威力業務妨害事件（大阪第1次弾圧事件）公判、大阪地裁

威力業務妨害事件（大阪第1次弾圧事件）公判、大阪地裁

連帯ユニオン関西地区生コン支部への権力弾圧をめぐる公判（大阪第１次弾圧事件）が1月27日、大阪地裁で開かれました。この日の公判では論告・求刑が行われました。

まとめ、佐伯弁護士

今日の公判では、検察官から論告・求刑（※）があった。裁判も最終盤。検察側が、「有罪だ」ということを前提に、どのくらいの刑が望ましいと考えているのかを述べた。
その内容を要約すると、彼らの主張は、㎥100円の支出が止められたからその腹いせに関生支部役員・組合員がSSや中央大阪生コンに行った。カネのために他人の業務を妨害するとはけしからんというものだった。
しかし、この行動に関しては、㎥100円が問題ではない。弁護側はすでに各種資料を提出しているが、輸送運賃の引き上げ、そして、それによって輸送に関わる労働者の賃金を引き上げる。これを目的として組合は行動した。よって、検察官の論告はその前提において間違っている。
論告・求刑が終わった後、弁護団から証拠請求を行った。この間、労働法学者のみなさんが関生支部の活動がいかに正当なものかという観点で意見書を書いてくれている。それをまとめて証拠請求した。
ただ、刑事裁判においては、書類上の証拠というのは相手方の了解がない限りは取り調べできないことになっている。この意見書については現時点では検察官も内容を十分に検討できていないということで、取り調べに同意するのかどうかは検討できしだい弁護側に連絡があるということで終わった。検察官が同意すれば、次回、2月12日に予定されている公判の場で意見書が裁判所に提出される。逆に、検察官が同意しない場合には意見書を書いた労働法学者の方に来ていただいて、法廷で組合の活動がいかに正しいものであったのかを語ってもらう予定だ。
弁護団は2月12日の公判で「無罪」を主張するための弁論要旨を作成中だ。今日の論告に対する反論も踏まえ、期限ぎりぎりまでより良いものにするよう力を尽くす。いい結果が出るようがんばりたい。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ　PDF

なぜ、いま戦後最大規模の刑事弾圧が労働組合に加えられているのか！？
641日勾留された武委員長が語る

「関西生コン事件」で逮捕された武建一委員長は今年5月29日、641日ぶりに保釈された。その1ヵ月後に収録されたロングインタビューをまとめた本が昨年12月10日発刊された。
・一連の事件は、なぜ起きたのか？
・関生支部とはどのような労働組合なのか？
・武建一という人物はいったい何者なのか？
そんな疑問に事実をもって答える１冊。ぜひ、お読みください。『武建一が語る 大資本はなぜ私たちを恐れるのか』
発行・旬報社、四六判218ページ、定価1500円＋税
＊全日建（全日本建設運輸連帯労働組合）にお申し込みいただければ頒価1500円（送料込み）でお届けします。多部数の場合はお問い合わせください。
お問い合わせ03-5820-0868
【目 次】
第１章 刑事弾圧
641日にもおよんだ勾留生活／なぜ私は逮捕されたのか／協同組合の変質／労組破壊に参加したレイシスト
第２章 「タコ部屋」の過酷労働
私の生い立ち／「練り屋」と呼ばれて／労働運動に目覚める／関生支部の誕生／初めての解雇
第３章 闘いの軌跡
万博不況とオイルショック／ヤクザと生コン／経済界が恐れる産業別労働運動
第４章 大同団結
安値乱売で「がけっぷち」／大阪広域協組の誕生／シャブコン／2005年の弾圧事件／ゼネスト決行／目指すべき場所
解題・安田浩一（ジャーナリスト）
皆様には御元気で御活躍のことと存じます。
この間、全国の多くの皆様より私たち関生支部に対する国家権力と大阪広域生コンクリート協同組合、差別排外主義者集団が一体となった攻撃をはね返す闘いに、多大な御支援をいただきまして誠にありがとうございます。
このたび、著書『大資本はなぜ私たちを恐れるのか』を昨年12月10日に発行する運びとなりました。
今日まで、私は、会社の雇ったヤクザに5回以上殺されかけたり、刑事事件をでっち上げられ前科５犯にさせられています。
1980年代には日経連の大槻文平会長（当時）から「関生型運動は資本主義の根幹に触れる」と言われ、国家権力とマスコミからは「生コンのドン」「金を企業からむしり取る」などとして「反社会的勢力」とレッテルを貼られています。
それはなぜか。歴史と今日を振り返り、事実を元に書かせていただいています。
是非、一読下さい。
心より愛をこめて
武　建一
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