「改憲・戦争・労組破壊の指導力不足教員研修を中止せよ!」6.29大阪市役所包囲行動
「改憲・戦争・労組破壊の指導力不足教員研修を中止せよ!」6.29大阪市役所包囲行動が6月29日、中之島中央公会堂南側広場で開催され、多くの闘う労働者が結集しました。
連帯ユニオンからは、関西地区生コン支部の武谷書記次長ら3人と、関西ゼネラル支部の色見委員長が参加しました。
「集会・デモを貫徹しよう」
大阪市教組・川原さんの司会で集会は開会しました。川原さんは「指導力不足教員研修の中止、撤廃を勝ち取る闘いとして、本日の集会・デモを貫徹しよう」とあいさつしました。
「闘えば勝てる。これが私たちの実感だ」
大阪市職・赤田さんから基調が提起されました。赤田さんは「①中国侵略戦争が目前に迫っている②戦争のためのオリンピック粉砕③新自由主義が大阪を破壊した④ついに始まった新自由主義を打ち抜く闘い⑤闘いに敵対する労組執行部と対決し、労働組合をよみがえらそう」をテーマごとに問題提起し、「闘えば勝てる。これが私たちの実感だ。指導力不足研修制度即時中止の闘いをさらに拡大し、改憲・戦争を止める労働運動をつくり出そう」と行動を提起して締めくくりました。
「仲間の復帰を勝ち取るために、労働組合運動を甦らせる」
大阪市教組・沼田さんからは6月18日に、大阪市庁内で開かれた大阪市教育委員会との協議が報告されました。
沼田さんは「研修制度中止と撤廃について、大阪市教委と2時間、協議した。協議には16名が参加し、1000筆を超える署名を提出した」「8割が戻れない研修制度の実態に、課長代理は「残念だ」などと答え、参加者からは、怒りの声が上がった」などと報告。
続いて沼田さんは「市教委は現場を信用せず、管理職の言い分のみをトップダウンで行い、ものを言えない職場をつくろうとしている。まさに労組破壊だ」「本人への事前通告もなく研修に行かせるというだまし討ちで、職場の仲間の意見は無視する」と実態と本質を暴露したあと、「仲間の復帰を勝ち取るために、労働組合運動を甦らせる」と決意を表明しました。
「武委員長判決公判・座り込み行動に結集を」
連帯・関生支部の武谷書記次長は、日頃の関生弾圧支援にお礼を述べた後、「6月は、ナニワ生コン・藤原生コン運送闘争の茨木市役所行動と和歌山地裁の傍聴支援に感謝する。求刑8年を粉砕するための7月13日、武委員長判決公判・座り込み行動に結集を」と呼びかけました。最後に「大阪市教委の指導力不足教員研修中止・撤廃を目指して共に闘う」と発言しました。
「市民から、大きく手を振った声援に元気をもらった」
川原さんのまとめの後、デモ行進。中之島中央公会堂南側広場を出発し、大阪市役所をぐるりと回るデモ行進は、横断幕を先頭に旗・幟がはためき、太鼓の軽快なリズムで、大阪市役所周辺の市民に多いにアピールできました。市役所北側の男女からは、大きく手を振った声援にデモ参加者も手を振り、声援に応えました。
市役所を一周して、南側広場の解散地点で、赤田さんのかけ声で「団結がんばろう」を参加者全員が唱和してお開きとなりました。
「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF
「関生事件」が揺るがす労働基本権
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挑戦を受ける労働基本権保障――一審判決(大阪・京都)にみる産業別労働運動の無知・無理解 (検証・関西生コン事件1)(日本語) 単行本 – 2021/4/20
業者団体と警察・検察が一体となった組合弾圧=「関西生コン事件」がはじまって4年。
労働法研究者、自治体議員、弁護士の抗議声明が出され、労働委員会があいついで組合勝利の救済命令を下す一方、裁判所は産業別労働組合への無知・無理解から不当判決を出している。
あらためて「関西生コン事件」の本質、不当判決の問題点を明らかにする!
