「人権政策の推進、国内人権機関の設置が必要」

「人権」について、日本では「人権は大切」と誰もが言います。国際外交の場面でも「人権は大切だ」との言葉が使われているのはメディアなどの報道で知られています。

しかし、日本社会において、この「人権」という言葉の意味を真剣に受けとめてきたのかは疑問があるのではないでしょうか?
土井香苗さん(弁護士、ヒューマン・ライツ・ウオッチ-HRW-日本代表)は、メディアの取材に以下のことを述べています。

「国内人権機関が設立されていない日本」

「人権の制度面でも『失われた30年』だと考えている。世界の動きから遅れている。主な原因の一つが、国内人権機関の設立ができなかったこと。『なんでないの』と、声を大にして言いたい」。
「国内人権機関は、政府から独立して、人権侵害からの救済と人権保障を推進する国家機関だ。世界約120ヵ国が国内人権機関を持っている。国連からも度々、日本政府は人権機関を設立するよう勧告されているが、いまだに作られていない」。
環境であれば環境省という役所があり、環境政策に責任を持っている。でも、日本には、総合的に人権政策を作る機関がない。その結果、世界各国の政府に多数いる『人権政策の専門家』と同等レベルの国家公務員は日本にほぼいない。これでは、日本の人権政策が場当たり的で、政府高官のリーダーシップに欠けるのは必然だ」。

「日本の国家としての人権政策の不在・軽視、霞が関に人権専門家がいない」

「象徴的な出来事があった。カタールでのサッカーワールドカップが外国人労働者問題などで批判されたのを見ればわかるが、今やメガスポーツイベントでは人権問題が世界中から注目を浴びる。東京オリンピックも例外ではなく、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会では、環境や人権を扱う『「サスティナビリティー(持続可能性)』分野での政策作りと発信に力を入れようとしていた。私はその分野の外部委員を務めて驚いた。世界に向けて発表する東京オリンピックの人権政策の起案を、人権政策の経験がない環境省からの出向の方が担当し、大変苦労していたからだ。日本の国家としての人権政策の不在・軽視、霞が関に人権専門家がいないことを痛感した」。

「人権は、かけがえのない個人として尊重される権利」

「人権とは、誰であっても等しく、かけがえのない個人として尊重される権利だ。漠とした考えではなく、法律で守られる制度。人権を保障する責任は最終的に国家にあり、ふだん関係ないと思っていても大変な状況に置かれたときに助けてもらえる。人権の侵害が放置されると、社会も不健全化し魅力も薄れる。それを避けるための仕組みが極めて不十分だ」。

「今こそ国内人権機関が必要だ」

「選択的夫婦別姓制度の実現を求める動きや、『リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)』、議席や候補者の一定数を女性に割り当てる「クオーター制」導入を求める動きなどフェミニズムには元気がある。多くの人が、日本でこうした政策が遅々として進まない背景が、人権が国家の柱でなく、日本に人権政策がないからと気づき始めている。誰もが生きやすく魅力ある日本社会を作るために今こそ国内人権機関が必要だ。『なんで日本にはないの』という状況を変えることが次世代への責任だと思う」。

「労働組合は、人権擁護団体でもある」

私たち労働組合は、人権擁護団体でもあるのは言うまでもありません。今回の土井香苗弁護士の話に学び、国内人権機関の設立を実現するために行動しましょう!

