福島原発事故「放射能汚染水」問題 前編

福島第1原発の事故から9年が経過しましが、収束の見通しは立たず、核燃料から溶け出した放射性物質を含む汚染水が増え続けています。処理装置を使っても除去できない高濃度のトリチウム(3重水素)を含む汚染水はすでに100万トンを超えています。

「汚染水発生の原因と増加する汚染水」

福島第1原発事故で、1~3号機で溶け落ちた核燃料デブリ(核燃料や原子炉構造物などが溶けて固まったもの)に触れた冷却水が高濃度の放射能汚染水となって原子炉建屋内に溜まっていることが汚染水発生の原因です。そこに地下水や雨水が流れ込み、汚染水が増え続けているのです。
汚染水の増加量は、2014年5月時点で1日あたり540立方メートルでした。その後、建屋周辺の井戸から地下水をくみ上げる「サブドレン計画」、建屋周囲の地盤を凍らせて地下水の流入を抑制する「凍土壁」によって1日あたり170立方メートルのペース(昨年度平均)まで低減しました。
しかし、2015年6月に決めた廃炉工程表では、2016年度内に地下水流入量を1日あたり100立方メートルまで減らす見通しでしたが、達成できず、2019年末に改定した工程表では、その目標時期を2025年内としています。

「東京電力の隠ぺいに高まる怒り」

東京電力は、高濃度汚染水を「多核種除去設備」(ALPS=アルプス、汚染水から多種類の放射性物質を除去する装置)などで処理してタンクにためています。
アルプスは62種類の放射性物質を国の放出基準未満まで除去できるとされ、処理によって放射性物質濃度は100万分の1程度に低減されますが、水素と化学的性質がほぼ同じである放射性物質トリチウムは除去できません。そのためアルプスで処理が完了したものでも、放出基準の数倍~数十倍程度の高濃度トリチウムを含んでおり、アルプスで処理した汚染水の約80%が、トリチウム以外の放射性物質も放出基準を超えて残存していることが2018年に発覚。このことを説明してこなかった東京電力への不信感と怒りが高まりました。
東京電力は基準を超えたものは再処理する方針を示していますが、敷地内には現在、処理を終えていない汚染水を含めて、100万立方メートル以上が約1千基のタンクにためられているのです。
東京電力は現在のタンク計画では2022年の夏ごろに満杯になるとしており、その処分方法が課題になっています。

…後編につづく

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