光榮・昌榮産業闘争、兵庫県庁前での宣伝活動
不当労働行為企業と労働委員会から認定された「光榮・昌榮産業社」を周知するため、連帯ユニオン関西地区生コン支部・兵庫ブロックは12月15日、兵庫県庁前で「光榮・昌榮産業社の不当労働行為を労働委員会が認定」などを掲げた情宣活動を展開しました。
「神戸市・兵庫県庁前での宣伝活動」
兵庫県庁前の兵庫県警交差点の歩行者道路では、松村執行委員と武谷書記次長が交替で右手にマイクを握り、左手に組合旗を掲げて、光榮・昌榮産業社が労働組合法に違反している不当労働行為の事実や、大阪府労働委員会から労働組合法に違反している「不当労働行為企業」に認定され、救済命令が出されたのに、その命令を履行しない態度に終始していること、大阪広域生コン協組の組合つぶしが背景にあること、などを整然と訴えました。横断幕を掲げた歩行者道路では、通行中の会社員や職員、市民らにビラを配布しました。
「20歳代の女性が笑顔でビラを受け取った」
関西地区生コン支部・機関紙部が作成してくれた「光榮・昌榮産業闘争ニュース」ビラは、兵庫県庁前の歩行車道路を通行する会社員や職員、市民らは快く受け取ってくれました。
ビラを受け取った女性から「頑張ってください」と激励がありました。ここでも女性の方が、ビラの受け取りが大半で、20歳代の女性が「ありがとうございます」と笑顔でビラを受け取ってくれたのが印象的でした。
「『加茂生コン事件』無罪判決の報告」
光榮・昌榮産業社の不当労働行為認定に加えて、12月13日に開かれた「加茂生コン事件」の控訴審(高裁)で逆転無罪の判決を勝ち取ったことを報告する宣伝も行いました。松村執行委員と武谷書記次長のマイクでの報告に、立ち止まって聴き入る市民の姿が見られました。
午前11時過ぎから約1時間の行動でしたが、松村執行委員・武谷書記次長の訴えに、兵庫県庁前を行き交う職員や会社員、市民らに多いにアピールすることができました。ビラは、27枚(無罪判決のビラとセット)の配布でした。引き続き、街頭での宣伝活動を展開します。
「光榮・昌榮産業社は不当労働行為企業と認定された」
神戸市北区にある、光榮・昌榮産業社が、連帯・関生支部の組合員を不当に雇い止めした事件について、大阪府労働委員会は2020(令和2)年6月16日、「光榮・昌榮産業社」に対して、労働組合法違反の「不当労働行為企業」と認定しました。さらに、大阪府労働委員会は「光榮・昌榮産業社」に対して、「労働組合法違反の不当労働行為に該当し、今後このような行為を二度と繰り返さないようにいたします」と記した文書を速やかに労働組合に提出しなければならい、との命令を出したのです。
「大阪広域生コン協組の労働組合つぶしが背景にある」
ところが、光榮・昌榮産業社の経営陣は、現在においても、大阪府労働委員会の命令を履行しない態度をとり続けています。
兵庫県に所在する生コン企業の100%近くが加盟する「大阪広域生コンクリート協同組合(大阪広域生コン協組)」が、2018年から始めた「労働組合つぶし」が背景にあります。
光榮・昌榮産業社と連帯・関生支部は、長年、円満な労使関係を築いており、労使が協力して展開する「生コン産業政策運動」を推進し、生コン価格や輸送運賃の適正化が実現したときには、労働組合が要求している「非正規の正規化など労働条件の改善」を約束していた企業でした。
ところが、大阪広域生コン協組の執行部から「労働組合つぶし」の協力を強くもとめられ、圧力をかけられた光榮・昌榮産業社の経営陣は、連帯・関生支部の組合員を雇い止めにしたのです。
しかし、大阪広域生コン協組の労働組合つぶしが背景にあるとしても、大阪府労働委員会から不当労働行為が認定され、命令が出されたことについて、真摯に受けとめ、速やかに命令を履行することが、光榮・昌榮産業社の経営陣が「法律を遵守」し、「社会的な責任を果たす」ということなのです。
「府労委の命令は有効であり、光榮・昌榮産業社は『命令履行』義務がある」
大阪広域生コン協組の圧力もあり、光榮・昌榮産業社は、中央労働委員会に再審査申立をおこなっていますが、大阪府労働委員会の命令は有効であり、「命令履行」義務があるのです。
「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF
池田香代子の世界を変える100人の働き人60人目
労働運動を〈犯罪〉にする国「連帯ユニオン関西地区生コン支部」事件
ゲスト:竹信三恵子さん(ジャーナリスト・和光大学名誉教授)
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賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み)
1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。
そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。
業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。
迫真のルポでその真実を明らかにする。
目次 : プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ
【著者紹介】
竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011‐2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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