関生支部の産業別労働運動⑲
「和歌山県における関生支部の活動経過②」
2004年、和歌山県生コンクリート協同組合連合会が結成されました。和歌山県生コンクリート協同組合連合会結成の経過ですが、2003年、関生支部の組合員がいる協組加盟企業は紀ノ川大阪生コンのほか杉山産業と第一生コンが加わりました。関生支部は、各生コン会社に対し、雇用不安の解消とコンプライアンスの徹底、生コン品質確保、生コン適正価格の必要性を求めました。
「生コン価格の値戻しを実現」
2003年9月、和歌山県中央生コン協同組合の大江英昭理事長(大弘建材)や副理事長が関生支部に対し、生コン業界再建のために協力してほしいと要請してきました。この頃、和歌山市内にダイワロイネットホテル建設の物件があり、この物件に対して労使による生コンの適正価格収受の取り組みを展開しました。その結果、㎥あたり7000円が9000円となり、生コン価格の値戻しを実現しました。
「生コンの適正価格収受に向けて」
和歌山県中央生コン協同組合は2004年1月からは、1万3000円(生コン価格、㎥あたり)を適正価格とするとしました。関生支部は、行政への要請活動などを行った結果、1万3000円は和歌山県の「物価版」(和歌山県公共工事設計単価表)に反映されました。
「アウトサイダー社に対する労使の取り組み」
協同組合員外社(アウトサイダー社)に対する労使の取り組みでは、❶上山商店は、和歌山県発注の中型ケーソン(潜函)工事と国交省和歌山港湾事務所発注の大型ケーソン工事において、生コンへの加水、過積載、伝票改ざんの実態が判明し、工事が数ヶ月間ストップしました。
❷酒直レミコンは、和歌山市発注の消防署新築工事で、ミキサー車の残水処理(ミキサー車のドラムに残っている洗浄水の排除)をしない状態で生コンを積み込み、シャブコンを納入した事実や民間工事の基礎工事にもシャブコンを納入しました。
❸和歌山共同建材は、民間工事現場の過積載の責任追及を求めて各ゼネコンに要請を行い、さらに淺川組のボイコット運動を展開しました。
❹和歌山県労政課には、生コン産業で働く労働者の法令違反の実態を告発、生コン価格の原価割れが大きな原因であることを説明し改善を求めるなど、労働関係法令を遵守させる取り組みを展開しました。
この労使によるアウトサイダー社への取り組みにより、上山商店と酒直レミコンは2004年に、和歌山共同建材は2005年に、和歌山県中央生コン協同組合に加入することになりました。
「4協組で協組連合会を発足」
そして、2004年、百瀬明治大学教授の「協同組合の基本理念である一人はみんなのために、みんなは一人のために相互扶助の精神を発揮すること、労働組合とは対立ではなく協力・共同することが大切である」との話を受けて、2004年、和歌山県生コンクリート協同組合連合会(中央、紀北、中紀、橋本・伊都の4協組)が発足しました。
「和歌山モデルと言われる協組運営」
2004年3月、和歌山県紀北地域は、生コン製造設備を70%削減する大規模集約化を実施しました。同年6月には、和歌山県生コンクリート協同組合連合会に日高協組と紀南協組が加わり、6協組が構成する連合会となりました。
そして2008年、アウトサイダーの1社が和歌山県中央生コン協同組合に加入したことで、アウトサイダー社のない12社8工場体制という模範地域となったのです。2013年当時、和歌山モデルと言われる協組運営を実現したのです。
第4回 人権問題シンポジウム 開催!
日 時:2024年12月7日 15:00~17:00
場 所:エルおおさか南館7階 南734
講 師:秋田 真志弁護士 テーマ:プレサンス元社長冤罪事件における
権力犯罪と人質司法
~取り調べ可視化が浮かび上がらせた
日本の刑事司法の闇~
資料代:500円
お問合せ:連帯ユニオン人権部 担当:武谷 新吾
TEL:06-6583-5546
労働組合活動を犯罪扱いさせてはなりません
「京都事件」は、ベスト・ライナー、近畿生コン、加茂生コンの3つの事件(労働争議)を併合審理する刑事裁判です。労働争議の解決金を受領したことが「恐喝」とされています。
争議解決にあたって、会社側に解雇期間中の未払い賃金、雇用保障、組合の闘争費用などを解決金として支払わせることは、裁判所や労働委員会でも当然の実務として定着しています。ところが、警察・検察は、関生支部は労働組合を名乗る反社会勢力で、金銭目当てで活動してきたそんなストーリーで前代未聞の事件を仕組んだのです。
企業の団結権侵害に対する抗議行動や団体行動を犯罪扱いする警察・検察の暴挙を許せば、憲法28条が保障した労働基本権がなかった時代への逆戻りです。裁判所は毅然たる姿勢で無罪判決を出すべきです。すべての労働組合のみなさまに署名活動へのご協力をよびかけます。
署名活動の実施要領
提 出 先:京都地方裁判所第2刑事部
署名の種類:団体署名を実施します(個人署名ではありません)
署名用紙は、 ココをクリック
集約と提出:第1次集約 9月末日(10月中旬提出)
第2次集役 10月末日(11月中旬提出)
最終週役 11月末日(12月中旬提出)
送 り 先:〒101ー0062
東京都千代田区神田駿河台3ー2ー11 連合会館
フォーラム平和・人権・環境気付
関西生コンを支援する会 ホームページ ココをクリック
TEL:03ー5289ー8222
デモクラシータイムスで、「関西生コン事件」の解説。刑事裁判で無罪になった二人の組合員と、組合員を雇った、組合員に仕事を出したことを背景にセメントの販売を拒絶され兵糧攻めにあっているセメント製造業者をインタビュー。また、「産業別労働組合」の歴史の経過を詳しく解説。
動画閲覧できます ココをクリック
ドキュメンタリー番組の前に放送されたMBSラジオ「関西生コン事件とは何か」がネットで聞けるようになりました。
以下のところから聞くことができます。
▼Spotify ココをクリック
▼Apple ココをクリック
▼Amazon ココをクリック
関生弾圧について家族の目から描いた『ここから~「関西生コン事件」と私たち』が5月10日、2023年日隅一雄・情報流通促進賞奨励賞に選出されました。詳しくはコチラ ココをクリック
第26回ソウル人権映画祭で上映されました。 ココをクリック
6月13日から開催される、第26回ソウル人権映画祭(ソウルマロニエ公園一帯)。
14日(金)に『ここから「関西生コン事件」とわたしたち』が上映されます。英語・韓国語・字幕、韓国手話付き。全22作品を上映。
映画 ここから 「関西生コン事件」と私たち
この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合潰しに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(左写真は松尾聖子さん)いまも各地で上映会がひらかれている。
お問い合わせはコチラ ココをクリック
ー 公判予定 ー
11月はありません |
---|