大津第2次事件控訴審判決公判「集会&デモ行進」

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6月9日、大阪高裁(坪井祐子裁判長)は、大津2次事件について「控訴棄却」との不当判決を言い渡した。

一審の大津地裁(判決は2024年2月26日)では今回控訴していた組合員2名に対し、それぞれ、懲役2年月執行猶予3年、懲役1年6月執行猶予3年の不当判決を言い渡していたが、それが高裁でも維持された形だ。

今回の大阪高裁の判決は、一審判決を追認しただけの中身のないものであり、産業別労働組合の活動の正当性、コンプライアンス活動や産業政策運動の必要性と意義を全く理解していない不当な判決である。

関生支部および弁護団は最高裁で逆転無罪判決を勝ち取るべく即日控訴した。

大津第2次事件控訴審判決公判が6月8日、大阪高裁で開かれました。判決公判前段の集会&デモ(主催、労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会)には、104人の労働者・市民が結集しました。

「無罪判決を勝ち取るぞ」

集会に先立ち、西天満若松浜公園を出発し、裁判所を一周するデモ行進。関生支部・西山執行委員の開始宣言でデモ行進はスタートしました。旗や幟がはためき、ポテッカーなどを掲げたデモ隊、関生支部・西島執行委員のアジテーションとデモコール。「裁判所は労働運動を犯罪にするな!」「憲法28条を守れ!」「公正な判断を行え!」「完全無罪を勝ち取るぞ!」などのデモコールが西天満・裁判所周辺に響き渡り、周辺を行き交う会社員や市民に注目を集めました。

「法令遵守を指摘した方が犯罪とされた異常な事件だ」

デモ行進を終え、西天満若松浜公園で判決公判前段集会を開催しました。集会は、大阪全労協の南議長の司会でスタート。労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会の小林代表(全港湾大阪支部委員長)が主催者挨拶。小林代表は結集した仲間に仲間に感謝を述べたあと「大津地裁の1審では7名が無罪となったが、2名は有罪だった。建設現場の法令遵守を指摘した方が犯罪とされた異常な事件だ。本日は無罪を勝ち取る」と提起しました。

「何が何でも勝ちに行く」

集会に駆けつけた仲間からの連帯挨拶では、労働組合つぶしの大弾圧を許さない!京滋実行委員会の服部共同代表が「今日は絶対無罪を勝ち取る。コンプライアンス活動は職場の安全を確保するための活動だ。そして、労働組合の戦術でもあり、順法闘争は当たり前の組合活動だ。これを犯罪とすることを許すことはできない。何が何でも勝ちに行く!」
関生支援・東海の会の代表者は「東海の会は2018年に立ち上げた。今年の8月には、7回目の総会を開催する。この間、東海の会は街宣活動で、無罪を勝ち取ったことを訴えると沿道を行き交う市民らが聴き入っている姿が見られる。本日の無罪は当然だ。裁判所には公正な判断を求める!」。
続いて、教育合同労組、郵政産業労働者ユニオン、なかまユニオン、関西合同労組、ケアワーカーズユニオン、きょうとユニオン、大阪全労協、全港湾大阪支部、関西ゼネラル支部の代表者が発言、無罪判決を勝ち取るために共に闘うなどの決意表明がされました。

「今回の弾圧に学び跳ね返していく」

当該労組の関生支部・湯川委員長は、結集した仲間に日頃の関生弾圧の闘いの支援に感謝を述べたあと「大津第1次事件控訴審では、被告側が出した多くの証拠が採用された。しかし、大津2次の控訴審では、被告側証拠が採用されなかった。裁判官が労働法をよく知るためにも、労働法のエキスパートである学者の意見書を採用しないとはいかがなものか」と高裁裁判官らに指摘しました。そして、大川原化工機事件やプレサンスコーポレーション事件の冤罪に触れたあと湯川委員長は、「本日の判決が有罪となれば、上告する。今回の弾圧に学び跳ね返していく」と提起しました。
そして、大阪高裁に向けて大阪全労協・南議長がリードするシュプレヒコールを参加者全員が発して、傍聴券の抽選に挑みました。

