18春闘。大阪広域協組・在特会関係の立場に立つのか、中小企業と労働者のために闘う立場に立つのか
昨年12月27日、建交労関西支部や生コン産業労働組合、UAゼンセン関西セメント関連産業労働組合などの3労組が関西生コン関連労働組合連合会(労組連合会)からの離脱を唐突に宣言しました。
前日26日、労組連合会加盟組合の団体から関生支部に「労組連合会には残留する」という建交労関西支部の意思が伝えられていました。
関生支部としては、共闘関係を継続するにあたって生コンクリート輸送運賃やバラセメント輸送運賃の引き上げを約束した一般社団法人大阪兵庫生コン経営者会(経営者会)との2017年12月13日付け協定を共有し、ともにその実現をめざしていくことや18春闘に向けた取り組みとして、経営者会に未加入の企業を集団交渉へ参加させていくことなどの案を返答していました。
しかし、建交労関西支部など3労組は、何の前触れもなく労組連合会離脱を宣言したのです。
建交労関西支部など3労組も大阪広域協組の民主化を求める「6項目提言」や生コンクリート輸送及びバラセメント輸送運の引き上げなどを共闘の力で実現することを表明していました。この離脱は、共闘のルールをないがしろにして、協同組合の民主化を求める「6項目提言」や生コン輸送・バラセメント輸送運の引き上げなどの諸課題を放棄する「敵前逃亡」といえるものでした。
建交労 大阪広域協組に謝罪。それは従属すること意味する
現在、建交労関西支部など3労組は、「近畿生コン関連協議会」を立ち上げ大阪広域協組との協調路線を大々的に打ち出しています。同協議会の機関紙などには、関生支部を誹謗中傷する記事や、大阪広域協組の下部団体と称されている「関西建設関連オーナー会」に、労組連合会に所属していたことなどを反省し謝罪するという衝撃的な記事が恥ずかしげもなく一面トップに掲載されています。
建交労関西支部など近畿生コン関連協議会の姿勢は、労働者や労働組合としての闘いを放棄し、資本に屈してすり寄って従属するということを意味します。労働組合としての命脈尽きたといわざるを得ない行動です。
建交労関西支部は、すでに数年前から「労使の共闘・共存路線」という方針を打ち出し、闘うことを放棄していました。
「金の切れ目が縁の切れ目」の関係。建交労、ひれ伏すことで生きる道を模索。そこには信念や道理などはない
労組連合会の設立経緯については、2015年1月まで遡ります。当時、生コンクリートの安値乱売で疲弊していた大阪広域協組は、関生支部に対する敵対姿勢を改め、業界再建の協力を要請してきました。関生支部の協力を得て、当時乱立していた協同組合やアウトサイダーと呼ばれる安売りをウリにしていた企業をまとめようとしたのです。その際、大阪広域協組は関生支部に、セメント生コン業界の構造改革、安定的な経営・労働環境の確立などをめざす事業資金(環境整備基金)の拠出を約束しました。
その後の5月、業界の新たな流れと業界環境整備のための100円基金の拠出などを聞きつけた建交労関西支部は、突然、関生支部に対する誹謗中傷をストップ、敵対的姿勢を改めて岡元顧問を先頭に執行部が関生支部へ訪問。「『利権暴力集団』と誹謗する共産党流の関生叩きは間違いだった」との反省の弁を述べ謝罪し、共闘関係の再開を申し出てきたのです。それが労組連合会のスタートでした。
それが2年後、今度は、大阪広域協組が、関生支部に対し敵対する姿勢へと転換するやいなや、大阪広域協組に謝罪し関生支部への誹謗中傷を大々的に行っているのです。建交労関西支部など3労組は目先の損得だけで、在特会関係の差別排外主義者と連携する大阪広域協組へすり寄っていったというのが真相でした。
関生支部は闘う姿勢で勝利をめざす。建交労・産労はひれ伏すことで活路を模索
この建交労関西支部など近畿生コン関連協議会の取った行動は、資本との闘いを放棄し、従属することを意味します。近畿生コン関連協議会は、18春闘においては賃上げではなく、「格差解消」をめざすと公言しています。それは賃下げの可能性も含むものです。
それに対し、労組連合会はストライキも辞さない構えで賃上げと業界正常化をめざす方針を打ち出しています。
この18春闘では、労働組合の存在意義が問われることになります。
※「6項目提言」については、本サイト「広域協組+差別排外主義者による“関生支部つぶし”の策動。その背景と真因。」ページ参照