関西生コンの弾圧は、労働三権を否定する弾圧

東京の会・共同代表 藤田正人弁護士

関西生コン労働組合に対する弾圧は、労働組合を反社会的勢力、団体交渉・労使交渉を強要・恐喝、ストライキを威力業務妨害とするなど、憲法で保障された労働三権(団結権、団体交渉権、争議権)を完全に否定するもの、労働組合法に規定された刑事免責制度をまったく無視するものだ。
資本の側にとっては、労働組合の争議権を背景にした団体交渉が強要・恐喝に当たりうるのは当たり前、労働争議が団結権を背景にした実力行使であり、威力業務妨害に当たりうるのは当たり前のこと。
日本の労働者階級は、日本の第二次世界大戦敗戦後、2.1ゼネストに象徴される戦後革命のたたかいにより、支配階級にこのような憲法上の権利、法律上の制度を設けることを強制したのだ。これは支配階級の側からすれば、戦後革命の現実性におびえた妥協でもあった。

「狙いは労働組合の消滅だ」

いま、日本の権力は、資本主義の破たん的状況を突破しようと、このような憲法の改悪を狙う総攻撃を開始している。この間の新型コロナウイルスによる経済危機も攻撃に拍車をかけ、私権制限の緊急事態宣言も現実化した。
権力の狙いは戦争と治安強化、その妨害物である労働組合、特に闘う労働組合の消滅だ。1980年代の国鉄分割・民営化とまったく同質の、これに続く権力の大攻撃だ。

「司法改革との闘いと一体で」

弁護士もここ20年、権力による「司法改革」攻撃と闘ってきた。この攻撃は、やはり戦後革命の産物である弁護士自治への攻撃であり、弁護士を激増させ、競争の激化により経済基盤を崩し、国家権力や経済的強者への従属を強めさせることが狙いであり、国鉄分割・民営化とまったく同質の攻撃であった。
しかし、たたかいの結果、逆に権力の担い手である法曹という職業自体が魅力を失い、志望者は激減、激増の受け皿として作られた法科大学院は半分以上が潰れるなど「司法改革」を破たん状態に追い込んでいる。
弁護士、法曹としても、この「司法改革」と同質の攻撃である関生弾圧を許さず、ともに闘わなければならないと強く決意している。攻撃に対しては、真っ向闘えば勝てる。ストライキが威力業務妨害だというなら、その攻撃をストライキ、ゼネストで真っ向から打ち破ろう。

※「関西生コン労働組合の弾圧を許さない東京の会」発行の「共に闘う」から、許可を得て掲載しています。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ 
PDF

デモクラシータイムス
【竹信三恵子の信じられないホントの話】
ヘイトの後に警察が来た~関西生コン事件
←ココをクリック
関西生コン事件ニュースNo.40 ココをクリック
「関西生コン事件」国家賠償請求訴訟 関連記事
OURPLANET(動画)「労働組合の自由を奪われた」関西生コン労組が国賠訴訟←ココをクリック
IWJ 国家賠償請求提訴についての記者会見 2020.3.17←ココをクリック
関西生コン労組、違法捜査と国など提訴 執行委員長ら恐喝容疑巡り「長期勾留は恣意的」 2020年3月17日 20:42 京都新聞←ココをクリック

大阪府労委で組合側の完全勝利命令!←藤原生コン運送不当労働行為事件

またもや、組合側勝利命令!←吉田生コン地位保全等仮処分申立事件

労働組合やめろって警察にいわれたんだけどそれってどうなの(憲法28条があるのに…) 単行本 – 2020/3/6
連帯ユニオン、葛西 映子、北 建一、小谷野 毅、宮里 邦雄、熊沢 誠、海渡 雄一、鎌田 慧、竹信 三恵子(著)

内容紹介
戦後最大の「労組壊滅作戦」が進行。
警察・検察・裁判所による弾圧。
権力と一体となった業界あげての不当労働行為。
関西生コン事件の本質を明らかにする!
ストライキやコンプライアンス活動を「威力業務妨害」「恐喝未遂」として89人逮捕、71人を起訴。
委員長と副委員長の拘留期間は1年5か月超。
取り調べで「組合をやめろ」と迫る警察。
家族に「組合をやめるよう説得しろ」と電話をかける検察。
組合活動の禁止を「保釈許可条件」とする裁判所。
いったい誰が、なんのために仕掛けているのか「?関西生コン事件」の真相。お問い合わせは、連帯ユニオンまで TEL:06(6583)5546 FAX:06(6582)6547
アマゾンでも購入することができます。

こちらから