「湖東協・大津協事件公判、大津地裁」

連帯ユニオン関西地区生コン支部への権力弾圧をめぐる公判が7月1日、大津地裁で開かれました。本日の公判は証人尋問です。

「公判レポート(傍聴した印象)」

今回の(証人尋問の)証言では、6月26日の(公判)証人尋問と同様、他の理事が「連帯」と証言するところを「5労組」や「労働会」「労働関係」などと証言し、連帯の名前も特定せず、「現場で労働関係者が動いていたのは聞いているが、自分は見たことがないので中身まではよくわからない」など、「コンプラ」「アウト対策」「イヤがらせ」という言葉も出さなかった。共謀と言われたくないという気持ちもあるかもしれないが、湖東協・大津協の他の理事らとは少し違う印象を受けた。
そのためか、検察は「連帯」の特定や「コンプラ」「イヤがらせ」という単語を言わせたいがために、執拗に同じような質問を繰り返していた。
また、証人が一切「連帯」と特定して証言していないのにも関わらず、Nさんの弁護人が反対尋問で「連帯と平成27年の秋頃から勉強会をしていましたよね」や「その中でA氏が連帯の力を借りると提案したのですか?」「A氏が提案したことで大津協組側から連帯に協力を依頼した?」などと尋問すると、証人は少し困ったような様子で証言していたように感じた。
休憩のとき、「証人が一切『連帯』と特定して証言していないのにも関わらず、弁護人が『連帯』と特定して尋問したことに対し大変違和感を感じた」と、Yさんを通じて弁護人に意図を確認してもらったところ、「意識せずに言ってしまっていた。言わないようにします」と弁護人から回答があった。
再開し、証人が検察の再尋問を受け、再度弁護人からの反対尋問を受けたあと、証人から弁護人に対して、「さきほどいくつ『連帯が』という質問があったと思いますが、私の方はその当時は『5労組』という認識でありますので主旨がちょっとわかりにくかった。『連帯が』という質問がいくつかあったが、私は『5労組』と思って証言しました」という発言がありました。その発言を受けて裁判官が、「5労組の中に連帯は入っているが、5労組イコール連帯ではなく5労組の中に連帯が入っていたという認識なのですね」と確認していた。

●公判終了後、弁護団から本公判の解説と今後の方針を述べていただきました。

「公判のまとめ、中井弁護士(抜粋)」

午前中は傍聴されてないんですよね。K執行委員がはじめて自分の名前が出てきたと喜んでましたけれども、「でも俺はその会議(阪南ブロックの会議)に出ていない」って(証言した)。みなさんお気づきかと思いますが、(証人は)ブロック的には、阪南ブロックなんですよね。大阪の南の方のブロックの人ですから関係ない。(なぜなら)滋賀の事件ですから。
(証人は)大阪では、こうでしたみたいなのをモヤッと言うんですよ。「S執行委員からこんな話がありました」「K執行委員から…」K執行委員に至っては、「フジタ関係をオルグしてこい」と言われたという話が出たんですけど、組合オルグしてこいって何が悪いんやと。そういうのが午前中の内容でした。(証人は)元連帯の組合員です。
午後からはY氏。先行事件のfacebookを私このないだ見たんですけど、そこで書いてましたけど「何言ってんのかわからない」。その時よりは(今日は)聞き取れてたし、言っている意味も。(ただし)裁判の関係ではいらないんじゃないのと。
あとは反対尋問がでたり、検察官の補助尋問が出てましたけど、結局のところN氏が幹事長に就いて、(協組の運営が)良くなった。赤黒調整(公正・平等な出荷割り当て)がちゃんとされるようになったと。あれ(赤黒調整実績表)私も見ましたが確かに(H社は)赤ばっかりなんですよ。それが良くなったと。というような話だった。
最後に太田弁護士が、これは前回の期日でも怒ったし、裁判官だって苦言を呈されていた(ことですが)。N建設の事件では、(裁判官が)これで終わりと言ってましたから。みなさん証人ですからね。これで終わりらしいですから。本当に大変な不当(なこと)です。太田弁護士も言ってました「20年(やってきて)で初めてや」と。

中井弁護士には丁寧でわかりやすい解説と問題点や本質を述べていただいたことに感謝します。ありがとうございました。
勝手連・滋賀や労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会・大阪のみなさんをはじめとした全国の支援者のみなさん、裁判の傍聴支援をありがとうございます。今後もご支援ご協力をお願いします。

関西生コン事件ニュース No.10 PDF

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ
PDF

7月5日(大阪地裁)裁判が中止になっています。
好評販売中!
ストライキしたら逮捕されまくったけどそれってどうなの?(労働組合なのに…) 単行本 – 2019/1/30
連帯ユニオン、小谷野 毅、葛西 映子、安田 浩一、里見 和夫、永嶋 靖久(著)
内容紹介
レイシスト(差別主義者)を使って組合破壊をしかける協同組合、ストライキを「威力業務妨害」、職場のコンプライアンス違反の告発を「恐喝」、抗議を「強要」、組合活動を「組織犯罪」、労働組合を「組織犯罪集団」と言い換えて不当逮捕する警察。
いま、まっとうな労働運動に加えられている資本による攻撃と「共謀罪のリハーサル」ともいえる国家権力による弾圧の本質を明らかにする!
お問い合わせは、連帯ユニオンまで TEL:06(6583)5546 FAX:06(6582)6547
アマゾンでも購入することができます。
こちらから