沖縄・韓国・アメリカ民衆を結び東アジアに平和を!2021 ZENKOスピーキングツアー12.5大阪集会

沖縄・韓国・アメリカ民衆を結び東アジアに平和を!2021 ZENKOスピーキングツアー12.5大阪集会が12月5日、エル大阪南館で開催され、190人(うちオンラインが50人)の反戦平和と闘う仲間が結集しました。連帯ユニオンからは関西地区生コン支部が参加しました。

国際連帯の力で戦争を終わらせ、東アジアの平和をともにつくろう

11月27日から12月5日の間、全国9都市で、「沖縄・韓国・アメリカ民衆を結び東アジアに平和を!2021 ZENKOスピーキングツアー」が開催され、最終日が12.5大阪集会です。
司会からの開会宣言後、「ZHAP(ZENKO辺野古プロジェクト)運動・朝鮮半島終戦平和キャンペーン運動の報告」をテーマとした基調が報告されました。
「近年の東アジアで平和の取り組みを逆行させるように軍事的緊張感が高められている。安倍・菅路線を引き継いだ岸田政権は、日本維新の会と共に排外主義を煽り、戦争・改憲を進めている。沖縄辺野古新基地建設や南西諸島の軍事要塞化の動きを加速している。そして中国や朝鮮を敵視し、日米韓やクアッド(日米豪印)などの枠組みで大規模軍事演習を繰り返し行っている。軍事費は安倍政権下の2013年度から右肩上がりが続いているが、来年度予算要求は過去最大の5.47兆円にのぼり、さらに対GDP1%枠の倍増まで狙われている。しかし、武力で平和はつくれない。沖縄の人々は諦めず、しなやかにしたたかに闘い続けている。「2021 ZENKOスピーキングツアー」ではそんな沖縄の反基地・平和運動の最前線で闘う9人のゲストから再審の情勢や闘いが報告される」。
(中略)「戦争への動きを止めるのは市民の意思だ。私たちZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)は米国・DSA(アメリカ民主主義的社会主義)と共に、バイデン政権に直接、辺野古新基地建設の断念を迫るZHAP(ZENKO辺野古プロジェクト)運動を展開している。また、一時は機運が高まった朝鮮戦争終結宣言だが、各国の政治的な駆け引きにより実現の道が遠のいている。70年以上続く朝鮮戦争を市民の手で終わらせる『朝鮮半島終戦平和キャンペーン』にも取り組んでいる。韓国・星州(ソンジュ)ソソンリでも戦争の種を引き抜こうとTHAAD(サード)ミサイル配備撤回に向けた粘り強い闘いが続けられている。国際連帯の力で戦争を終わらせ、東アジアの平和をともにつくろう」と行動の提起がされました。

DSA(1万人超)メンバーの平均年齢は、33歳

続いて、DSA(アメリカ民主主義的社会主義者)からの報告です。事務局からDSAの闘いが報告されたあと、「スピーキングツアー・DSAの連帯ビデオメッセージ」が上映されました。
そして、アメリカ・テキサスとオンラインで、DSA全国政治委員会のクリスチャン・ヘルナンデスさんが会場に登場しました。クリスチャン・ヘルナンデスさんは「①DSAの活動内容とめざすもの。②国際連帯活動への期待」など、現場の活動を例に挙げて話しました。講演後の質疑応答では「社会主義者ということをはっきり示して活動いている。保守的な地域であることから、銃を向けられることもあるが臆さない」と話していたのが印象的でした。また、1万人を超えるDSAメンバーの平均年齢は「33歳だ」とのことに驚きと感動を受けました。

石垣島の自衛隊基地建設工事を中止しろ!

「石垣島の自衛隊基地反対の闘いの報告」をテーマとした、石垣島に軍事基地はつくらせない市民連絡会共同代表の嶺井善さんの講演です。
嶺井さんは、「①石垣島への自衛隊配備問題。②暮らしや環境の破壊。③島の未来は市民が決める。④軍事力で平和は築けない」などの項目を詳しいデータと現地の地図や画像を示しながら話しました。最後に、嶺井さんは「先人の思いを次の世代に」と熱い思いを語り、「石垣島の自衛隊基地建設工事を中止しろ!南西諸島のすべての自衛隊は撤去!」の防衛省への抗議FAXの行動提起で講演を締めくくりました。

