「滋賀・ビラまき事件」公判・大津地裁前抗議行動

連帯ユニオン関西地区生コン支部への権力弾圧をめぐる公判が12月19日、大津地裁で開かれました。公判前に、36人の仲間が結集し、JR大津駅で情宣活動と大津地裁前で抗議行動を展開しました。

「正当な労組活動を犯罪にするな!」

JR大津駅前の歩行者広場では、関生支部・平田執行委員がマイクを握り、近畿2府2県の警察・検察の関生支部に対する権力弾圧の経過と裁判闘争を報告。そして「憲法28条・労働組合法で保障されている、正当な組合活動を犯罪にすることを許してはいけない!」などと、JR大津駅前を行き交う会社員や市民らに訴えました。
組合旗や幟がはためく歩行者広場では、支援者と関生支部組合員がビラを配布。通勤途中の会社員や駅に向かう市民らが快くビラを受け取ってくれました。

「私たち全員は無罪だ!」

続いて、大津地裁前に移動し、裁判所に対して抗議行動を展開しました。当事者の関生支部・大原執行委員は、結集した仲間に日頃の関生支部弾圧への支援にお礼を述べたあと、「本日の公判は、被告人とされている仲間の証人尋問だ。検察側の証人ではなく、私たちは真実、事実を証言する。警察と検察の労組弾圧を許さない。裁判官には、何色にも染まらず、正しい審理と判決を出すべきだ。私たち全員は無罪だ!」と訴えました。

 

「ヨーロッパでは労働者が立ち上がっている。日本の連合はどうした!」

続いて、支援者からのアピール。反弾圧実行委員会・服部さんは「この冬一番の寒さのなか、ここに結集した仲間に感謝する。物価高により生活が厳しい。イギリスやフランスでは、デモやストライキで労働者が立ち上がっているが、日本はどうか?5%を超える物価高、電気やガスも20%も値上げしており、食費や交際費を削るしかない状況だ。この現実に怒りのデモもストライキも起こらない。連合はどうした!この状況は、労組を弾圧した結果なのだ。反弾圧闘争を勝ち取ろう!」と行動を提起しました。

 

「コンプラ活動は、社会的に意義がある活動であり、犯罪にしてはいけない!」

なかまユニオンの代表者は「先般、国交省が知床事故の調査を報告した。安全管理がずさんだったなどと。重要なのは、日常からの安全管理、安全確認だ。建設工事現場でも事故が多発しており、東京では、3分2で違法な工事が行われていることが安全パトロールで発覚した。関西も同様であり、関生のコンプライアンス活動は、ビラ捲きで企業の違法を訴える正当な活動であり、社会的に意義がある活動だ。これが犯罪であってはならず、阻止するために共に頑張る!」と共闘の決意を表明しました。

「『老朽美浜3号運転禁止』仮処分、大阪地裁に結集を!」

老朽原発をうごかすな!実行委員会の代表者は「物価高、戦争国家は、安倍、菅、岸田らがかつての悪を実行したものだ。関生弾圧をはね返し、岸田を退陣に追い込もう!12月20日、大阪地裁で『老朽美浜3号運転禁止』仮処分の判断が出る。大阪地裁前の結集を呼びかける。裁判闘争に勝利しよう!」と行動を提起しました。

 

 

「だまっていてはダメだ。まっとうに主張しよう!」

米軍Xバンドレーダー基地反対京都連絡会の代表者は「先日、安保関連が閣議決定された。国会議論なしに、閣議決定だけで、戦争体制に移転するという重大な問題が進行している。だまっていてはダメだ。まっとうに主張しよう!関生は、当たり前の組合活動だとして強く主張しよう!」と訴えました。

「裁判所は、憲法・労組法を守れ!」

平田執行委員が行動のまとめ。最後に、平田執行委員がリードする参加者全員の「シュプレヒコール」で行動を締めくくりました。
約30分の行動でしたが、旗や幟がはためく抗議行動は、裁判所前を行き交う会社員や市民らに注目を浴びました。
寒さが厳しいなか、早朝からの行動に、労働組合つぶしの大弾圧を許さない!京滋実行委員会の仲間をはじめ、多くの仲間の結集に感謝します。

関西生コンニュース83号 更新しています

杉田水脈総務政務官が辞表提出

「LGBTには生産性がない」「チマ・チョゴリやアイヌの衣装のコスプレおばさん」など週刊誌やブログに掲載。また伊藤詩織さんを誹謗中傷し高等裁判所で賠償を言い渡されるなど国会内でも問題視されていた杉田水脈総務事務次官が12月27日辞表を提出しました。いつまでも適切な処分を下さない政府に対して日本軍「慰安婦」解決全国行動が、差別発言を認めず総務政務官に居座る杉田水脈議員について、12月24日抗議文を出しています。
岸田文雄内閣総理大臣、松本剛明総務大臣宛 抗議文 ココをクリック
「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF

映画 ここから 「関西生コン事件」と私たち

この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。10月下旬から各地で上映運動がはじまった。10 月 23日には「関西生コン労組つぶしの弾圧を許さな い東海の会」が名古屋で、11月6日には「労働組合つぶしの大弾圧を許さない京滋実行委員会」京都で上映会。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合つぶしに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(写真右は京都上映会 で挨拶する松尾聖子さん) 今後、11月13 日には護憲大会(愛媛県松山市)、同月25日は「労働組合つぶしを許さない兵庫の会」が第3回総会で、12月16日は「関西生コンを支援する会」が東京で、それぞれ上映会をひらく。

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2021年12月9日「大阪市・契約管材局と労働組合の協議」
回答が大阪市のホームページに掲載 
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賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み) 1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。 そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。 業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。 なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。 迫真のルポでその真実を明らかにする。

目次 :
プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ

【著者紹介】 竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011-2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

第 10 回「日隅一雄・情報流通促進賞」の特別賞を受賞 詳しくはコチラ

(「BOOK」データベースより)

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