浪速建資材産業闘争、泉北ニシイ(旧・西井商店堺臨海生コン・臨海運輸)闘争

不当労働行為企業と労働委員会から認定された「浪速建資材産業社」「泉北ニシイ社(旧・西井商店堺臨海生コン・臨海運輸)」を周知するために、連帯ユニオン関西地区生コン支部・大阪Bブロック、大阪Cブロックは11月5日、JR弁天町駅前と堺市美原区役所前で「浪速建資材産業社・泉北ニシイ社の不当労働行為を労働委員会が認定」などを掲げた情宣活動を展開しました。

JR弁天町駅前・堺市美原区役所前で宣伝&ビラ配布活動

JR弁天町駅前・堺市美原区役所前を行き交う市民や職員らに対して、「浪速建資材産業社・泉北ニシイ社」の労働組合法違反(不当労働行為)を周知する宣伝活動を展開しました。
JR弁天町駅前・堺市美原区役所前の歩行者道路では、ナニワ生コン分会長が右手にマイクを握り、左手に組合旗を掲げ、浪速建資材産業社・泉北ニシイ社が労働組合法に違反している不当労働行為の事実や、大阪府労働委員会から労働組合法に違反している「不当労働行為企業」に認定され、救済命令が出されたのに、その命令を履行しない態度に終始していること、大阪広域生コン協組の組合つぶしが背景にあること、大阪市や堺市は適切な指導を行うべきなどを整然と訴えました。横断幕を掲げたJR弁天町駅前・堺市美原区役所前の歩行者道路では、武谷書記次長が、通行中の会社員や職員、市民らにビラを配布しました。

JR弁天町駅前、市民から『労働組合、頑張れ!』と激励

関西地区生コン支部・機関紙部が作成してくれた「浪速建資材産業闘争ニュース」ビラは、JR弁天町駅前を行き交う会社員や市民らが快く受け取ってくれました。
駅前を通行する市民からは「労働組合さん、頑張ってください」「応援してるよ」などの激励があったのが印象的でした。
また、「浪速建資材産業闘争ニュース」は、片面に「ハラスメント、コロナ解雇や賃下げ」などを記し、文字を少なくした絵柄を採り入れた新しいビラを、関西地区生コン支部・機関紙部が作成してくれたものです。この新しいビラは、女性の受け取りが数段上がりました。
午前9時30分ころから約1時間の行動でしたが、ナニワ生コン分会長の訴えに、JR弁天町駅前を行き交う会社員や市民らに多いにアピールすることができました。ビラは、51枚の配布でした。引き続き、駅頭の宣伝活動を展開します。

美原区役所前、女性の市民から激励あった

午後からは堺市に移動。美原区役所前で「泉北ニシイ社」(旧・西井商店堺臨海生コン・臨海運輸)の労働組合法違反・不当労働行為をする宣伝活動を展開しました。
関西地区生コン支部・機関紙部が作成してくれた「泉北ニシイ(旧・西井商店堺臨海生コン・臨海運輸)闘争ニュース(片面は、ハラスメントの内容)」ビラは、区役所前を行き交う会社員や市民らが、快く受け取ってくれました。
ビラを受け取った女性は「労働組合なん、会社が何か悪いことしたんやったら、放っておいたらあかんで。頑張ってや、応援してるで」と激励がありました。
美原区役所の前の幹線道路では、複数のミキサー車やバラセメント車、ダンプ車のドライバーから、手を振ったり、クラクションを鳴らすなどの激励があったことが印象的でした。
午後1時過ぎから約1時間の行動でしたが、ナニワ生コン分会長の訴えに、美原区役所前を行き交う区役所職員、会社員や市民、幹線道路を通行するドライバーらに多いにアピールすることができました。ビラは14枚の配布でした。引き続き、美原区役所前での宣伝活動を展開します。

