藤原生コン運送闘争、阪急茨木市駅での宣伝活動
不当労働行為企業と労働委員会から認定された「藤原生コン運送社」を周知するため、連帯ユニオン関西地区生コン支部・大阪Bブロックと大阪Aブロックは4月21日、阪急・茨木市駅前で「藤原生コン運送社の労働組合法違反(不当労働行為)を労働委員会が認定」など掲げた情宣活動を展開。加えて、「大阪IR・カジノ、大阪市の負担・リスク」の情宣活動を展開しました。
「労働委員会から2度目の不当労働行為企業と認定された」
阪急・茨木市駅前で、「藤原生コン運送社」の労働組合法違反(不当労働行為)を周知する宣伝活動を展開しました。阪急・茨木市駅の歩行者道路の広場では、武谷書記次長が右手にマイクを握り、左手に組合旗を掲げて、藤原生コン運送社が労働組合法に違反している不当労働行為の事実や、大阪府労働委員会から労働組合法に違反している「不当労働行為企業」に認定され、救済命令が出されたのに、その命令を履行しない態度に終始していること、2022年3月25日付けで2度目の不当労働行為企業と認定されたこと、大阪広域生コン協組の組合つぶしが背景にあること、関西地区生コン支部への権力弾圧で無罪判決が出たこと、検察官による組合脱退勧奨が法廷で明らかにされた国家的不当労働行為の実態、和歌山議会で反対多数で否決されカジノ誘致を断念した大阪もIR・カジノ誘致を中止・撤廃させようなどを整然と訴えました。横断幕を掲げた歩行者道路では、大阪Aブロック組合員が、通行中の会社員や市民らにビラを配布しました。
「複数の女性や参院選候補のスタッフからの激励」
関西地区生コン支部・機関紙部が作成してくれた「藤原生コン運送闘争ニュース」ビラと大阪・市民交流会が作成した「大阪IR・カジノ、大阪市の負担・リスク」カラー刷りビラは、阪急茨木市駅前を行き交う会社員や市民らは快く受け取ってくれました。
武谷書記次長の訴えを立ち止まって聴き入っていた女性や男性の姿が見られました。また、複数の女性が「頑張ってね」「応援してるよ」「カジノは、絶対反対!」などと激励してくれました。社民党の参院選候補者のスタッフが、私たちのそばに駆け寄ってきて、ビラを受け取り「頑張ってくださいね!」と激励してくれたのが印象的でした。
午前9時ころから約1時間の行動でしたが、武谷書記次長の訴えに、阪急茨木市駅前を行き交う会社員や市民らに多いにアピールすることができました。ビラは、47枚(大阪IR・カジノ、大阪市の負担・リスクビラとセット)の配布でした。引き続き、駅頭での宣伝活動を展開します。
「藤原生コン運送社は不当労働行為企業と認定された」
茨木市に所在する、藤原生コン運送社が、連帯・関生支部の組合員を不当に雇い止めした事件について、大阪府労働委員会は昨年、「雇い止めなどがなかった状態に戻せ」などと命令し、労働組合法に違反する「不当労働行為企業」と認定しました。
「大阪広域生コン協組の労働組合つぶしが背景にある」
ところが、藤原生コン運送社の経営陣は、現在においても、大阪府労働委員会の命令を履行しない態度をとり続けています。
大阪府に所在する生コン企業の100%近くが加盟する大阪広域生コン協組が、2018年から始めた「労働組合つぶし」が背景にあります。
藤原生コン運送社と連帯・関生支部は、長年、円満な労使関係を築いており、労使が協力して展開する「生コン産業政策運動」を推進し、生コン価格や輸送運賃の適正化が実現したときには、労働組合が要求している「非正規の正規化など労働条件の改善」を約束していた企業でした。
ところが、大阪広域生コン協組の執行部から「労働組合つぶし」の協力を強くもとめられ、圧力をかけられた藤原生コン運送社の経営陣は、連帯・関生支部の組合員を解雇・雇い止めしたのです。
しかし、大阪広域生コン協組の労働組合つぶしが背景にあるとしても、大阪府労働委員会から不当労働行為が認定され、命令が出されたことについて、真摯に受けとめ、速やかに命令を履行することが、藤原生コン運送社の経営陣が「法律を遵守」し、「社会的な責任を果たす」ということなのです。
「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF
池田香代子の世界を変える100人の働き人60人目
労働運動を〈犯罪〉にする国「連帯ユニオン関西地区生コン支部」事件
ゲスト:竹信三恵子さん(ジャーナリスト・和光大学名誉教授)
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賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み)
1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。
そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。
業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。
迫真のルポでその真実を明らかにする。
目次 : プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ
【著者紹介】
竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011-2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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