中央コンクリート社の再審査申立を棄却-中央労働委員会

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「中央労働委員会が会社側の再審査申立を棄却」

中央コンクリート株式会社(大阪市東淀川区菅原、代表取締役・吉田要)が、関生支部が申し入れた団体交渉を拒否したことから、大阪府労働委員会に不当労働行為救済申立をした事件で、大阪府労働委員会は2024年2月6日付けで、中央コンクリート社の不当労働行為(断固拒否)を認定し、救済命令を出しました。
中央コンクリート社は、大阪府労働委員会の救済命令を不服として、中央労働委員会に再審査申立を行いましたが、中央労働委員会はこれを棄却しました。

「労組法7条第2号の不当労働行為に当たる」

中央労働委員会は命令書(令和7年5月21日付け)に「会社が本件団交申入れに応じなかったことは、正当な理由のない団交拒否であり、労組法7条第2号の不当労働行為に当たる」と明示しました。そして、救済方法について「初審命令のとおり、会社に対して団交応諾及び文書の交付を命ずるのが相当である。」と大阪府労働委員会の命令を維持しました。

「中央コンクリート社の不当労働行為が確定した」

中央コンクリート社は、大阪府労働委員会からの不当労働行為の認定と救済命令に続いて、中央労働委員会からも不当労働行為が認定され救済命令が出されました。中央コンクリート社は労働組合法違反の不当労働行為が確定しました。

「大阪広域生コン協組の関生潰しに加担した」

中央コンクリート社は、関生支部と長年の労使関係にある会社であり、一面共闘(協同組合運動など)に協力してきた会社でした。
2018年から始まった大阪広域生コン協組の関生潰し。中央コンクリート社は、大阪広域生コン協組の執行部から圧力をかけられ、関生支部潰しに協力させられたという背景があります。

「団体交渉を開催する義務がある」

大阪広域生コン協組の関生潰しの背景があったとしても、中央コンクリート社は大阪府労働委員会と東京・中央労働委員会から労働組合法違反の不当労働行為に認定されてことを真摯に受けとめ、関生支部と組合員に謝罪し、速やかに団体交渉を開催する義務があります。

「不当労働行為企業の集まりが大阪広域生コン協組」

本事件は、関生支部の役員らの奮闘によって、中央コンクリート社の不当労働行為認定が労働委員会で確定しました。また、2024年2月2日付けでコーシンコーポレーション・山政生コン社が大阪府労働委員会から不当労働行為(支配介入)と認定されるなど、大阪広域生コン協組に加盟している企業が、続々(ナニワ生コン、藤原生コン運送、五一、タイコー)と労働組合法違反の不当労働行為に認定されています。

「大阪広域生コン協組の関生潰しを粉砕する」

関生支部は、中央コンクリート社をはじめ大阪広域生コン協組に加盟している不当労働行為企業が、関生支部に謝罪し、労働委員会の救済命令を履行するまで闘います。
労働委員会の救済命令を武器に、大阪広域生コン協組の関生潰しを粉砕する行動に立ちます。

私的判決論 人々の権利の実現をめざして

中島光孝/著
出版社名 白澤社
ページ数 334p
発売日 2025年06月
販売価格 : 3,400円 (税込:3,740円)
目次
第一部 弁論が開かれた最高裁判決(ハマキョウレックス事件、日本郵便〔西日本〕事件―「非正規格差」をどう是正するか
空知太神社事件最高裁判決―政教分離原則違反はだれがどのような基準で判断すべきか
水俣病訴訟―公害企業救済か被害者救済か)
第二部 「戦争」にまつわる判決(大阪・花岡中国人強制連行国賠請求訴訟―国家の「強制」による「加害」を国家はいかに償うべきか
台湾靖国訴訟・小泉靖国訴訟―台湾原住民族はなぜ「靖国合祀」を拒否するか
「アベ的なるもの」との三〇年―フィリピン元「従軍慰安婦」補償請求訴訟/「君が代」斉唱拒否訴訟/安倍国葬違法支出公費返還請求住民訴訟)
第三部 労働組合をめぐる判決(三菱重工長崎造船所〔労働時間〕事件―「労働と労働組合活動」を考える
住友ゴム工業事件・近鉄高架下文具店長事件―「職場の労働組合活動」を考える
関西生コン支部刑事弾圧事件―「労働基本権保障」の意味を考える)

 

真相はこれだ!関生事件 無罪判決!【竹信三恵子の信じられないホントの話】20250411【デモクラシータイムス】

ご存じですか、「関西生コン」事件。3月には、組合の委員長に対して懲役10年の求刑がされていた事件で京都地裁で完全無罪判決が出ました。無罪判決を獲得した湯川委員長と弁護人をお呼びして、竹信三恵子が事件の真相と2018年からの一連の組合弾圧事件の背景を深堀します。 今でも、「関西生コン事件」は、先鋭な、あるいは乱暴な労働組合が強面の不法な交渉をして逮捕された事件、と思っておられる方も多いようです。しかしそうではありません。企業横断的な「産別組合」が憲法上の労働基本権を行使しただけで、正当な交渉や職場環境の改善運動だったから、強要や恐喝など刑事事件には当たらないものでした。裁判所の判断もこの点を明確にしています。では、なぜ暴力的組合の非行であるかのように喧伝され、関西全域の警察と検察が組織的に刑事事件化することになったのか、その大きな背景にも興味は尽きません。 tansaのサイトに組合員お一人お一人のインタビューも連載されています。ぜひ、どんな顔をもった、どんな人生を歩んできた人たちが、濡れ衣を着せられ逮捕勾留されて裁判の法廷に引き出されたのかも知っていただきたいと思います。
動画閲覧できます ココをクリック

増補版 賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国

竹信三恵子 (著) 旬報社 – 2025/1/30

勝利判決が続く一方で新たな弾圧も――
朝⽇新聞、東京新聞に書評が載り話題となった書籍の増補版!関生事件のその後について「補章」を加筆。
1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけだ。そんな中、関西生コン労組は、労組の活動を通じて、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も、実現した。そこへヘイト集団が妨害を加え、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合潰しが行なわれているのか。迫真のルポでその真実を明らかにする。初版は2021年。本書はその後を加筆した増補版である。
◆主な目次
  はじめに――増補にあたって
  プロローグ
  第1章 「賃金が上がらない国」の底で
  第2章 労働運動が「犯罪」になった日
  第3章 ヘイトの次に警察が来た
  第4章 労働分野の解釈改憲
  第5章 経営側は何を恐れたのか
  第6章 影の主役としてのメディア
  第7章 労働者が国を訴えた日
  エピローグ
  補章 反攻の始まり
  増補版おわりに

映画 ここから 「関西生コン事件」と私たち
この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合潰しに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(左写真は松尾聖子さん)いまも各地で上映会がひらかれている。
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ー 公判予定 ー

10月31日    国賠裁判      東京地裁(判決)   15:00~
11月18日    大津第2次事件   大阪高裁(判決)   14:30~