この間、各地から抗議声明が出されています。先日、日本基督教団京都地区が関生支部に対する刑事弾圧への抗議声明を出しました。

広がる共闘の輪

滋賀県警・大阪府警による全日本建設運輸連帯労働組合
関西地区生コン支部に対する刑事弾圧への抗議声明

 
滋賀県警及び大阪府警は、2018年8月以降、強要未遂や威力業務妨害等の被疑事実で、全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部(以下「関生支部」)の執行委員や組合員らを逮捕しました。以降今日までに延べ64人の組合員を微罪(デッチ上げ容疑)で逮捕・拘留し、うち43名が起訴され、大津地裁と大阪地裁で係属しています。
発端は、昨年7月に滋賀県警組織犯罪対策課が滋賀県内の生コン協同組合の理事らを逮捕したことでした。容疑は、共同販売を行う協同組合がゼネコンに対し、協同組合に加入していない業者(員外社)からではなく、協同組合から生コンを買うよう働きかけたことが恐喝未遂にあたる、という言い掛かりともいえる容疑でした。以来、同じ容疑で関生支部の執行委員4名が逮捕されました。次いで大阪府警警備課が、2017年12月に当該労組が生コン会社や運送会社に対して行ったストライキが威力業務妨害にあたるとして、組合員ら計28名を順次逮捕・再逮捕しました。さらに滋賀県警は、上記恐喝未遂と同じ容疑で、あるいは威力業務妨害容疑で、建設現場において法令遵守啓蒙活動を行った組合員ら、またゼネコンの会社周辺でビラまき活動を行った組合員ら計24名を順次逮捕・再逮捕しました。のみならず、滋賀県警は今後も逮捕があり得る旨公言し、本年4月11日には拘留中の武委員長・湯川副委員長を「恐喝」容疑で再逮捕しました。京都府警も任意・強制の捜査を続けています。
滋賀県警刑事部組織犯罪対策課が労働争議に関わる事件を担当しているのは異例・異様です。思想弾圧に通じるものです。たとえば、約30分間、数枚のチラシを路上で撒いただけの組合員を逮捕したり、取り調べ中に「関生と手を切れ」と露骨に不当労働行為をしたり、 家庭にまで押しかけて「連れ合いに労組脱退せよと言え」と家族に脅迫・強要しています。さらには、警察署への抗議宣伝車のガサ入れなど、異常な弾圧があります。また、一昨年の容疑で昨年11月21日に逮捕・拘留された連帯労組委員長など数名は今日に至るまで9ヶ月にわたり不当拘留されています。警察権力が労働運動を弾圧するなどあってはならないことです。にもかかわらず滋賀の検察は今後も追起訴するとうそぶいていると聞きます。
国家権力による労働組合に対する大量かつ執拗な刑事弾圧は、類を見ない暴挙と言わざるを得ません。これは労働者と労働組合に対して労働三権(団結権・団体交渉権・団体行動権)を保障した日本国憲法第28条を踏みにじるものです。
私たち、第83回(合同後第53回)日本基督教団京都教区定期総会参加者は、過去の忌まわしい歴史を繰り返さないため、また「手遅れ」にならないため、何よりも不当拘束されている労働者とその家族のために、総会の総意として、滋賀県警・大阪府警の弾圧に満腔の怒りをこめて強く抗議するとともに、労働運動に対する弾圧を速やかにやめ、関生支部組合員らの即時釈放を求めることを内外に表明するものであります。

ナチが共産主義者を襲ったとき、自分はやや不安になった。けれども結局自分は共産主義者でなかったので何もしなかった。/それからナチは社会主義者を攻撃した。自分の不安はやや増大した。けれども自分は依然として社会主義者ではなかった。そこでやはり何もしなかった。/それから学校が、新聞が、ユダヤ人が、というふうに次々と攻撃の手が加わり、そのたびに自分の不安は増したが、なおも何事も行わなかった。/さてそれからナチは教会を攻撃した。そうして自分はまさに教会の人間であった。そこで自分は何事かをした。しかしそのときにはすでに手遅れであった。(マルティン・ニーメラー作・丸山眞男訳)

以上

2019年5月14日

日本基督教団第83回(合同後第53回)京都教区定期総会

関生支部に対するご支援ありがとうございます。
関生支部への支援の輪が広がっています。今後も、ご支援・ご協力よろしくお願いいたします。

関西生コン事件ニュース No.9(19.06.13号) PDF
関西生コン事件ニュース No.8(19.06.08号)PDF

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いま、まっとうな労働運動に加えられている資本による攻撃と「共謀罪のリハーサル」ともいえる国家権力による弾圧の本質を明らかにする!
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