10.19反弾圧シンポジウムin東京開催決定!
日にち:2024年10月19日 土曜日
時 間:13:30受付 14:00~
場 所:国鉄労働会館
     (東京都港区新橋5丁目15-5)

 
 
 
 
 
 
主 催:連帯ユニオン関西地区生コン支部
共 催:連帯ユニオン関東支部
    労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会・大阪
    労働組合つぶしの大弾圧を許さない京滋実行委員会
    労働組合つぶしを許さない兵庫の会
お問合せ:連帯ユニオン関西地区生コン支部 06-6583-5546
PDFデータココをクリック
京都3事件無罪判決を求める署名のよびかけ
労働組合活動を犯罪扱いさせてはなりません
「京都事件」は、ベスト・ライナー、近畿生コン、加茂生コンの3つの事件(労働争議)を併合審理する刑事裁判です。労働争議の解決金を受領したことが「恐喝」とされています。
争議解決にあたって、会社側に解雇期間中の未払い賃金、雇用保障、組合の闘争費用などを解決金として支払わせることは、裁判所や労働委員会でも当然の実務として定着しています。ところが、警察・検察は、関生支部は労働組合を名乗る反社会勢力で、金銭目当てで活動してきたそんなストーリーで前代未聞の事件を仕組んだのです。
企業の団結権侵害に対する抗議行動や団体行動を犯罪扱いする警察・検察の暴挙を許せば、憲法28条が保障した労働基本権がなかった時代への逆戻りです。裁判所は毅然たる姿勢で無罪判決を出すべきです。すべての労働組合のみなさまに署名活動へのご協力をよびかけます。
署名活動の実施要領
提 出 先:京都地方裁判所第2刑事部
署名の種類:団体署名を実施します(個人署名ではありません)
      署名用紙は、  ココをクリック
集約と提出:第1次集約  9月末日(10月中旬提出)
      第2次集役  10月末日(11月中旬提出)
      最終週役    11月末日(12月中旬提出)
送 り 先:〒101ー0062
      東京都千代田区神田駿河台3ー2ー11 連合会館
      フォーラム平和・人権・環境気付
      関西生コンを支援する会 ホームページ  ココをクリック
      TEL:03ー5289ー8222
      関西生コン事件 仰天の現場証言~無罪の被告人と兵糧攻めされる業者【竹信三恵子のホントの話】
デモクラシータイムスで、「関西生コン事件」の解説。刑事裁判で無罪になった二人の組合員と、組合員を雇った、組合員に仕事を出したことを背景にセメントの販売を拒絶され兵糧攻めにあっているセメント製造業者をインタビュー。また、「産業別労働組合」の歴史の経過を詳しく解説。
動画閲覧できます ココをクリック
MBS(毎日放送)映像’24「労組と弾圧」がギャラクシー賞奨励賞を受賞しました。
5月31日、受賞式のようす ココをクリック
【MBSラジオがネットで聞けるようになりました】
ドキュメンタリー番組の前に放送されたMBSラジオ「関西生コン事件とは何か」がネットで聞けるようになりました。
以下のところから聞くことができます。
▼Spotify ココをクリック
▼Apple ココをクリック
▼Amazon ココをクリック

関生弾圧について家族の目から描いた『ここから~「関西生コン事件」と私たち』が5月10日、2023年日隅一雄・情報流通促進賞奨励賞に選出されました。詳しくはコチラ ココをクリック

第26回ソウル人権映画祭で上映されました。 ココをクリック
6月13日から開催される、第26回ソウル人権映画祭(ソウルマロニエ公園一帯)。
14日(金)に『ここから「関西生コン事件」とわたしたち』が上映されます。英語・韓国語・字幕、韓国手話付き。全22作品を上映。

映画 ここから 「関西生コン事件」と私たち
この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合潰しに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(左写真は松尾聖子さん)いまも各地で上映会がひらかれている。
お問い合わせはコチラ ココをクリック

 

ー 公判予定 ー

10月はありません
関西生コン事件ニュース 101(東京新聞「こちら情報部」) ココをクリック
東京新聞「こちら情報部」

保育園に入れるための就労証明が犯罪? 労組は反社? 逆転無罪が相次ぐ「関西生コン事件」が示す民主主義の危機 ココをクリック

関連動画 「関西生コン事件」報告集会 ココをクリック
関西生コン弾圧ニュース 102 中労委の現状に強い危機感 ココをクリック
関連記事 東京新聞こちら特報部 ココをクリック 東京新聞記事