10.30全関西狭山闘争

「寺尾無期判決47ヵ年糾弾!石川一雄さんは無実だ!石川さんは無実だ!東京高裁は下山鑑定人尋問を行え!狭山第3次再審闘争勝利!改憲と中国侵略戦争に突き進む岸田政権打倒!11.7労働者集会に総決起しよう!」を掲げた「10.30全関西狭山闘争」集会&デモ(関西労組交流センター・全国水平同盟共催)が10月31日、大阪市中之島公園水上ステージ・駅前公園広場で開催され、100人を超える闘う労働者が結集しました。連帯ユニオンからは、関西地区生コン支部が参加しました。

「すべての仲間の団結で、戦争の時代と差別、分断を許さない階級的な闘いを」

全国水平同盟・佃さんの司会で集会は開会。佃さんは「石川さんの不当判決47年間の闘いを支持する。石川さんは無実だ。狭山第3次再審闘争に勝利しよう」と呼びかけました。
続いて、関西労組交流センターの木下代表が主催者あいさつ。木下さんは「寺尾無期判決を弾劾する。本日の集会は、部落差別を許さない闘いだ。加えて、戦争・改憲、団結破壊をぶっとばす闘いでもある。先日、東大阪の在日の仲間が闘いの旗をあげた。すべての仲間の団結で、戦争の時代と差別・分断を許さない階級的な闘いとして、11.7労働者集会に結集しよう」と行動を提起しました。

「11月集会の爆発で狭山再審闘争勝利の展望を切りひらこう!」

全国水平同盟・久原委員長から基調が提起されました。久原さんは「①9月15日から中国侵略戦争に向けた自衛隊10万人を動員した大軍事演習が、民間の船舶やJR貨物を動員して、実践さながらに始まっている。②岸田政権下の大野裁判長の再審棄却策動を粉砕すしよう。③部落差別攻撃の激化に、怒りの決起が始まっている」と3つの項目を詳細にわたって提起しました。
最後に、久原さんは「労働者は差別、分断が階級支配の手段だと直感し、差別徹底弾劾の闘いが壮大な労働者階級の団結と決起を生む時代、戦争と革命の時代が到来している。階級的労働運動の力で戦争・改憲の岸田政権を打倒へ!11.7労働者集会に総決起しよう!11月集会の爆発で狭山再審闘争勝利の展望を切りひらこう!」と行動を提起して基調報告を締めくくりました。

「今度こそ、冤罪の真相に蓋をすることは断じて許さないという姿勢で臨む決意だ」

石川一雄さんの集会メッセージが紹介されました。石川一雄さんの10.30メッセージ(抜粋)「寺尾不当判決糾弾集会を何年続ければ再審への道が拓けられるのか先の見通しも立てられないなか、今年も寺尾判不当決から47年を迎え、全国各地の支援者皆様方が集会に決起くださったものと思われ、いつもながら感謝の念で一杯だ。下山第2鑑定が出され、私自身も今度こそとの思いがある。裁判官に対し、鑑定人尋問の必要性を強く求め、訴えていきたい。まさに下山第2鑑定は、寺尾判決が有罪の決め手とした万年筆に関して、警察に因る証拠のでっち上げ、ねつ造そのものであることを明らかにした。これまでの有罪判決や棄却決定が主観的な心証を客観的な証拠の上に置くことこそ予断がその根本にあってみれば、その誤りも厳しく指摘し、それを是正させる闘いも不可欠だ。第3次再審請求を担当する裁判官には予断を持つことなく、公正・公平に審理を進めてもらいたいと切に願う。私自身も、如何なる時でも司法に幻想を抱くことなく、常に理路整然と闘っていく所存だ。私は、第3次再審闘争の中で、今度こそ、冤罪の真相に蓋をすることは断じて許さないという姿勢で臨む決意だ」。

「狭山第3次再審闘争の勝利を目指して全力で闘う」

全国水平同盟の高槻支部、京都崇仁・東三条支部、西郡支部から代表者が登壇し、「石川さんの無実を晴らし、狭山第3次再審闘争の勝利を目指して全力で闘う」と共に闘う決意に加え、現場の闘いの報告と今後の闘いの決意が表明されました。

「差別・分断のない社会をつくるために全力で闘う決意だ」

続いて、自治体労働者、奈良市従・松本さんの連帯のあいさつ。松本さんは「先日、開催されたセクハラ・パワハラ解雇をぶっとばせ!集会では、奈良市従の闘いを飛躍させるための議論を闘わせ、仲間の団結を深めることができた。寺尾判決を糾弾し、狭山第3次再審闘争に勝利し、石川さんの無実を獲得する。戦争・改憲を阻止し、差別・分断のない社会をつくるために全力で闘う決意だ」と全国水平同盟と共に闘う決意を表明しました。

「多くの市民から激励されたデモ行進」

参加者全員の「団結がんばろう!」を唱和して集会を締めたあと、デモ行進です。デモは、大阪市中之島公園水上ステージ・駅前公園広場を出発し、大阪市役所から御堂筋を北進。アメリカ領事館前を横切り、梅田新道から桜橋の交差点を越えたところまでのコースです。
北新地や桜橋交差点付近の市民らから、手を振ったり「頑張れ!」などの声援をもらったり、梅田新道を通行するドライバーからも、車の中から手を振るなどの激励があったのが印象的でした。100人超の隊列が、幟や旗をはためかせ、太鼓と鉦の軽快なリズムのデモ行進は、御堂筋や梅田新道、北新地を行き交う会社員や市民に多いにアピールすることができました。部落差別による石川さんの冤罪を粉砕し、支配者の差別・分断を使った戦争政策を阻止するために、現場で行動する労働組合と共に闘いましょう。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF

ハーバービジネスオンライン
「関生事件」が揺るがす労働基本権
<労働裁判が働き手を素通りするとき> ココをクリック
関西生コン事件ニュースNo.61 ココをクリック

賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み)

1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。
そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。
業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。
迫真のルポでその真実を明らかにする。

目次 : プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ

【著者紹介】
竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011‐2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

amazonで購入できます。 ココをクリック