕する警察。
いま、まっとうな労働運動に加えられている資本による攻撃と「共謀罪のリハーサル」ともいえる国家権力による弾圧の本質を明らかにする!
お問い合わせは、連帯ユニオンまで TEL:06(6583)5546 FAX:06(6582)6547
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