11.7全国労働者総決起集会・改憲阻止!1万人大行進

「闘う労働組合の全国ネットワークをつくろう!新自由主義を終わらせる労働運動の再生を!国鉄分割・民営化型攻撃-関西生コン支部弾圧粉砕!改憲・戦争阻止!岸田政権を倒そう!」を掲げた「11.7全国労働者総決起集会・改憲阻止!1万人大行進」が11月7日、東京・日比谷野外音楽堂で開催され、全国から2100人を超える闘う労働者が結集しました。

激しい組織破壊攻撃を乗り越えて、闘いを拡大していくことに展望がある

動労千葉・渡辺書記長と三浦半島地区教職員組合・桝渕さんの司会で集会は開会。全国金属機械労働組合港合同・木下執行員が開会あいさつ。木下さんは「コロナ禍により、この社会のホントの姿が暴露された。医療崩壊、解雇、自殺の急増など、ここ1~2年、労働者は苦しめられた。政権や資本は、オリンピックの強行、国威発動でさらなる金儲けに突き進んでいる。岸田政権も改憲・戦争へと突き進んでいる。関西では、9月に舞鶴現地闘争、九州の仲間と共に佐世保現地闘争を闘うなど戦争と改憲を止める運動を展開した。24回目を迎える全国労働者集会では、国鉄闘争と関西生コン弾圧の二本柱で、全国に労働組合を甦らせ、階級的団結を取り戻す出発点。動労千葉では渡辺新書記長が登場し、関生支部では湯川新委員長体制が確立し、組織拡大を実現してこの集会に結集している。激しい組織破壊攻撃を乗り越えて、闘いを拡大していくことに展望があるのではないか。この熱気と運動を全世界の労働者に発信しよう」と提起しました。

連帯あいさつ

連帯あいさつでは、東京・過労死を考える家族の会・中原さん、小林さん。福島共同診療所建設委員会・佐藤さん。三里塚芝山連合空港反対同盟・市東さんらが、それぞれの闘いの報告と今後の闘争方針を示し、共に闘う決意を表明しました。

来年は25周年、知恵と力、職場からの実践をもって時代に躍り出る飛躍を実現しよう

動労千葉・関委員長の基調報告。関委員長は「新自由主義が、崩壊しようとしている。資本主義の終わりが始まろうとしている」と述べたあと、労働運動再生の課題と展望を訴えました。
また、関委員長は、新自由主義に立ち向かう労働運動として「①労働組合を資本と闘うための武器とすること。②時代認識を明確にすること。③労働者が社会の主人公であることへの誇りを団結と闘いの土台に置くこと。④労働者に国境はないこと。⑤反戦闘争を労働組合の本質的課題として位置づけること」を提起しました。
さらに、関委員長はJRの民営化と外注化攻撃の崩壊を具体的に述べたあと、全米に広がるストライキや韓国・民主労総のゼネスト突入、ミャンマーの命がけの闘いに触れ、「職場の闘いと一体で、改憲・戦争阻止!大行進の発展、岸田政権打倒に決起することだ」と訴えました。
最後に、関委員長は「労働運動の再生は時代の最先端の変革だ。私たちの力で新自由主義を終わらせよう。大軍拡、改憲、戦争を止めよう。来年は25周年、知恵と力、職場からの実践をもって時代に躍り出る飛躍を実現しよう」と行動提起して基調を締めくくりました。

労働者らは、闘う労働組合を求めており、この情勢を私たち労働組合が、どう活かすかが問われている

関西地区生コン支部・武谷書記次長から特別報告。武谷書記次長は、日頃の関生支部弾圧への支援にお礼を述べたあと「関生支部は、10月10日の定期大会で新体制を確立し、湯川新委員長のもと全組合員が団結し、権力弾圧粉砕、大阪広域生コン協組の組合つぶし粉砕、関生産別運動の再建に全力を尽くすことを確認した。大会の2日後には、大阪広域生コン協組に加入する生コン関連企業の労働者2名が関生支部に加入した。この企業は、ナニワ生コングループで、2017年のストライキで逮捕されたことを理由に、関生の組合員を不当解雇した企業。解雇された分会長が自らの解雇撤回闘争に闘いながら、2人の労働者に勧誘活動を続けてきたことで結果を出したものだ。この成果のもう一つの要因は、関西労組交流センターの仲間の支援行動によるもの。3月のナニワ生コン包囲行動、6月の茨木市役所攻め、9月の北摂労働者集会などの具体的な行動を、現場の生コン関連の労働者がしっかり見て、闘う労働組合に共感し、関生支部への加入を決めたという、原理・原則の現場行動が組織拡大を実現した。港合同・田中機械の大和田委員長は、『受けた支援は運動で返す』と言っていた。労働現場の闘争では、藤原生コン・ナニワ生コン・堺臨海生コン闘争を、関西労組交流センターの仲間と共同行動を展開し、解雇撤回・現職復帰を勝ち取る。大阪広域生コン協組の労働組合つぶしと、資本・権力による産別運動つぶしの弾圧を粉砕し、関生産別運動の再建に向けて、勝利するまで闘う。引き続き、ご支援をお願いする。現在、私たちは、港合同の先輩たちの闘いを学び直し、背景資本や取引先に責任追及する街頭宣伝活動を展開している。大阪のオフィス街で「労働組合です」といってビラを差し出すと、会社員らはしっかり受け取ってくれる。労働者らは、闘う労働組合を求めており、この情勢を私たち労働組合が、どう活かすかが問われている。具体的な計画と実践で活動することで、閉塞して希望を失っている労働者を労働組合に結集することが実現できる。階級的労働運動の復権と、闘う労働組合の全国ネットワークを実現を目指して共に闘おう」と闘争報告と今後の闘争方針を示しました。