「不当判決」

14時30分から始まった判決公判。約10分後に「不当判決!」の紙幕が裁判所玄関前に掲げられました。大阪高裁は、控訴を棄却、不当判決です。

「裁判官らは動画を観ているのか疑わしい」

判決公判後の報告集会では、弁護団から中井雅人弁護士が「不当判決だ。フジタは使用者ではなく憲法28条にあてはまらないなどの理由に憤りを感じている。裁判官らは動画を観ているのか疑わしい」。
太田弁護士は「本事件の控訴審では証拠がすべて却下された。大津1次の控訴審は、丁寧な審理と多くの証拠が採用された。本日の控訴審判決は1審判決をなぞらえただけだった」と、それぞれコメントしました。

「上告して闘う」

関生支部・湯川委員長は、中井弁護士、太田弁護士が述べたとおりであると発言したあと、民事裁判でコンプライアンス活動が合法と認定されてことを話しました。そして「ただちに上告して闘う」と今後の方針を示しました。
続いて、朝鮮総連西大阪支部、若狭の原発を考える会、Xバンドレーダー基地反対京都連絡会の代表者が、大阪高裁の不当判決を弾劾し、上告審を共に闘う決意を表明しました。
最後に、大阪全労協・南議長がリードする参加者全員のシュプレヒコールで判決公判集会は幕を閉じました。
雨が降るなか、大津2次判決公判・集会デモに駆けつけてくれた仲間のみなさんありがとうございました。関生支部は、最高裁で無罪を勝ち取るために全力をつくしますので、引き続きの支援をお願いします。

11月18日(火)大津1次事件控訴審判決公判が14時30分から開かれます。みなさんの結集を呼びかけます。

真相はこれだ!関生事件 無罪判決!【竹信三恵子の信じられないホントの話】20250411【デモクラシータイムス】

ご存じですか、「関西生コン」事件。3月には、組合の委員長に対して懲役10年の求刑がされていた事件で京都地裁で完全無罪判決が出ました。無罪判決を獲得した湯川委員長と弁護人をお呼びして、竹信三恵子が事件の真相と2018年からの一連の組合弾圧事件の背景を深堀します。 今でも、「関西生コン事件」は、先鋭な、あるいは乱暴な労働組合が強面の不法な交渉をして逮捕された事件、と思っておられる方も多いようです。しかしそうではありません。企業横断的な「産別組合」が憲法上の労働基本権を行使しただけで、正当な交渉や職場環境の改善運動だったから、強要や恐喝など刑事事件には当たらないものでした。裁判所の判断もこの点を明確にしています。では、なぜ暴力的組合の非行であるかのように喧伝され、関西全域の警察と検察が組織的に刑事事件化することになったのか、その大きな背景にも興味は尽きません。 tansaのサイトに組合員お一人お一人のインタビューも連載されています。ぜひ、どんな顔をもった、どんな人生を歩んできた人たちが、濡れ衣を着せられ逮捕勾留されて裁判の法廷に引き出されたのかも知っていただきたいと思います。
動画閲覧できます ココをクリック

増補版 賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国

竹信三恵子 (著) 旬報社 – 2025/1/30

勝利判決が続く一方で新たな弾圧も――
朝⽇新聞、東京新聞に書評が載り話題となった書籍の増補版!関生事件のその後について「補章」を加筆。
1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけだ。そんな中、関西生コン労組は、労組の活動を通じて、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も、実現した。そこへヘイト集団が妨害を加え、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合潰しが行なわれているのか。迫真のルポでその真実を明らかにする。初版は2021年。本書はその後を加筆した増補版である。
◆主な目次
  はじめに――増補にあたって
  プロローグ
  第1章 「賃金が上がらない国」の底で
  第2章 労働運動が「犯罪」になった日
  第3章 ヘイトの次に警察が来た
  第4章 労働分野の解釈改憲
  第5章 経営側は何を恐れたのか
  第6章 影の主役としてのメディア
  第7章 労働者が国を訴えた日
  エピローグ
  補章 反攻の始まり
  増補版おわりに

映画 ここから 「関西生コン事件」と私たち
この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合潰しに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(左写真は松尾聖子さん)いまも各地で上映会がひらかれている。
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ー 公判予定 ー

6月26日    国賠裁判      東京地裁    

14:00~