村田建材(加茂生コン)事件 第2回公判 京都地裁

連帯ユニオン関西地区生コン支部への権力弾圧をめぐる公判(村田建材[加茂生コン]事件)が6月11日、京都地裁で開かれました。
この日の公判では、村田建材社のM取締役(社長夫人)に対する尋問と、関西地区生コン支部のY執行委員に対する被告人質問(弁護側)が行われました。

まとめ(森弁護士)

今日はM取締役が主役だった。みなさんは(遮蔽されていて)声しか聞こえなかったと思うが、大体人柄が分かったのではないか。Y執行委員は(事件当日)ビデオを撮られているが、そのなかでM取締役の行動を「演技だ」と言っていた。今日の証言でもM取締役は曖昧なことばかり言って、検察官も肝心の事実を聞かないで「そのときどう思ったか?」などと主観的な感情しか聞いてない。ほとんど意味のない主尋問に終始した。
一方で、私の狙いは何だったのか。M取締役がまさに社長に代わって組合と五分でわたりあった張本人であり、彼女が不当労働行為意思のかたまりであるということを立証したかった。そして、そのことは成功したと思う。
つまり、「(村田建材社でミキサー運転手として働いていた)組合員は請負人だ」という認識。これは、昨年12月に労働委員会で「労働者である」と判断されているにもかかわらず、いまだに彼女は「請負人だ」と言っていた。これは不当労働行為意思だ。
それから、組合員を公然化した翌日にタイムレコーダーを引き上げている。これは今まで調書に出ていなかったが、今日、初めてM取締役が認めた。1週間後に団体交渉を開催しろと求めているのに、何で2日後にY執行委員が会社に行かなければならなかったのか。それは会社がタイムレコーダーを引き上げたから、それに抗議をするために出向いている。ところが、そんなことはこれまで一切M取締役の調書にも出てこないし、社長の調書にも出てこなかった。しかし、今日それを認めた。これもまさに不当労働行為意思の表れだ。
その次に、「団体交渉の開催を待ってくれ」と言いながら、会社は最後には「廃業する」と言い出した。彼女は「8月に廃業を決めていた」と言うが明らかにおかしい。11月末で通常の営業を終わって、12月以降は新規の受注はしないと言っている。それをなぜ8月に決めるのか。それはまさに組合が立ち上がったからだ。そしてそれは調書にも書いている。組合の存在を嫌悪して会社をたたむと言っているのだから、これは典型的な不当労働行為だ。
さらに、就労証明書の発行。これについても重要な証言が得られたと思うが、彼女はその当時救急車を呼んでいる。「Y執行委員に就労証明書を発行するよう要求され、それで圧倒されて気分が悪くなって救急車を呼びました」と調書には書いてある。しかし、実際にはそうではなくて、(市役所の担当者との)電話を途中で切っている。そのときにはY執行委員は何も言っていない。電話を切ったのはなぜかと言うと、今日、彼女が証言したように「廃業する場合であっても今仕事をしているのだったら就労証明書を作成してください」と(市役所の担当者に)言われた。その途端に、「気分が悪くなった」と言って電話を切っている。そして、救急車を呼んでいる。それを彼女は認めた。
関生支部を嫌悪し、徹底的に組合否認の態度を貫き続けたというのが彼女であり、その延長線上にこの事件がある。
これからも組合活動の正当性を訴え続けていく。次回は8月6日、Y執行委員への後半の主尋問と反対尋問、それから、YO組合員の主尋問と反対尋問がある。これで裁判そのものは終わって、あとは論告弁論と進む。すでに終盤に来ている。何としても無罪を勝ち取っていきたいと思う。

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公判が日程変更や中止になっています。確認お願いします。

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組合活動の禁止を「保釈許可条件」とする裁判所。
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