国民のための仕事をしない首相や大臣は解雇しよう

米軍辺野古新基地の建設では、2018年12月から辺野古沿岸部で土砂の投入が続いており、必要な全ての土砂量2062万立方メートルのうち、今年1月までに4.3%の約89万2千立方メートルが投入されました。
菅政権が強行する米軍辺野古新基地建設の総予算がすでに1兆円規模に膨らんでおり、支出のあり方に問題がある経費も含まれていることが判明しました。

「土砂の単価が、市場価格の1.5~1.9倍に」

2018年の契約当初の単価は1立方メートルあたり「5370円」でした。内閣府沖縄総合事務局が市場価格をもとに目安として公表している単価は2017年度は1立方メートルあたり「3550~2900円」で1.5~1.9倍の開きがあります。
この土砂の単価について、2019年の国会で野党は、「沖縄防衛局が調査機関を通じて単価の見積もりを13社に依頼したところ、12社が辞退し、1社だけが回答し、その見積額がそのまま契約額として採用された経緯から『不適切』と指摘。辺野古の別の工事では1立方メートルあたり1870円の単価もあり、『過大な費用』だ」と追及し批判しました。
この指摘と批判に対して防衛省は、当時の那覇空港第2滑走路の工事中に触れ、「需要が増加したため」と答弁しました。その後、2020年3月の契約更新では1立方メートルあたり「4360円」まで引き下げられました。

「ボウリング場やダンスホールが新設」

また、キャンプ・シュワブ内では、既存の宿舎や倉庫などの米軍施設を取り壊し、別の場所に新設する工事も進んでいます。総額約750億円の「再編成工事費」が辺野古新基地建設の予算に含まれており、このなかには、米軍専用のプールやジムといった厚生施設に加えて、「ボウリング場」や「ダンスホール」などの娯楽施設が含まれていることが判明しました。

「『思いやり予算』で支払う日本政府」

日本政府は、1979年度から米軍基地内の施設整備の費用を、米軍駐留経費負担(思いやり予算)として支払っており、これには宿舎や厚生施設も含まれていますが、「娯楽性・収益性が高い施設は、新規採択を控える」と防衛省はホームページで説明してきました。
辺野古新基地建設の工事費に娯楽施設が組み込まれていることについて沖縄防衛局は「米軍再編に関する事業であり、支出することは適正」と答えています。

「娯楽施設の建設に工費が流用されている」

基地問題に詳しい沖縄国際大の前泊博盛教授(安全保障論)は指摘します。「思いやり予算ですら支出が難しい娯楽施設の建設に、辺野古移設の工費が流用されているとしか言いようがない。国会の会計検査院は厳しくチェックする必要がある」(2021年3月7日付朝日新聞)

「総工費9300億円」

政府が公表する米軍辺野古新基地建設の総工費約9300億円は、2019年11月に完成した新国立競技場(1569億円)の約6倍にあたります。
山口県の米軍岩国基地で2010年に使い始めた新滑走路は、岩国市によると、沖合約213ヘクタールを埋め立てましたが、埋め立て面積は辺野古の1.3倍ですが、総事業費は約2560億円で辺野古の3割弱にとどまります。

「安全保障以前に、行政の良識に反する」

元防衛官僚で、安全保障・危機管理担当の内閣官房副長官補を務めた柳沢協二氏は「沖縄でもそれ以外の地域でも、防衛施設にとって地元住民の理解は欠かせない。警備だけで2千億円近くを費やす事業は聞いたことがない」と指摘。「米軍内では戦略の見直しが急速に進んでおり、1兆円近い税金を使って12年後に完成させても、ニーズに合わなくなっている可能性もある。このまま工事を進めるのは安全保障以前に、行政の良識に反する」と話します。(2021年3月7日付朝日新聞)

「国民のための仕事をしない首相や大臣は解雇しよう」

米軍辺野古新基地建設の埋め立て工事で、土砂の単価が市場価格の1.5~1.9倍となっていることや、ボウリング場やダンスホールなど、米軍の娯楽施設の建設に工事費が流用されていることを許してはいけません。
私たち労働組合には、菅政権による沖縄県民の民意を無視した新基地建設の強行を阻止するための行動が求められています。
コロナ禍のなか、医療従事者や医療機関をはじめ、労働者、中小零細事業者など、困窮しているところに国民の税金を使うことを強く求めましょう。
私たち国民が雇っている首相や大臣などの国会議員が、国民のための仕事をしないのであれば、解雇を告げましょう。