浪速建資材産業闘争とは

不当労働行為企業と認定された
大阪市に所在する、浪速建資材産業社が、連帯・関生支部の組合員を不当に解雇した事件について、大阪府労働委員会は昨年、「懲戒解雇を撤回し、現職復帰させること。団体交渉に応じること」などと命令し、労働組合法に違反する「不当労働行為企業」と認定しました。
ところが、浪速建資材産業の経営陣は、現在においても、大阪府労働委員会の命令を履行しない態度をとり続けています。

大阪広域生コン協組の労働組合つぶしが背景にある

大阪府に所在する生コン企業の100%近くが加盟する「大阪広域生コンクリート協同組合(大阪広域生コン協組)」が、2018年から始めた「労働組合つぶし」が背景にあります。
浪速建資材産業社と連帯・関生支部は、長年、円満な労使関係を築いており、労使が協力して展開する「生コン産業政策運動」を推進し、生コン価格や輸送運賃の適正化が実現したときには、労働組合が要求している「非正規の正規化など労働条件の改善」を約束していた企業でした。
ところが、大阪広域生コン協組の執行部から「労働組合つぶし」の協力を強くもとめられ、圧力をかけられた浪速建資材産業社の経営陣は、連帯・関生支部の組合員を解雇したのです。
しかし、大阪広域生コン協組の労働組合つぶしが背景にあるとしても、大阪府労働委員会から不当労働行為が認定され、命令が出されたことについて、真摯に受けとめ、速やかに命令を履行することが、浪速建資材産業社の経営陣が「法律を遵守」し、「社会的な責任を果たす」ということなのです。

府労委の命令は有効であり、浪速建資材産業社は『命令履行』義務がある

大阪広域生コン協組の圧力もあり、浪速建資材産業社は、中央労働委員会に再審査申立をおこなっていますが、大阪府労働委員会の命令は有効であり、「命令履行」義務があるのです。

泉北ニシイ(旧・西井商店堺臨海生コン・臨海運輸)闘争とは

「不当労働行為企業と認定された」
堺市に所在する、泉北ニシイ社(旧・西井商店堺臨海生コン・臨海運輸)が、連帯・関生支部の組合員を不当に雇い止めした事件について、大阪府労働委員会は2020年7月29日、「労働組合に謝罪文を手交すること」などと命令し、労働組合法に違反する「不当労働行為企業」と認定しました。
ところが、泉北ニシイ社の経営陣は、現在においても、大阪府労働委員会の命令を履行しない態度をとり続けています。

大阪広域生コン協組の『労働組合つぶし』が発端

「(株)泉北ニシイ」(旧・西井商店堺臨海生コン・臨海運輸)の不当労働行為は、大阪広域生コンクリート協同組合(大阪広域生コン協組)の関西地区生コン支部つぶし、いわゆる「労働組合つぶし」が発端なのです。
「(株)泉北ニシイ」(旧・西井商店堺臨海生コン・臨海運輸)と関西地区生コン支部は、生コン業界の再建・発展に向けて協力し、労使関係も安定していました。生コンの適正価格が実現したときには、非正規の正規化など労働条件の改善・向上も約束していた企業だったのです。
ところが、2018年から始まった大阪広域生コン協組の関西地区生コン支部つぶしに、大阪広域生コン協組の執行部から圧力と恫喝をかけられ、無理やり「労働組合つぶし」に協力させられたという背景があります。
しかし、労働委員会の命令を無視する不当労働行為企業(違法企業)を放置することはできません。今後の闘争方針として、関西地区生コン支部の先輩たちが築き上げてきた闘いを継承し、背景資本への追及を含めたあらゆる行動を展開して、「(株)泉北ニシイ」(旧・西井商店堺臨海生コン・臨海運輸)闘争に勝利するまで闘います。
あわせて産業別労働運動つぶし、大阪広域生コン協組の関西地区生コン支部つぶしをはね返し、「大阪広域生コン協組の民主化」実現に向けて、勝利するまで闘います。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF

ハーバービジネスオンライン
「関生事件」が揺るがす労働基本権
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賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み)

1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。
そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。
業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。
迫真のルポでその真実を明らかにする。

目次 : プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ

【著者紹介】
竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011‐2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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