ふたたび弾圧の嵐と対決


建設・生コン産業では、ゼネコンやセメントメーカーの使用者責任追及闘争が不可欠です。下請け中小企業に過当競争を押しつけ、そのツケが最後に労働者に回されます。この大企業支配の構造を変革するためには、使用者責任追及闘争が欠かせないのです。
労働者と中小企業が協力して生コン業界再建を軌道に乗せ始めると、大企業と権力が再びキバをむいて弾圧をしかけてきました。組合活動を「営業業務妨害」と称する差止仮処分や損害賠償請求訴訟が大阪、兵庫、そして新潟、東京で次々と発生したのです。
1996年4月、民暴対策で有名になった宮崎乾朗弁護士が、著書「ミンボー事件簿」で、銀行・大企業への使用者責任追及運動を「暴力団まがい」と連帯労組を名指しで誹謗中傷。同年7月、争議行為に対する仮処分・損害賠償訴訟の乱発は、背景資本の責任追及運動の阻止が狙いであり、弁護団と対策を協議しました。
そして、1997年1月から2月、住友大阪、大阪アサノの両闘争で15年ぶりの大弾圧がおきたのです。

弾圧から共闘が生まれた。「交通労連」「全国一般」「連帯労組」がスクラム


1997年2月、日本セメントが大弾圧をしかけてきました。交通労連生コン産労の役員・組合員12人を逮捕した、大阪アサノ刑事弾圧事件です。
当時、日本セメントは全国で販売シェア拡張を優先して、労働者と中小企業が協力する生コン業界再建運動を敵視していました。労働組合との話し合いも拒否し、前年の96年春以降、中小企業の間で日本セメントの不買運動が広がり、労働組合もストライキをはじめ共同行動を強化しました。この流れを一挙に押しつぶそうと、警察、検察ぐるみで弾圧を仕組んだのです。
「直接の雇用関係がないセメント資本を、背景資本と称して攻撃するのは許さない」と検察も敵意をむき出しにしました。
97年4月、社民党国会議員調査団が大阪アサノ工場で生コン産労を激励。渕上幹事長は「これは政治弾圧じゃないか」と発言しました。
この頃、連合全国一般も福岡で北九州アサノ偽装倒産闘争に取り組んでいました。共通の相手、日本セメントに対して、交通労連、全国一般、連帯労組が97年3月から共同闘争を開始。98年6月には、日本セメントと秩父小野田セメントの合併=太平洋セメント発足に対抗して「労働者株主運動」もスタートしました。

日本セメントは不当弾圧、偽装倒産の責任をとれ


1997年6月、3単産の共同行動では、日本セメント本社に座り込みの現場行動を展開。参議院議員会館では、生コン産労の坪田委員長が「不当弾圧」をアピールするなど、交通労協が一連の行動をバックアップしました。

労組が経営者を支援。中小企業の悲鳴「下請けいじめホットライン」1年で300件


拓銀、山一証券、東海興業・・・不倒産神話を誇った金融機関やゼネコンが続々と倒産しました。アジアを襲った1997年夏の通貨危機以降、経済のグローバル化のもと、日本も国家・産業の大がかりな再編期に突入しました。大企業は生き残りをかけた合併、買収、事業再編に血眼になり、長年系列下においた下請け企業を選別淘汰のふるいにかけていきます。大倒産・大失業時代の始まりです。
97年12月、大企業の横暴を規制する試みとして、中小企業経営者を対象にした、電話相談「第1回・大企業による下請けいじめホットライン」を東京・大阪で実施しました。2日間で89件の相談が殺到。反響が広がるなか、98年2月に「中小建設・資材産業協会(準備会)」が発足。労働組合と中小企業の共闘で建設業界改革をめざす活動もスタートしました。
※「下請け工事代金の不払い・事後値引き」「指し値を強制された」が相談内容の特徴です。相談してくる企業も小さな工務店から中堅の建設会社へと広がりました。

大企業中心の産業再編に対抗して


大企業中心の産業再編を中小企業中心の産業再編に変革する目的で、1999年2月、永井孝信元労働大臣、和田貞夫全中連会長らを共同代表に「中小建設・資材産業協会(中建協)」が発足しました。

滋賀 恐喝未遂事件
第10回 公判
日時:2019年2月25日 10:20~17:00
第11回 公判
日時:2019年2月27日 10:00~17:00
場所:大津地方裁判所
大阪 威力業務妨害事件
第2回 公判
日時:2019年5月15日 10:00~
場所:大阪地方裁判所 大法廷 201
滋賀 大津生コン協組 威力業務妨害事件
第1回 公判

日時:2019年2月28日 11:00~12:00
場所:大津地方裁判所
ストライキが犯罪か!
労働組合つぶしの大弾圧許さない!
3.10集会
日にち:2019年3月10日(日)
時 間:14:00~16:00 開場:13:30
場 所:大阪市立西区民センター

労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ
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レイシスト(差別主義者)を使って組合破壊をしかける協同組合、ストライキを「威力業務妨害」、職場のコンプライアンス違反の告発を「恐喝」、抗議を「強要」、組合活動を「組織犯罪」、労働組合を「組織犯罪集団」と言い換えて不当逮捕する警察。
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