労働者を組織し、労働組合の再建に奮闘しよう。私たちは、関生支部を支援し共に闘う

関西生コン労働組合の弾圧を許さない東京の会・共同代表の木下武男さんは「関生弾圧はこれまでにない大規模な徹底したものだ。関生支部は、地べたをはうような闘いを強いられている。これは関生支部だけではなく、日本の労働運動全体の課題だ。関生支部と同様の労働組合を組織し、労働者を結集していく闘いが必要だ。でっち上げで銃殺されたアメリカの労働運動家ジョー・ヒルは、処刑される前夜に『嘆くな!組織せよ!』と言った。労働者を組織し、労働組合の再建に向けて奮闘しよう。私たちは、関生支部を支援し共に闘う」と関生支部への支援共闘と組織化の提起をされました。

最後は大衆行動で、関生の闘いに勝利しよう

関西生コン労組つぶしの弾圧を許さない東海の会・柿山事務局長は「労使一体のトヨタ労組の対極にあるが関生支部だ。関生支部の闘いを必ず勝利させよう。私たちは月1回の街宣行動を展開している。来月は、名古屋一の繁華街での行動を計画している。新たな段階に進む裁判闘争を考え、支えていくために冊子を作っている。武谷さんがいつも言ってるように、最後は大衆行動で勝利しよう」と具体的な目に見える行動の提起と大衆行動で決着をつける決意を表明されました。

国鉄・1047名解雇撤回闘争の決意表明

1047名解雇撤回闘争では、動労千葉争議団・中村さん、動労総連合1047協議会・小玉さん、羽廣さん、動労千葉顧問弁護団・国鉄闘争全国運動よびかけ人の葉山弁護士、国鉄闘争全国運動・新潟の阿部さんらが、現場の闘争報告と今後の闘争方針を示し、勝利するまで闘う決意を表明しました。

 

JRの合理化・労組つぶしを粉砕するまで闘う

動労千葉執行委員・北村さん、動労千葉千葉運転区支部長・高澤さん、動労水戸委員長・木村さん、動労総連合高崎・鈴木さん、道路神奈川・時廣さんらが、JR職場の現状と組織拡大など、それぞれの闘いを報告、JRの合理化・労組つぶしを粉砕するまで闘うとの決意が表明されました。

改憲・戦争阻止!大行進、現場の闘争報告と今後の闘争方針

全国労組交流センター女性部長・石田さんからカンパアピールのあと、岡大介さんがカンカラ三線を演奏して、自公政権の批判を演歌で披露しました。
続いて、改憲戦争阻止!大行進よびかけ人・高山俊吉さん、横田基地被害をなくす会・福本さん、護憲原水禁君津木更津地区実行委員会・原田さん、沖縄国鉄闘争全国運動よびかけ人・宮城さん、ヒロシマ大行進事務局長・宮原さん、ふくしま共同診療所院長・布施さん、星野文昭さんを取り戻そう全国再審連絡会議・土田弁護士、星野暁子さんらが登壇。それぞれの代表者は、改憲・戦争阻止の現場の闘争報告と今後の闘争方針を示し、改憲・戦争阻止の闘いの決意を表明しました。

11.7ミャンマー連帯決議が採択

国際連帯では、韓国民主労総ソウル地域本部からメッセージが読み上げられました。続いて、在日ビルマ市民労働組合、滞日・在日外国人労働者が登壇し、「平和と民主主義を取り戻すまで闘う」と決意を表明。本集会では「11.7ミャンマー連帯決議」が採択されました。

労働現場の闘いと決意表明

現場の闘いと決意表明では、愛媛県職員労働組合・中村委員長、郵政労働者、日教組奈良市・増田書記長、泉陽会労働組合・新井委員長、コンビニ関連ユニオン・河野委員長、コンビニオーナー・松本さん、全学連・赤嶺委員長らが登壇し、現場の闘争報告と今後の闘争方針を示し、勝利するまで闘う決意表明がされました。

当面の私たちの闘いは、関生弾圧を粉砕することだ

国鉄闘争全国運動よびかけ人の金元重さんが、閉会あいさつとまとめを。金さんは「労働運動再生の固い決意と、労働者国際連帯の強化という大きな成果を勝ち取った。関委員長の基調報告と高山弁護士の報告の現状認識と克服する課題を共通認識して闘いに挑もう。当面の私たちの闘いは、関生弾圧を粉砕することだ。東京の会は12月12日、新宿アルタ前でリレーアピールとデモを貫徹する。結集をお願いする」と本集会の成果と課題を総括し、関生弾圧粉砕に向けた行動を提起しました。
動労西日本・大江委員長のかけ声で「団結がんばろう!」を参加者全員が唱和して集会はお開きとなりました。

市民から多くの支持を得たデモ行進

デモ行進は、日比谷野外音楽堂を出発し、東京電力本社前、銀座繁華街、JR東京駅を通るコースです。旗や幟がはためき、太鼓や鉦の軽快なリズム、デモコールが響き渡り、銀座や東京駅周辺を通行する市民から多くの支持を得ました。
階級的労働運動を甦らせ、闘う労働組合のネットワーク実現をめざして、組織拡大など現場でしっかり闘うことを確認できた集会&デモになりました。本集会で確認したことを早速、現場で実践して結果を出しましょう。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF

ハーバービジネスオンライン
「関生事件」が揺るがす労働基本権
<労働裁判が働き手を素通りするとき> ココをクリック
関西生コン事件ニュースNo.61 ココをクリック

賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み)

1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。
そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。
業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。
迫真のルポでその真実を明らかにする。

目次 : プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ

【著者紹介】
竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011‐2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

amazonで購入できます。 ココをクリック