労働組合結成、ユニオン加入で闘おう

コロナ・ショックが、非正規労働者や正社員、個人事業主など、日本の働き手全体に悪影響を与えています。

「非正規がしわ寄せを受ける」

日本の雇用状況は、労働者の約40%が非正規雇用です。1990年代までは、主婦のパートや学生が中心で、世帯の家計を補助する立場の人がほとんどでしたが、現在では、大学卒業時に正社員として就職できなかった人や、リストラや過労で離職した中高年男性などが多く、最近では、年金の支給開始年齢の引き上げに伴い、高齢者の非正規も増えています。
リーマン・ショック後に頻発した「派遣切り」にあった労働者支援のために、2008年末の「年越し派遣村」が象徴的なように、経済が悪化したとき、しわ寄せを受けるのは非正規の労働者なのです。

「施策の改善効果はない」

非正規労働者の低賃金が大きな問題です。愛媛県のあるコンビニの時給は631円で、全国最低水準の愛媛県の最低賃金と同額です。最低賃金は都道府県ごとに違い、最も高い東京都との差は当時135円でしたが、2019年度は223円に拡大しました。仕事の内容は全く変わらないにもかかわらず。
国際的にも最低賃金に地域差を付ける国は少ないのです。非正規が主に加盟する労働組合が最低賃金は全国一律にすべきだと訴えていますが、実現には至っていません。
2013年施行の改正労働契約法は、通算5年を超えた有期契約の労働者に無期転換の権利を与えました。2015年の労働者派遣法改正も、派遣労働の安全化が目的、と政府は説明しました。今年4月からは正規と非正規の間の不合理な格差を禁止する「同一労働同一賃金」規制が強化されます。しかし、一連の施策の効果は出ていません。

「正社員も不安にさらされている」

大企業では、三菱電機で過労自殺や新入社員の自殺が続き、電通やトヨタ自動車でも長時間労働やパワーハラスメントによる過労自殺が相次いでいます。
政府の「働き方改革」では、残業時間の新規制が昨年の大企業への適用に続いて、今年4月から中小企業にも適用されます。
しかし、大企業では、「上にものが言えない職場の雰囲気がある」「上司の圧力により、労働時間を少なめに申告している」との実態が明らかになっています。
厚労省のパワハラ防止指針が今年6月から大企業、2022年4月から中小企業に施行され、相談窓口設置が義務化しますが、大企業では何ら改善されていない事例があります。
大手のIT企業では、上司に暴力を振るわれケガを負い、うつ病になった男性が、社内の相談部署に伝えても十分な調査もなく、配転希望も叶わず、結局、翌月に退職しました。男性は外部の弁護士に相談し、傷病は労災認定され、会社側には損害賠償を求めています。
長時間労働、有給休暇の消化率の低さ、家族を引き裂く転勤、あいまいな人事評価、パワハラなど、大企業の正社員は常に不安にさらされているのです。

「名ばかり事業主(フリーランス)が増えている」

働く時間や場所が拘束され、裁量が乏しい「名ばかり事業主」(フリーランス)が増えています。配達代行アプリを使ったサービス「ウーバーイーツ」のように、ネットを通じて仕事を請け負う新しいタイプの働き方も出てきましたが、こうした人たちは法的な保護が受けられないのが現状なのです。
新型コロナ対策で安倍政権が3月10日に発表した緊急対応策にはフリーランス支援も盛り込まれましたが、助成額は一律で日額4100円。とても生活できる額ではないことは言うまでもありません。

「労働組合を結成して闘おう」

雇い止めされそうになったパート社員が労働組合に相談したら、正社員ではないからと断られたという話もあります。
しかし、それは一部の労働組合のことであり、個人で加入できる労働組合(ユニオン)や地域の合同労働組合(地域ユニオン)、フリーランスの労働組合(個人事業主ユニオン)などが頼りになり、力になってくれます。
経営側からの理不尽な扱いに対して、泣き寝入りせず、労働組合の結成やユニオンに加入するなどの行動を起こして闘いましょう。

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公判が日程変更や中止になっています。確認お願いします。

労働組合やめろって警察にいわれたんだけどそれってどうなの(憲法28条があるのに…) 単行本 – 2020/3/6
連帯ユニオン、葛西 映子、北 建一、小谷野 毅、宮里 邦雄、熊沢 誠、海渡 雄一、鎌田 慧、竹信 三恵子(著)

内容紹介
戦後最大の「労組壊滅作戦」が進行。
警察・検察・裁判所による弾圧。
権力と一体となった業界あげての不当労働行為。
関西生コン事件の本質を明らかにする!
ストライキやコンプライアンス活動を「威力業務妨害」「恐喝未遂」として89人逮捕、71人を起訴。
委員長と副委員長の拘留期間は1年5か月超。
取り調べで「組合をやめろ」と迫る警察。
家族に「組合をやめるよう説得しろ」と電話をかける検察。
組合活動の禁止を「保釈許可条件」とする裁判所。
いったい誰が、なんのために仕掛けているのか「?関西生コン事件」の真相。お問い合わせは、連帯ユニオンまで TEL:06(6583)5546 FAX:06(6582)6547
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