被爆76周年「8.6ヒロシマ大集会」

806ヒロシマ大行動実行委員会が主催する「被爆76周年806ヒロシマ大集会」が8月6日、広島県立綜合体育館小アリーナで開催され、400人を超える闘う仲間が結集しました。

「右翼やレイシストらの妨害を、参加者全員のスクラムで打ち破る」

「私たち99%の未来をつくる反戦・反核・反被ばく、新たな核戦争と改憲を止めよう!」とのスローガンを掲げた「被爆76周年8.6ヒロシマ大集会」は、8月5日に講演会を開催。翌日の8月6日は早朝に集合し、7時15分からアピール集会、8時15分からは黙祷のあと、「菅首相式典出席弾劾デモ」を展開しました。この集会&デモでは、右翼やレイシストらの妨害を、本集会&デモに参加した仲間のスクラムで打ち破るという成果をあげました。

「『黒い雨』訴訟勝利の報告」

午後12時30分からは、広島県立綜合体育館小アリーナで 「被爆76周年8.6ヒロシマ大集会」が開催されました。
集会は、NAZENヒロシマの保科さんと渡子さんの司会で始まり、8.6ヒロシマ大行動共同代表の室本さんが開会あいさつ。
続いて、長崎と広島の被爆者・被爆2世の訴え、大江さんから「黒い雨」訴訟勝利の報告がされました。

 

「改憲・戦争阻止、新自由主義を打ち破る巨大な運動の跳躍点となる」

8.6ヒロシマ大行動事務局長で被爆3世の宮原さんから基調報告。宮原さんは「①ヒロシマの怒りで菅を打倒する②『ヒロシマつぶし』をめぐる激突③職場から新自由主義を打ち破り、改憲を阻止する闘いが始まる」などを、詳細にわたり提起しました。最後に宮原さんは「本日の集会・デモをやり抜いて、明日からまた職場で、学園で、地域で、新自由主義に立ち向かい、改憲・戦争・核と立ち向かう運動をつくり出そう!原爆投下から76年の8.6ヒロシマ大行動が、改憲・戦争阻止、新自由主義を打ち破り、菅政権を打倒する巨大な運動の跳躍点となることを確信している。共に闘おう」と行動を提起して締めくくりました。

「国内・世界からの連帯メッセージ」

NAZEN福島の椎名さんからのフクシマの現状と闘いが報告されたあと、沖縄、長崎、星野さん、韓国、台湾、イタリア、トルコから連帯のメッセージが紹介されました。

「現地・広島の闘争報告と闘争方針」
自治労広島市労働組合・委員長の福井さん、改憲・戦争阻止!「教え子を再び戦場に送らない」広島教職員100人声明の4名の仲間、国鉄西日本動力車労働組合・委員長の大江さん、すべての原発をいますぐなくそうNAZENヒロシマの矢田さんから、現地の広島における闘争報告と闘争方針が示されました。

「無罪判決は県警組対課や地検の狙いを破たんさせた大勝利」

東京から一陽会労働組合・委員長の坪井さん、愛媛から愛媛県職員労働組合・委員長の中村さん、千葉から国鉄千葉動力車労働組合・書記次長の中村さんが、現場との闘争報告と今後の闘争方針を示しました。関西からは、関西地区生コン支部・書記次長の武谷さんが日頃の関生弾圧への支援のお礼を述べた後「みなさんの支援行動によって、7月13日の武委員長判決公判では実刑攻撃を粉砕した。1件の無罪判決は県警組対課や地検の狙いを破たんさせた大勝利だ。引き続き全面無罪を勝ち取るために全力を尽くすと共に、組織拡大と現場行動すなわちストライキで労働組合つぶし、権力弾圧を粉砕するまで闘う。闘う労働組合の復権を実現するために共に闘おう」と発言しました。

「8.6ヒロシマ大集会は、改憲・戦争を阻止する闘いの扉を開けた」

若者からは、広島大学学生自治会の太田さんが闘争報告。続いて、広島県労組交流センター代表が閉会のあいさつとして、「全国の仲間と共に集会デモを勝ち取った。8.6ヒロシマの闘いのなかで、改憲・戦争を阻止する闘いの扉を開けた。11月集会の成功を勝ち取ろう」と集会のまとめと新たな闘いを呼びかけました。最後に、参加者全員の「団結がんばろう」で集会はお開きとなりました。

「広島市民から注目を浴びたデモ行進」

デモ行進は、広島県立綜合体育館小アリーナを出発し、広島市内の幹線道路や本通り商店街などを通り、広島平和記念資料館前の広場までのコースです。
400人超のデモ行進は、旗や幟がはためき、太鼓や鉦の軽快なリズムに沿道の広島市民から声援や激励を受けるなど、多いに注目浴びた行動になりました。
本通り商店街の中の行進では、お店の方や買い物の市民から、声援や手を振るなどの激励が多々ありました。商店街や幹線道路の歩道を通行する若者たちが、太鼓や鉦のリズムにあわせて踊ったり、スマホでデモを撮影している様子が印象的でした。
解散地点の広島平和記念資料館前の広場で、本日の行動のまとめと総括をおこない、全員の「団結がんばろう!」を唱和して行進を終えました。被爆76周年「8.6ヒロシマ大集会」は大成功で幕を閉じました。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF

