裁判所グルグルデモ / 反弾圧実行委員会
「勝利判決を勝ち取ろう 裁判所グルグルデモ」(主催、労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会)が10月9日、西天満若松公園で開催され、92人の労働者・市民が結集しました。
「大津第一事件、控訴審判決を控えて仲間が集まった」
大津第一事件と言われる、関生支部の組合活動(コンプライアンス活動)を威力業務妨害や恐喝などとした刑事事件に対して、大津地裁は2023年3月2日、湯川委員長に実刑4年、他の執行委員や組合員に懲役3年から1年(執行猶予)の判決を言い渡したました。その事件の控訴審判決(大阪高裁)を11月18日に控え、反弾圧実行委員が呼びかけた集会・デモに多くの労働者・市民が集まりました。
「関生弾圧糾弾」
デモの前段の集会は、全港湾大阪支部・横山副委員長の司会でスタートしました。最初に、全労協・南議長がリードするシュプレヒコール。「関生弾圧糾弾」「裁判所は労働法を守れ」「完全無罪を勝ち取るぞ」などの参加者全員のコールが西天満若松公園周辺に響き渡りました。
「大阪高裁に正当な判決を出させよう」
なかまユニオン・井手窪委員長のカンパアピールのあと、労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会(全港湾大阪支部・執行委員長)の小林代表が主催者挨拶。小林代表は結集した仲間に感謝を述べたあと、「本日は、大津第一事件への正当な判決を出させるための集会デモだ。関生支部の産別運動、正当な組合活動を刑事事件にしていることがおかしいことだ。この間、無罪判決が相次いで出されてる。本日の行動で大阪高裁に正当な判決を出させよう」と行動を提起しました。
「逆転無罪判決を勝ち取るために全力をつくす」
当事者の関生支部・細野書記長は、日頃の関生弾圧への支援に感謝を述べたあと「11月18日の大津第一事件控訴審の判決は、関生のみならず日本の労働運動に大きく影響を与えるものだ。コンプライアンス活動は法律を守らせる活動であり合法なのは言うまでもない。一番のポイントは、関生が行う建設現場の安全確保を目的としたコンプライアンス活動を労働組合活動と見るのか、レイシストらが言っているお金を取るための活動と見るのかが裁判所に問われている。大椿ゆうこ前参院議員が国会で質問した『違法か合法化?』に対して『合法だ』と答弁している。逆転無罪判決を勝ち取るために全力をつくす」と決意表明しました。
「万博ヨルダン館でストライキを打つ」
反弾圧実行委員・京滋の稲村代表は「大津第2次事件の不当判決を厳しく糾弾する。坪井裁判長は、湖東記念病院事件の再審を審理もろくに行わず蹴飛ばした裁判官だ。大津第一事件控訴審の無罪を勝ち取るためにデモで闘おう」と訴えました。
続いて、反弾圧実行委員・兵庫(武庫川ユニオン)の塚原さんは「関生弾圧は団結権の侵害という問題だ。関生をはじめみなさんと共に闘う」。
朝鮮総連の代表者は「弾圧の本質は戦争の体制づくりだ。同じ戦線に立っている仲間と共に闘おう!」。
関西万博関連ユニオンの南書記長は「関生弾圧を粉砕するために共に闘う、関西万博関連ユニオンは本日、万博会場のヨルダン館でストライキを打つ、万博会場に結集を」とストライキ支援を呼びかけました。
「11.8大津第一事件控訴審判決に結集を」
全労協・南議長がリードする2回目のシュプレヒコールを発したあとデモ行進。大阪地裁・高裁をぐるっと一周するコースです。横断幕を先頭に、旗や幟がはためき、関生支部・細野書記長がリードする力強いデモコール。92人のデモ行進は、裁判所周辺を通行する市民らの注目を集めました。
解散地点では、関生支部・西山執行委員が「11月18日の大津第一事件控訴審判決に結集を」と呼びかけて、本日の集会デモはお開きとなりました。

中島光孝/著
出版社名 白澤社
ページ数 334p
発売日 2025年06月
販売価格 : 3,400円 (税込:3,740円)
目次
第一部 弁論が開かれた最高裁判決(ハマキョウレックス事件、日本郵便〔西日本〕事件―「非正規格差」をどう是正するか
空知太神社事件最高裁判決―政教分離原則違反はだれがどのような基準で判断すべきか
水俣病訴訟―公害企業救済か被害者救済か)
第二部 「戦争」にまつわる判決(大阪・花岡中国人強制連行国賠請求訴訟―国家の「強制」による「加害」を国家はいかに償うべきか
台湾靖国訴訟・小泉靖国訴訟―台湾原住民族はなぜ「靖国合祀」を拒否するか
「アベ的なるもの」との三〇年―フィリピン元「従軍慰安婦」補償請求訴訟/「君が代」斉唱拒否訴訟/安倍国葬違法支出公費返還請求住民訴訟)
第三部 労働組合をめぐる判決(三菱重工長崎造船所〔労働時間〕事件―「労働と労働組合活動」を考える
住友ゴム工業事件・近鉄高架下文具店長事件―「職場の労働組合活動」を考える
関西生コン支部刑事弾圧事件―「労働基本権保障」の意味を考える)
真相はこれだ!関生事件 無罪判決!【竹信三恵子の信じられないホントの話】20250411【デモクラシータイムス】
ご存じですか、「関西生コン」事件。3月には、組合の委員長に対して懲役10年の求刑がされていた事件で京都地裁で完全無罪判決が出ました。無罪判決を獲得した湯川委員長と弁護人をお呼びして、竹信三恵子が事件の真相と2018年からの一連の組合弾圧事件の背景を深堀します。 今でも、「関西生コン事件」は、先鋭な、あるいは乱暴な労働組合が強面の不法な交渉をして逮捕された事件、と思っておられる方も多いようです。しかしそうではありません。企業横断的な「産別組合」が憲法上の労働基本権を行使しただけで、正当な交渉や職場環境の改善運動だったから、強要や恐喝など刑事事件には当たらないものでした。裁判所の判断もこの点を明確にしています。では、なぜ暴力的組合の非行であるかのように喧伝され、関西全域の警察と検察が組織的に刑事事件化することになったのか、その大きな背景にも興味は尽きません。 tansaのサイトに組合員お一人お一人のインタビューも連載されています。ぜひ、どんな顔をもった、どんな人生を歩んできた人たちが、濡れ衣を着せられ逮捕勾留されて裁判の法廷に引き出されたのかも知っていただきたいと思います。
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増補版 賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国
勝利判決が続く一方で新たな弾圧も――
朝⽇新聞、東京新聞に書評が載り話題となった書籍の増補版!関生事件のその後について「補章」を加筆。
1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけだ。そんな中、関西生コン労組は、労組の活動を通じて、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も、実現した。そこへヘイト集団が妨害を加え、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合潰しが行なわれているのか。迫真のルポでその真実を明らかにする。初版は2021年。本書はその後を加筆した増補版である。
◆主な目次
はじめに――増補にあたって
プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ
補章 反攻の始まり
増補版おわりに

この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合潰しに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(左写真は松尾聖子さん)いまも各地で上映会がひらかれている。
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ー 公判予定 ー
10月31日 国賠裁判 東京地裁(判決) | 15:00~ |
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11月18日 大津第2次事件 大阪高裁(判決) | 14:30~ |