「兵器を買わされる日本」に学ぶ (著者=東京新聞社会部、文芸春秋・850円)
「不必要な武器を爆買いする安倍政権」
安倍政権では、防衛予算という名の「軍事費」が増大し続けています。
2020年度の予算案では5兆3133億円にも膨れあがっているのは、アメリカ・トランプ大統領が圧力をかけて、アメリカの言い値のまま、価格も維持費も超高額なアメリカ製の兵器を爆買いしているからです。
「ツケは国民(納税者)に」
しかも複数年で代金を支払う「後年度負担」(本書では「兵器ローン」と呼ぶ)が増え続けています。兵器ローンの残高は、第2次安倍政権発足前の2012年度までは3兆円前後だったのが、安倍政権発足後に急増し、2019年度は5兆3613億円に達し、同年度の防衛予算5兆2574億円を上回りました。ローン残高が予算額を超える異常事態なのです。
このような兵器の爆買いのツケが、結局は国民である納税者に回される一方で、アメリカの兵器産業を潤し、トランプの手柄として大統領再選の戦略に用いられている構図を、丁寧な調査をもとに本書は報じています。
「安倍政権の正体を暴露」
自衛隊の現場からの具体的なニーズや要請もないのに、政治主導で護衛艦いずも・かがの空母化やF35戦闘機の大量輸入が決定し、先制攻撃力を重視する安倍首相の意向で、長距離巡航ミサイルの導入が決まるなどの内幕を述べ、専守防衛の原則を無視して、日米軍事一体化のもと軍事大国への野望を抱く安倍政権の正体を暴露しています。
アメリカ・トランプ政権と軍産複合体にとって、兵器輸出の拡大は一体となって取り組む優先課題であり、「安倍政権下の日本はいいカモにされている」と。
日本の税金がアメリカに流出し続ける他方で、国民は増税と社会保障抑制の犠牲を強いらている実態に、怒りを持った本書の問題提起には説得力があります。
「あとがきにかえて」では、「税を追い利権を書く」と題して、長年にわたって政治と利権の関わりなどが述べられており、改めて勉強になる内容となっています。
私たちは、本書で学んだことを実践するために、街頭での宣伝行動などが求められています。安倍政権による税金の不必要な流用を暴露して、厳しく糾弾し、労働者や中小零細事業者など大衆のために税金を使う政策を実現しましょう。
6/21 シンポジウム ~今、見逃せない労働組合弾圧~ (IWJ)
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連帯ユニオン、葛西 映子、北 建一、小谷野 毅、宮里 邦雄、熊沢 誠、海渡 雄一、鎌田 慧、竹信 三恵子(著)
内容紹介
戦後最大の「労組壊滅作戦」が進行。
警察・検察・裁判所による弾圧。
権力と一体となった業界あげての不当労働行為。
関西生コン事件の本質を明らかにする!
ストライキやコンプライアンス活動を「威力業務妨害」「恐喝未遂」として89人逮捕、71人を起訴。
委員長と副委員長の拘留期間は1年5か月超。
取り調べで「組合をやめろ」と迫る警察。
家族に「組合をやめるよう説得しろ」と電話をかける検察。
組合活動の禁止を「保釈許可条件」とする裁判所。
いったい誰が、なんのために仕掛けているのか「?関西生コン事件」の真相。お問い合わせは、連帯ユニオンまで TEL:06(6583)5546 FAX:06(6582)6547
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