【緊急のおしらせ】
第2回検証シンポジウム
4/18大阪はオンライン開催に変更します

12日午前、「関西生コンを支援する会」は事務局会議を開き、大阪、兵庫を中心に急増するコロナ感染状況に鑑みて、4月17~18日の第2回検証シンポジウム「関西生コン事件のこれからを考える」は、東京は予定通り4月17日13:30から連合会館2階大会議室で開催しますが、4月18日の大阪については、PLP会館での開催を取りやめ、代わりに「オンライン配信」方式で実施することを決めました。
「関西生コンを支援する会」sien.kansai@gmail.com宛てにメールでお申し込みいただいた方には、「オンライン配信」のアドレスを事前にご連絡しますので、そのアドレスからご視聴くださるようお願いします。
いまのところプログラムに変更はありませんが、状況によっては一部変更もありうることをご了承ください。
なお、4月18日はPLP会館にお越しいただいても会場は使用していません。お間違えないようお願いします。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF

ハーバービジネスオンライン
「関生事件」が揺るがす労働基本権
<労働裁判が働き手を素通りするとき> ココをクリック
関西生コン事件ニュースNo.52  ココをクリック

日刊深夜快速Vol.3551/水曜版・週刊大石ちゃん自由自在(仮)~関西生コンスペシャル・前編~ ココをクリック

日刊深夜快速Vol.3558/水曜版・週刊大石ちゃん自由自在(仮)~関西生コンスペシャル・後編~ ココをクリック

なぜ、いま戦後最大規模の刑事弾圧が労働組合に加えられているのか!?
641日勾留された武委員長が語る

「関西生コン事件」で逮捕された武建一委員長は今年5月29日、641日ぶりに保釈された。その1ヵ月後に収録されたロングインタビューをまとめた本が昨年12月10日発刊された。
・一連の事件は、なぜ起きたのか?
・関生支部とはどのような労働組合なのか?
・武建一という人物はいったい何者なのか?
そんな疑問に事実をもって答える1冊。ぜひ、お読みください。『武建一が語る 大資本はなぜ私たちを恐れるのか
発行・旬報社、四六判218ページ、定価1500円+税
*全日建(全日本建設運輸連帯労働組合)にお申し込みいただければ頒価1500円(送料込み)でお届けします。多部数の場合はお問い合わせください。
お問い合わせ03-5820-0868
【目 次】
第1章 刑事弾圧
641日にもおよんだ勾留生活/なぜ私は逮捕されたのか/協同組合の変質/労組破壊に参加したレイシスト
第2章 「タコ部屋」の過酷労働
私の生い立ち/「練り屋」と呼ばれて/労働運動に目覚める/関生支部の誕生/初めての解雇
第3章 闘いの軌跡
万博不況とオイルショック/ヤクザと生コン/経済界が恐れる産業別労働運動
第4章 大同団結
安値乱売で「がけっぷち」/大阪広域協組の誕生/シャブコン/2005年の弾圧事件/ゼネスト決行/目指すべき場所
解題・安田浩一(ジャーナリスト)
皆様には御元気で御活躍のことと存じます。
この間、全国の多くの皆様より私たち関生支部に対する国家権力と大阪広域生コンクリート協同組合、差別排外主義者集団が一体となった攻撃をはね返す闘いに、多大な御支援をいただきまして誠にありがとうございます。
このたび、著書『大資本はなぜ私たちを恐れるのか』を昨年12月10日に発行する運びとなりました。
今日まで、私は、会社の雇ったヤクザに5回以上殺されかけたり、刑事事件をでっち上げられ前科5犯にさせられています。
1980年代には日経連の大槻文平会長(当時)から「関生型運動は資本主義の根幹に触れる」と言われ、国家権力とマスコミからは「生コンのドン」「金を企業からむしり取る」などとして「反社会的勢力」とレッテルを貼られています。
それはなぜか。歴史と今日を振り返り、事実を元に書かせていただいています。
是非、一読下さい。
心より愛をこめて
武 建一

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