背景資本への宣伝行動 / 吉田生コン闘争
不当労働行為企業と労働委員会から認定された「㈱吉田生コンクリート」の周知と、「関生支部弾圧の不当性・異常な労組弾圧」の事実を周知するために、連帯ユニオン関生支部・奈良ブロックは4月10日、吉田生コン社の背景資本「㈱トクヤマ(セメント)大阪オフィス」前で「吉田生コンクリート社の不当労働行為を労働委員会が認定した」「関生支部弾圧事件を知って欲しい」などを掲げた情宣活動を展開しました。
「トクヤマ社は、適切な指導を行え」
㈱トクヤマセメント大阪オフィスが入居する中之島セントラルタワー前の歩行者道路では、武谷副委員長が右手にマイクを握り、左手に組合旗を掲げて、吉田生コンクリート社が労働組合法に違反している不当労働行為の事実や、大阪府労働委員会から労働組合法に違反している「不当労働行為企業」に認定され救済命令が出されたこと、吉田生コンクリート社の吉田桃子社長が労働委員会の救済命令を履行しない態度に終始していることなどを訴えました。そして、㈱トクヤマセメント大阪オフィスには、国連・ビジネスと人権の指導原則に基づき、吉田生コンクリート社に、指導と改善を求めることを要請しました。
関生支部組合員が横断幕を掲げ、通行中の会社員や市民らにビラを配布しました。
「関生支部弾圧事件を知って欲しい」
2018年から始まった大阪広域生コン協組の関生支部潰しに連携した警察・検察による「関西地区生コン支部弾圧」では、7件のべ19人の無罪判決が出されたこと。MBS映像’24の「労組と弾圧・関西生コン事件を考える」という番組や、You Tube「デモクラシータイムス」が放映されたこと。東京新聞のこちら特捜部に特集記事が掲載されたことなどを話し、「関生支部弾圧事件を知って欲しい」ことを訴えました。
そして、京都3事件の2月26日判決公判では「無罪」判決が出され、検察による関生委員長らへの「懲役10年の求刑」を粉砕したことを報告。正当な組合活動を犯罪にすることを許すことはできない、残りの事件も無罪判決を勝ち取るために全力をつくす!市民のみなさんも声をあげて欲しい!と訴えました。
「パワハラは、今のところ大丈夫です」
関生支部・機関紙部が作成した「吉田生コン闘争ニュース」と「関西生コン弾圧事件をご存じですか?」カラービラは、㈱トクヤマセメント大阪オフィスが入居する中之島セントラルタワー前を行き交う会社員や市民らは快く受け取ってくれました。
ビラを受け取った女性や男性の会社員から「労働組合さん、頑張ってください!」「お疲れさま!」などの激励がありました。先日に続いて、中之島セントラルタワーの玄関口で、街宣活動を露骨に撮影するトクヤマの社員の姿が見られました。今回は、武谷副委員長が声をかける前に、トクヤマの社員から「上司の指示で撮影しています!」と元気よく言っていたのが滑稽でした。街宣を終えて、トクヤマの社員に「パワハラなどがあったら相談してね!」と声をかけるとトクヤマの社員は「今のところ大丈夫です!」と笑顔で答えていたのが印象的でした。午前9時ころから約1時間の行動でしたが、関生支部の訴えに、中之島セントラルタワー前周辺を行き交う会社員や市民らに多いにアピールすることができました。ビラは、29枚の配布でした。引き続き、背景資本への宣伝行動を展開します。
「大阪府労働委員会が吉田生コンクリート社の不当労働行為を認定した」
大阪府労働委員会は、2024年9月27日付けで、株式会社吉田生コンクリートの不当労働行為(不利益取り扱い、支配介入)を認定する命令書を出しました。
「労働組合法7条第1号及び第3号に該当する不当労働行為」
吉田生コンクリート社が、2021年3月以降、関生支部組合員の賃金を減額したことが、不利益取り扱いと支配介入の不当労働行為に該当するとして、大阪府労働委員会に不当労働行為救済申立した事件。
大阪府労働委員会は、以下の命令書を出しました。
主文
1 被申立人(吉田生コン社)は、申立人(関生支部)組合員Aに対し、令和3年10月分以降の通勤手当を除く毎月の賃金について、既支払額との差額を支払わなければならない。
2 被申立人は、申立人に対し、下記の文書を速やかに交付しなければならない。
全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部
執行委員長 湯川裕司様
代表取締役 吉田桃子
当社が、貴組合員A氏との定年後の再雇用契約に当たり、定年前に支給していた資格給と住宅手当を支給しないこととしたことは、大阪府労働委員会において、労働組合法7条第1号及び第3号に該当する不当労働行為であると認められました。今後、このような行為を繰り返さないようにいたします。
3 申立人のその他の申立てを棄却する。
「吉田生コン闘争に勝利するまで全力で闘う」
吉田生コンクリート社の吉田桃子社長は、関生支部の組合員を組合員との理由で解雇するなど、不当労働行為を繰り返してきました。
今後、関生支部と吉田生コン分会は、吉田生コンクリート社の吉田桃子社長が、関生支部と関生支部の組合員に謝罪し、労働委員会の命令を履行し、労使関係を円満に構築する姿勢が見られるまで闘い続けます。
あわせて奈良県の生コン業界の民主化を求めて産別運動を展開します。
吉田生コン闘争に勝利するまで全力で闘います!ご支援をお願いします。
【デモクラシータイムス】

動画閲覧できます ココをクリック
ドキュメンタリー番組の前に放送されたMBSラジオ「関西生コン事件とは何か」がネットで聞けるようになりました。
以下のところから聞くことができます。
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増補版 賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国
勝利判決が続く一方で新たな弾圧も――
朝⽇新聞、東京新聞に書評が載り話題となった書籍の増補版!関生事件のその後について「補章」を加筆。
1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけだ。そんな中、関西生コン労組は、労組の活動を通じて、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も、実現した。そこへヘイト集団が妨害を加え、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。迫真のルポでその真実を明らかにする。初版は2021年。本書はその後を加筆した増補版である。
◆主な目次
はじめに――増補にあたって
プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ
補章 反攻の始まり
増補版おわりに

この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合潰しに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(左写真は松尾聖子さん)いまも各地で上映会がひらかれている。
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ー 公判予定 ー
5月22日 大津1次事件控訴審 大阪高裁 | 14:30~ |
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6月 9日 大津2次事件(判決) 大阪高裁 | 14:30~ |