滋賀県警弾圧事件(恐喝・恐喝未遂・威力業務妨害)公判
連帯ユニオン関西地区生コン支部への権力弾圧をめぐる公判が12月24日、大津地裁で開かれました。これまで別々で審理されていた恐喝・恐喝未遂・威力業務妨害事件が併合されて初めての公判で、この日は証人尋問が行われました。
傍聴人の感想「証言が裁判に必要だったのか疑問」
この日は3人の証人尋問が行われましたが、どれも「裁判にこの証言が必要だったのだろうか?」と疑問に思うような内容だった。
一人目の証人は滋賀県にあるホテル・東横インの支配人。
この証人は、自身が支配人を務めるホテル前で、事件となった系列ホテルの新築工事現場でのコンプライアンス違反を指摘するビラが配布されていることに憤慨し、それをやめるよう抗議。組合員はそれを受けてビラ配布をやめ、その場を離れたそうだ。聞いていて、どこが「威力業務妨害」の「威力」になるのかという印象だった。
二人目の証人は上記の建設現場で現場監督をしていた人間。この証人は現場の安全面の管理監督する立場にあっただが、そうした知識が不十分で、弁護側の多くの質問にあいまいな回答を繰り返していた。「マル適マーク」すら知らないということにも驚いたが、下請け会社の所属であるにもかかわらず、同現場で元請けである「東横イン電建」の制服を着用していたと証言したのには非常に驚いた。これは公判で発覚した新たな法令違反だった。しかも、それが悪いことだと感じていない様子だったことに驚くと同時に呆れてしまった。このような人間が責任者として配置されている現場では、コンプライアンス違反があっても不思議ではないなとの印象を持った。
三人目の証人は元組合員。この証人は主に、コンプライアンス活動の目的や組織内の専門部のあり方、会議のメンバーや内容などについて証言していた。この証人は事件となっている滋賀地域の組合員ではなかったので、聞いていてもこの事件とは関連性が低いと感じた。
まとめ、太田弁護士
今日は初めてばらばらで審理されていたのが同じ法廷に立てたので、みなさん顔を合わせられてよかったのかなと思う。
裁判官も言ってくれていたが、1月10日からはもうひとりも合流して公判が進む。固まってできるということだ。
午前中の証人であるホテルの支配人はビラを配られて怒ったのだろう。こちら側の弁護士が良いところまでいってそこから追い込み過ぎてしまい、「これってホテルに対する営業妨害でしょ?」と質問し、証人は「はい」と答えた。「だから東横イン電建に対する妨害ではないですよね?」と重ねて質問した。そうすると「いやいやいや、やっぱりグループ会社なので」と証人が答えるという場面があった。
しかし、結局はホテルに対する営業妨害がなぜ建設会社に対する営業妨害になるのかは分からなかった。しかも、ここは明らかになったが、こちらから「(東横イン電建に)言うとけ」とは一言も言っていない。証人が勝手に伝えている。それで業務が妨害されたと言っているが、こちらとしてはそれは知らないということになる。
二人目の証人。下請けの人が現場監督をやってしまっているということが明らかになった。あれこそコンプライアンス違反だ。今日写真を見せても、「これはよく見えないですね」と証人が言っていたが、あの写真は明らかに安全帯に紐が通っていない。
高アルカリ水のことをあまりつっこまなかったのは、こちらが外で計って行政の担当者を呼んで見せて、指導・改善を求めているので、証人もそこまでは聞いていないという話だったのでそこでやめた。
三人目の証人は2回目の出廷で元組合員だった。彼は元阪南ブロックの所属で、この事件は滋賀ブロックと京津ブロックなので会議には出ていないので全然中身が分からないだろうと思う。そのあたりが裁判官にどう響くのかというと、使ってもあまり意味がないのではないかと思う。
「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ
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労働組合つぶしの大弾圧を許さない元旦行動 PDF
連帯ユニオン、小谷野 毅、葛西 映子、安田 浩一、里見 和夫、永嶋 靖久(著)
内容紹介
レイシスト(差別主義者)を使って組合破壊をしかける協同組合、ストライキを「威力業務妨害」、職場のコンプライアンス違反の告発を「恐喝」、抗議を「強要」、組合活動を「組織犯罪」、労働組合を「組織犯罪集団」と言い換えて不当逮捕する警察。
いま、まっとうな労働運動に加えられている資本による攻撃と「共謀罪のリハーサル」ともいえる国家権力による弾圧の本質を明らかにする!
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