ハーバービジネスオンライン
「関生事件」が揺るがす労働基本権
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挑戦を受ける労働基本権保障――一審判決(大阪・京都)にみる産業別労働運動の無知・無理解 (検証・関西生コン事件1)(日本語) 単行本 – 2021/4/20

業者団体と警察・検察が一体となった組合弾圧=「関西生コン事件」がはじまって4年。
労働法研究者、自治体議員、弁護士の抗議声明が出され、労働委員会があいついで組合勝利の救済命令を下す一方、裁判所は産業別労働組合への無知・無理解から不当判決を出している。
あらためて「関西生コン事件」の本質、不当判決の問題点を明らかにする!
連帯ユニオン(著)、小谷野 毅(著)、熊沢 誠(著)、& 2 その他
発行・旬報社、定価800円+税

「関西生コン事件」がはじまってから4年目となります。
関生支部(全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部)を標的として、大阪広域生コンクリート協同組合(大阪広域協組)が日々雇用組合員の就労拒否(400人以上)、正社員組合員の解雇、業界あげての団交拒否を開始したのが2018年1月。このあからさまな不当労働行為の尻馬に乗って、滋賀県警が半年後の2017年7~8月にかけて組合員と生コン業者ら10人を恐喝未遂容疑で逮捕しました。その後、大阪、京都、和歌山の三府県警が、2019年11月にかけて、じつに11の刑事事件を仕立てあげ、のべ89人もの組合員と事業者を逮捕。数え上げるとじつに計18回も逮捕劇がくりかえされ、のべ71人が起訴される事態に発展しました。いずれも、ストライキやビラまき、建設現場の法令違反を調査、申告するなどして公正な取引環境を実現するためのコンプライアンス活動、破産・倒産に対して雇用確保を求める工場占拠闘争など、あたりまえの労働組合活動が、恐喝未遂、恐喝、強要未遂、威力業務妨害といった刑事事件とされたものです。
業者団体と警察・検察が表裏一体となった組合弾圧、それが「関西生コン事件」です。
これに対し、歴代の労働法学会代表理事経験者を多数ふくむ78人の労働法学者が2019年12月、憲法28条の労働基本権保障や労働組合法の刑事免責を蹂躙する警察・検察、そしてそれを追認する裁判所を批判して「組合活動に対する信じがたい刑事弾圧を見過ごすことはできない」とする声明を公表しました。全国各地の120人超の自治体議員の抗議声明、弁護士130人の抗議声明なども出されます。また、自治労、日教組などの労働組合や市民団体がつくる平和フォーラムが母体となって「関西生コンを支援する会」が結成されたのをはじめ、各地で支援組織が2019~20年にかけてあいつぎ結成されます。「関西生コン事件」は関生支部だけの問題ではない、労働組合の権利そのものを脅かす事態だという認識が広がっています。
さらに、冒頭に述べた一連の解雇、就労拒否、団交拒否に対抗すべく関生支部が申し立てた20件近い不当労働行為事件において、大阪府労働委員会が2019年秋以降、あいつぎ組合勝利の救済命令を下しています。その数は命令・決定12件のうち10件(2021年4月現在。大半が中央労働委員会に再審査事件として係属)。団結権侵害を主導した大阪広域協組の責任が明確になってきました。
一方、11件の刑事事件はその後、各事件の分離、併合の結果、大阪、京都、和歌山、大津の四地裁において8つの裁判に整理され、審理がすすめられ、現在までに、大阪ストライキ二次事件(2020年10月)、加茂生コン第一事件(同年12月)、大阪ストライキ一次事件(2021年3月)の3つの一審判決が出されています。
これら判決は、労働委員会事件で出された勝利命令とは対照的に、いずれも労働組合運動に対する浅薄な理解と認識をもとに、大阪広域協組の約束違反や企業の不当労働行為を免罪する一方で、産業別労働組合としての関生支部の正当な活動を敵視するものとなっています。
そこで、この機会に、あらためて「関西生コン事件」とはなにか、また、これら不当判決の問題点はなにかを、労働組合運動にたずさわる活動家のみなさまをはじめ、弁護士、研究者、ジャーナリストのみなさまに一緒に考えていただくために、裁判や労働委員会に提出された研究者の鑑定意見書などを収録した『検証・「関西生コン事件」』を随時発刊することにしました。
控訴審において無罪判決を勝ち取るために努力するのはもちろんのことですが、不当判決を反面教師として、先達が築いてきた労働運動の諸権利を学び直し、新たな運動を創造していくことが私たちに求められていると考えます。本書がその手がかりとして活用されることを願ってやみません。
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