南大阪平和人権連帯会議第29回定期総会
南大阪平和人権連帯会議第29回定期総会が12月23日、田中機械支部2階ホールで開催され、官民の闘う仲間が結集しました。連帯ユニオンからは、関西地区生コン支部と近畿地区トラック支部が参加しました。
「官民連帯の闘いで改憲・戦争をはね返そう」
港合同・委員長の中村さんの司会で定期総会は開会。中村さんは「昨年は、コロナ禍のため書面決議だったが、本日はこうして南大阪の仲間が参加して定期総会が開かれる。岸田政権や維新が改憲を押し進め、戦争に突き進む情勢だ。官民連帯の闘いで改憲・戦争をはね返そう。今日は関生弾圧の闘いから、うれしいニュースもある。本日の総会では活発な議論を闘わせて、新たな方針を実践しよう」と開会あいさつ。
「南大阪に結集した官民の労働組合は、しっかり闘っている」
議長を選出し、資格審査報告のあと、総会成立宣言。議長あいさつでは、全港湾大阪支部・委員長の小林さんが「本総会に参加されている仲間の皆さんの闘いに敬意を表する。労働者が厳しい時代に、南大阪に結集した官民の労働組合は、戦争反対、原発廃棄・再稼働反対、労組弾圧を許さないなど、しっかり闘っている。特に、関生弾圧への支援行動には感謝しかない。官民連帯の行動で、この南大阪の地域から労働運動をよみがえらそう」とあいさつしました。
「全港湾、港合同の先輩たちの闘いに学び、勝利するまで闘う」
来賓祝辞、定期総会に寄せられたメッセージが紹介されたあと、議事に入りました。2022年度一般経過報告では、この1年間の闘いを振り返り、コロナ禍のなかにおいても具体的な活動が展開されたことが確認されました。
質疑では、関西地区生コン支部・書記次長の武谷さんから、日頃の関生支部弾圧への支援にお礼を述べたあと「加茂生コン事件の控訴審では、高裁が一審の有罪判決を破棄して逆転無罪判決を勝ち取った。また、和歌山事件では、組合員との接触禁止という私を含めた3人の保釈条件が撤廃された。この間の皆さんの支援行動のおかげだ。全港湾の南港ゼネストや港合同の背景資本への闘いなど、先輩たちの闘いを学び直して、すべての刑事事件の無罪判決を勝ち取り、大阪広域生コン協組の組合つぶしを粉砕するまで闘う。引き続きご支援を願う」との発言がありました。
「具体的課題の活動方針を提起」
2020年度決算報告と会計監査報告に続いて、2021年度活動方針が提起されました。中村委員長は「①新型コロナウイルスの発生により活動が自粛となった2020年。②安倍総理病気を理由に辞任、菅首相誕生。③自民党総選挙と菅総理の辞任。④安保関連法の違憲訴訟、原告の請求を棄却。⑤原発をめぐる動き。⑥沖縄の新基地建設反対の闘いと沖縄訪問団の成果。⑦大阪港軍港化反対の闘い。⑧大阪市の懲戒処分を許さない取組。2020年11月に実施された住民投票」などの情勢の特徴を詳細に提起。
活動方針として「①政治課題。②平和・国民運動。③中小共闘・争議組合支援を中心に」など具体的な課題を提案しました。
「総会提案のすべてが満場一致で採択された」
2021年度活動方針、予算、役員選出の提案は満場一致で採択。諸決議では「あらゆる戦争を許さず、大阪港の軍港化阻止に向け官民連帯して地域からの平和を創造する決議」「争議支部支援決議」が採択されました。そして「総会宣言」が満場一致で採択されました。最後に、参加者全員が「団結ガンバロー」を唱和して総会はお開きとなりました。
「官民連帯の団結で闘おう」
本定期総会で確認された具体的な方針を現場で実践することが私たち労働組合に求められています。労働組合が先頭に立って、街頭に出るなどの行動を展開することが重要です。
官民連帯の団結の力で、改憲と戦争を阻止するために、岸田政権・維新の会を打倒し、すべての争議職場と労働組合つぶしの権力弾圧に勝利し、私たちが暮らしやすい社会づくりを目指して闘いましょう。
「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF
池田香代子の世界を変える100人の働き人60人目
労働運動を〈犯罪〉にする国「連帯ユニオン関西地区生コン支部」事件
ゲスト:竹信三恵子さん(ジャーナリスト・和光大学名誉教授)
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賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み)
1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。
そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。
業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。
迫真のルポでその真実を明らかにする。
目次 : プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ
【著者紹介】
竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011-2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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