歌舞団の若いメンバーやユースの青年の発言に会場は沸いた

月桃の花歌舞団エイサーの力強い演奏と踊りに、元気と勇気をもらいました。歌舞団の若いメンバーは、「沖縄に行くこと決めた。現地に行って現場で学んだことを実践する」と決意表明に会場は多いに沸きました。
カンパアピールに続いて、地域のZHAP運動・朝鮮半島終戦平和キャンペーン運動の報告です。平和で豊かな枚方を市民みんなでつくる会、憲法生かそう茨木市民の会、ZENKO堺・河内長野、自治体への「遺骨土砂埋め立てに使うな」意見書運動の各代表者から現場の闘いの報告と今後の闘争方針が示されました。
ZENKOユース平和参加団in沖縄の参加・賛同の訴えがありました。ユースの青年からの「韓国やアメリカの青年ともオンラインで結び、国際交流を行いたい」との行動提起に会場は大きな拍手で応えました。

日米地位協定改定を目指し、労働者の意見を届ける活動を行う

連帯のアピールでは、社民党副党首の大椿ゆう子さんが登壇し「衆院選でのZENKOの絶大な支援に感謝する。当選しなかったが、選挙区で新人投票数が一番多かった。沖縄問題が解決しないのは、日米安保条約と地位協定があるからだ。社民党は、日米地位協定改定を目指している。今後も、労働者の意見を届ける活動を行う。共に頑張ろう」とあいさつしました。

関生支部は、ZENKOの闘いを支持し、共に闘うことを表明する

連帯ユニオン関西地区生コン支部の武谷書記次長は、この間の関生支部弾圧への物心両面にわたる支援にお礼を述べたあと、「関生支部は、10月10日の定期大会で新体制を確立し、湯川新委員長のもと全組合員が団結し、権力弾圧粉砕、大阪広域生コン協組の組合つぶし粉砕、関生産別運動の再建に全力を尽くすことを確認した。大会の2日後には、大阪広域生コン協組に加入する生コン関連企業の労働者2名が関生支部に加入した。この企業は、ナニワ生コングループで、2017年のストライキで逮捕されたことを理由に、関生の組合員を不当解雇した企業で、この解雇された分会長が自らの解雇撤回闘争に闘いながら、2人の労働者にオルグ活動を続けてきた。また、この間の皆さんの支援行動と現場行動が、一体となったことで組織拡大が実現できた。今後も、解雇撤回・現職復帰を勝ち取り、大阪広域生コン協組の労働組合つぶしと、資本・権力による産別運動つぶしの弾圧を粉砕し、産別運動の再建に向けて、勝利するまで闘う。最終的には、大衆行動で決着をつける。関西地区生コン支部は、ZENKOの仲間の闘いを支持し、共に闘うことを表明する。岸田政権や維新の会が目論む、改憲と戦争ができるくにづくりを許さないための具体的な行動を展開して、民衆が暮らしやすい社会をつくるために、共に闘おう」とあいさつしました。

民主主義の運動、住民投票でカジノ建設を阻止しよう。

ZENKO山川よしやすさんからは、「維新NO!カジノの是非を問う住民投票条例制定直接請求署名運動に向けての訴え」が提起されました。山川さんは「岸田首相は、防衛費の倍増を宣言しており、許してはいけない。民主主義の運動で、大阪府を巻き込み住民投票でカジノ建設を阻止しよう。岸田政権と維新の会を打倒しよう」と行動提起しました。

対話で平和をつくる。国際連帯で平和をつくる。地域から平和をつくる

ZENKO代表の田中さんが、スピーキングツアー9日間のまとめを。田中代表は「東アジアの平和をどうつくっていくかということで、スピーキングツアーを開催した。対話で平和をつくる。国際連帯で平和をつくる。地域から平和をつくる。この運動方針を実践しよう」と呼びかけたあと、「沖縄・韓国・アメリカ民衆を結び東アジアに平和を!」をめざす、具体的な行動が提起され、集会参加者全員が確認しました。

市民やドライバーから多いに注目を浴びたデモ行進

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デモは、エル大阪南館を出発し、土佐堀通りから御堂筋に入り、アメリカ領事館前を通って北新地・梅田新道の梅田までのルートです。
横断幕を掲げ、旗や幟がはためき、歌舞団の太鼓のリズムで行進する140人超のデモは、道行く市民や幹線道路を通行するドライバーに多いにアピールすることができました。
沿道では、歌舞団の太鼓を打つ姿やデモ隊をスマホで撮影する姿が見られました。手を振って激励する複数の市民の姿も見られました。
テンポのいいデモコール、アメリカ領事館前では、山川さんのひときわ威勢のいいアピールと「ここに座り込め♪」の歌に、繁華街を行き交う市民から注目を浴びていたのが印象的でした。
私たち労働組合が先頭に立ち、街頭に出るなどの行動を展開して、戦争をさせない平和な社会を実現するために闘いましょう。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF

ハーバービジネスオンライン
「関生事件」が揺るがす労働基本権
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関西生コン事件ニュースNo.65 ココをクリック

賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み)

1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。
そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。
業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。
迫真のルポでその真実を明らかにする。

目次 : プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ

【著者紹介】
竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011‐2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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