連帯ユニオン(著)、小谷野 毅(著)、熊沢 誠(著)、& 2 その他
発行・旬報社、定価800円+税
「関西生コン事件」がはじまってから4年目となります。
関生支部(全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部)を標的として、大阪広域生コンクリート協同組合(大阪広域協組)が日々雇用組合員の就労拒否(400人以上)、正社員組合員の解雇、業界あげての団交拒否を開始したのが2018年1月。このあからさまな不当労働行為の尻馬に乗って、滋賀県警が半年後の2017年7~8月にかけて組合員と生コン業者ら10人を恐喝未遂容疑で逮捕しました。その後、大阪、京都、和歌山の三府県警が、2019年11月にかけて、じつに11の刑事事件を仕立てあげ、のべ89人もの組合員と事業者を逮捕。数え上げるとじつに計18回も逮捕劇がくりかえされ、のべ71人が起訴される事態に発展しました。いずれも、ストライキやビラまき、建設現場の法令違反を調査、申告するなどして公正な取引環境を実現するためのコンプライアンス活動、破産・倒産に対して雇用確保を求める工場占拠闘争など、あたりまえの労働組合活動が、恐喝未遂、恐喝、強要未遂、威力業務妨害といった刑事事件とされたものです。
業者団体と警察・検察が表裏一体となった組合弾圧、それが「関西生コン事件」です。
これに対し、歴代の労働法学会代表理事経験者を多数ふくむ78人の労働法学者が2019年12月、憲法28条の労働基本権保障や労働組合法の刑事免責を蹂躙する警察・検察、そしてそれを追認する裁判所を批判して「組合活動に対する信じがたい刑事弾圧を見過ごすことはできない」とする声明を公表しました。全国各地の120人超の自治体議員の抗議声明、弁護士130人の抗議声明なども出されます。また、自治労、日教組などの労働組合や市民団体がつくる平和フォーラムが母体となって「関西生コンを支援する会」が結成されたのをはじめ、各地で支援組織が2019~20年にかけてあいつぎ結成されます。「関西生コン事件」は関生支部だけの問題ではない、労働組合の権利そのものを脅かす事態だという認識が広がっています。
さらに、冒頭に述べた一連の解雇、就労拒否、団交拒否に対抗すべく関生支部が申し立てた20件近い不当労働行為事件において、大阪府労働委員会が2019年秋以降、あいつぎ組合勝利の救済命令を下しています。その数は命令・決定12件のうち10件(2021年4月現在。大半が中央労働委員会に再審査事件として係属)。団結権侵害を主導した大阪広域協組の責任が明確になってきました。
一方、11件の刑事事件はその後、各事件の分離、併合の結果、大阪、京都、和歌山、大津の四地裁において8つの裁判に整理され、審理がすすめられ、現在までに、大阪ストライキ二次事件(2020年10月)、加茂生コン第一事件(同年12月)、大阪ストライキ一次事件(2021年3月)の3つの一審判決が出されています。
これら判決は、労働委員会事件で出された勝利命令とは対照的に、いずれも労働組合運動に対する浅薄な理解と認識をもとに、大阪広域協組の約束違反や企業の不当労働行為を免罪する一方で、産業別労働組合としての関生支部の正当な活動を敵視するものとなっています。
そこで、この機会に、あらためて「関西生コン事件」とはなにか、また、これら不当判決の問題点はなにかを、労働組合運動にたずさわる活動家のみなさまをはじめ、弁護士、研究者、ジャーナリストのみなさまに一緒に考えていただくために、裁判や労働委員会に提出された研究者の鑑定意見書などを収録した『検証・「関西生コン事件」』を随時発刊することにしました。
控訴審において無罪判決を勝ち取るために努力するのはもちろんのことですが、不当判決を反面教師として、先達が築いてきた労働運動の諸権利を学び直し、新たな運動を創造していくことが私たちに求められていると考えます。本書がその手がかりとして活用されることを願ってやみません。
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