浪速建資産業・ナニワ生コン闘争、阪急茨木市駅・大阪市役所での宣伝活動

不当労働行為企業と労働委員会から認定された「浪速建資産業社・ナニワ生コン社」を周知するために、連帯ユニオン関西地区生コン支部・大阪Bブロックは12月6日、「浪速建資産業社・ナニワ生コン社の労働組合法違反(不当労働行為)を労働委員会が認定した」などを掲げ、阪急茨木市駅前・大阪市役所前で、宣伝活動を展開しました。

阪急・茨木市駅前と大阪市役所前での宣伝活動

阪急・茨木市駅前、大阪市役所前の歩行者道路の広場では、ナニワ生コン分会長が右手にマイクを握り、左手に組合旗を持って、浪速建資産業社・ナニワ生コン社が労働組合法に違反している事実や、大阪府労働委員会から労働組合法に違反している「不当労働行為企業」に認定され、救済命令が出されたのに、その命令を履行しない態度に終始していること、大阪広域生コン協組の組合つぶしが背景にあること、大阪市は浪速建資産業社・ナニワ生コン社に対して法律を守るよう厳格な指導をすべき、浪速建資産業社では、新たな労働組合法違反の不当労働行為が起こっていることなどを整然と訴えました。
横断幕を掲げた歩行者道路では、武谷書記次長が阪急・茨木市駅前、大阪市役所前を行き交う市民や会社員、職員らにビラを配布しました。

阪急・茨木市駅、女性市民から多数の激励があった

駅前の花壇横では、ナニワ生コン分会長の訴えを立ち止まって聴き入る市民の姿が見られました。
関西地区生コン支部・機関紙部が作成してくれた「浪速建資産業・ナニワ生コン闘争ニュース」(片面は、ハラスメントの内容)ビラは、寒いさなか、阪急・茨木市駅前に向かう市民や会社員が、快く受け取ってくれました。
ビラを受け取った複数の市民から、「労働組合さんお疲れさま、頑張ってくださいね」などの激励がありました。女性市民の激励が多かったことが印象的でした。
午前9時30分から約1時間の行動でしたが、ナニワ生コン分会長の訴えに、阪急・茨木市駅前を行き交う市民や会社員らが耳を傾けてくれました。ビラは55枚の配布でした。引き続き、駅頭での宣伝活動を展開します。

大阪市役所前、『法律を守らない企業とは一緒にやれない』と社労士さん

午後からは、大阪市役所前に移動して「浪速建資産業社・ナニワ生コン社」の労働組合法違反・不当労働行為を周知する宣伝活動を展開しました。
市役所南側入り口では、ナニワ生コン分会長の訴えを立ち止まって、しばらく聴き入っている男性市民の姿が見られました。また、別の男性市民は、分会長の訴えを聞いて、袋に入っているビラを取りに来た男性の姿も見られました。
ナニワ生コン分会長の訴えを立ち止まって聴き入っていた男性が、「あなたの話しを聞いていたが、私は社労士です。法律を守らない企業とは一緒にやれない。企業に違法行為があれば、それをしっかり把握することが大事だと感じた」と話していました。
マイクを握っているナニワ生コン分会長に向かって、若い女性がヤジを飛ばしていました。そのヤジに対して分会長は「声援をありがとう」と笑顔で応えると「あんたらに、ありがとうって言われたくないんや!」と叫び、ブツブツ言いながら立ち去りました。希望の見えない閉塞した社会に憤りを感じて、やりきれない気持ちを私たちにぶつけたのでしょう。

市役所前では、20歳代くらいの女性や男性がビラを受け取った

関西地区生コン支部・機関紙部が作成してくれた「浪速建資産業・ナニワ生コン闘争ニュース」(片面は、ハラスメントの内容)ビラは、寒い中、大阪市役所前を行き交う市民や会社員、職員が快く受け取ってくれました。
ビラを受け取った女性市民から「労働組合さん、ありがとう。頑張ってください」などと激励がありました。ここでも女性市民からの激励が複数ありました。
20歳代くらいの男性や女性がビラを受け取りながら「ありがとうございます」と笑顔で応えてくれたのが印象的でした。
午後1時から約1時間の行動でしたが、ナニワ生コン分会長の訴えに、大阪市役所前を行き交う市民や会社員、職員らが耳を傾けてくれました。ビラは70枚の配布でした。引き続き、大阪市役所前での宣伝活動を展開します。

浪速建資産業闘争・ナニワ生コン闘争
浪速建資産業社、ナニワ生コン社は不当労働行為企業と認定された
大阪市に所在する浪速建資産業と、茨木市に所在するナニワ生コン社が、連帯・関生支部の組合員を不当に解雇・雇い止めした事件について、大阪府労働委員会は昨年、「解雇や雇い止めなどがなかった状態に戻せ」などと命令し、労働組合法に違反する「不当労働行為企業」と認定しました。

大阪広域生コン協組の労働組合つぶしが背景にある

ところが、浪速建資産業社とナニワ生コン社の経営陣は、現在においても、大阪府労働委員会の命令を履行しない態度をとり続けています。
大阪府に所在する生コン企業の100%近くが加盟する「大阪広域生コンクリート協同組合(大阪広域生コン協組)」が、2018年から始めた「労働組合つぶし」が背景にあります。
浪速建資産業社、ナニワ生コン社と連帯・関生支部は、長年、円満な労使関係を築いており、労使が協力して展開する「生コン産業政策運動」を推進し、生コン価格や輸送運賃の適正化が実現したときには、労働組合が要求している「非正規の正規化など労働条件の改善」を約束していた企業でした。
ところが、大阪広域生コン協組の執行部から「労働組合つぶし」の協力を強くもとめられ、圧力をかけられた浪速建資産業社とナニワ生コン社の経営陣は、連帯・関生支部の組合員を解雇・雇い止めしたのです。
しかし、大阪広域生コン協組の労働組合つぶしが背景にあるとしても、大阪府労働委員会から不当労働行為が認定され、命令が出されたことについて、真摯に受けとめ、速やかに命令を履行することが、浪速建資産業社とナニワ生コン社の経営陣が「法律を遵守」し、「社会的な責任を果たす」ということなのです。

府労委の命令は有効であり、浪速建資産業社とナニワ生コン社は『命令履行』義務がある

大阪広域生コン協組の圧力もあり、浪速建資産業社とナニワ生コン社は、中央労働委員会に再審査申立をおこなっていますが、大阪府労働委員会の命令は有効であり、「命令履行」義務があるのです。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF

ハーバービジネスオンライン
「関生事件」が揺るがす労働基本権
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関西生コン事件ニュースNo.65 ココをクリック

賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み)

1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。
そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。
業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。
迫真のルポでその真実を明らかにする。

目次 : プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ

【著者紹介】
竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011‐2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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