まっとうな労働組合で闘い、労働者をモノ扱いする大企業の現状を打ち破ろう
三菱電機また労災認定。相次ぐ自殺、再発防げず(2021年3月12日朝日経済面)
三菱電機の社員、自殺で労災認定。上司のパワハラ原因か(同社会面)

三菱電機の当時20代だった男性新入社員が2019年夏に自殺したことをめぐり、兵庫県の尼崎労働基準監督署が、2月26日付で労災を認定しました。
三菱電機では今回を含め、2014年以降に企業グループとして、4人の自殺が相次いで労災として認定されたことになります。

「死んどいた方がいいんちゃう?殺すからな」

兵庫県尼崎市の三菱電機・生産技術センターに2019年7月に配属された新入社員(2019年4月に入社)が、翌8月下旬に社員寮近くの公園で命を絶ったことが、新たに労災認定されたのです。
当時の教育主任から「お前が飛び降りるのにちょうどいい窓があるで、死んどいた方がいいんちゃう?」「殺すからな」などと言われたと記されたメモが現場に残されていました。
尼崎労働基準監督署からは認定の理由が示されていませんが、教育主任だった上司からの暴言がパワーハラスメントにあたると判断された可能性が高いとのことです。

「心身の健康を害する社員が続出」

三菱電機で心身の健康を害する社員が出ていた問題は、2018年秋に表面化しました。2014年12月~20017年8月に男性社員5人が相次いで労災認定されています。いずれも長時間労働が原因で、5人うち2人は過重労働による自殺でした。
尼崎市の同じ敷地内にある別の事業所で働いていた男性新入社員が、2016年にも、自ら命を絶っています。労災認定はされていませんが、遺族側は2017年、上司や先輩のいじめや嫌がらせが原因だとして、損害賠償を求め会社側を提訴し、2019年に和解しています。

「今後も同じような事例が起きそうで心配」

遺族側の弁護士は2月11日の記者会見で、「言葉の暴力は労災として認められづらい。今回は遺書があり、(上司の発言が)裏付けられた」との見方を示し、教育主任だった上司から「殺すからな」などと言われたパワーハラスメントが、認定につながったとみています。
今後、遺族側の弁護士は、三菱電機に「謝罪と再発防止策、損害賠償」などを求めて交渉していく方針です。
男性新入社員の遺族は、「今後も同じような事例が起きそうで心配でなりません。労災認定を機に、今度こそ真剣に組織を挙げて、職場環境の改善に努めてほしい」などと弁護士を通じたコメントで訴えました。

「まっとうな労働組合で闘おう」

過重労働やパワハラが自殺につながったなどとする労災の申請は、毎年200件前後ありますが、労災が認定されるのは半数にも満たないのが現状です。
オフィスの入退時間やパソコンの使用履歴といった証拠が残りやすい長時間労働と比べ、パワハラでの認定はとくにハードルが高いとされています。
パワハラへの社会的批判は強まっており、大手企業でも労災だと認められるケースが出ています。自殺したトヨタ自動車の当時28歳の男性社員も2019年に認定されました。
大企業で労働者の過重労働による自殺が続き、労災が認定されています。
労働者が過重労働で自殺したり、生活できる賃金を支払えない経営者は、会社を経営する資格がないのです。そんな経営者は直ちに退陣させて、御用組合ではない、まっとうな労働組合が会社の経営や運営に関わる体制が必要です。
まっとうな労働組合をつくる、まっとうな労働組合に加入することで、大企業の労働者をモノとしてしか扱わない現状を打ち破る闘いをつくりましょう。

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「関生事件」が揺るがす労働基本権
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なぜ、いま戦後最大規模の刑事弾圧が労働組合に加えられているのか!?
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第3章 闘いの軌跡
万博不況とオイルショック/ヤクザと生コン/経済界が恐れる産業別労働運動
第4章 大同団結
安値乱売で「がけっぷち」/大阪広域協組の誕生/シャブコン/2005年の弾圧事件/ゼネスト決行/目指すべき場所
解題・安田浩一(ジャーナリスト)
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それはなぜか。歴史と今日を振り返り、事実を元に書かせていただいています。
是非、一読下さい。
心より愛をこめて
武 建一

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