「関西宇部港SS・大阪中央威力業務妨害事件、大阪地裁」

連帯ユニオン関西地区生コン支部への権力弾圧をめぐる公判が8月20日、大阪地裁で開かれました。本日の公判は証人尋問です。

「警察主導で出された被害届」

検察は事件とされる2017年12年のストライキではなく、2000年前後や2010年頃の出来事などについての尋問に時間を費やした。それに対して弁護人から異議があり、異議は却下されたものの、「弁護人の言っていることはよくわかります。長い、シンプルにしてください」と裁判官が検察官に言った。
証人は証言のなかで、組合員の名前を「さん」付けで呼んでいるのに対して、検察が呼び捨てをしたため、弁護人が配慮の要請をすると「時間の短縮と考えていた」などと訳の分からない返答をし、裁判官を始め傍聴席に呆れた笑いが起こった。また検察は、ストライキのことを出荷妨害、出荷妨害と強調して言い続けた。
ストライキから7ヵ月後に被害届を提出したことについて弁護人が尋問したところ、証人は「元々被害届を出すつもりはなかったが警察がストライキの次の週から会社へ事情聴取にきて、警察と弁護士に助言され刑事事件にした」と答え、警察主導の被害届提出であったことが明らかになった。

●公判終了後、弁護団から本公判の解説と今後の方針を述べていただきました。

「公判のまとめ太田弁護士・井上弁護士(抜粋)」

太田弁護士
今日の植田組の社長は、今までのやり取りがメインで当日のことは、映像を見るというレベルの話。今日、弁護人が異議を何度も唱えたことで、かなりトーンダウンはできたのではないか。
「過去の経過があったから、うちが狙いうちされたんや」と言っていましたが、それも結局私はそう思っていますというレベルなのでこれも全く個人がどう思っているのかと、やっている側がどういう認識でやっているかというのは別の話である。
O執行委員とN執行委員が申し入れに行った際の録音が残っている。どこかで法廷に出して尋問に使用すると思う。丁寧な話し方に対してむしろエブクロさんのほうが「え~、うち関係ありませんやん」のように気楽に話している。いかに穏便に交渉しているのかということが、今後こちら側の立証の段階で明らかにしていきたい。

井上弁護士
私が担当したところは昔話の部分が中心で、昔話の部分なので基本的には関係ないだろうというところがベースにあるのですが、なぜか交渉にY氏が何度も来ていたというところを強調したかったみたいなので、回数制限をしようということで2回に抑えた。約10年間の2回しか会っていないのに、Y氏が大変なことをするために来たというようなストーリーを作ろうとしていたことは阻止できたのではないかと思う。
証人もあんまり検察官に迎合して無茶を言うのではなく、ある程度は正直に言っているところも多かった。実際の回数があんなものやったのではないかなと、それが記録としても残っているの、本件とはあまり関係の無い話を大々的に展開しているだけだと言うことはハッキリできたのではないでだろうか。

裁判傍聴に駆けつけていただいた支援者のみなさんには感謝します。本当にありがとうございます。これからも大津地裁や大阪地裁、京都地裁と公判は続きますが、関生支部は、勾留されている仲間を取り戻し、権力弾圧を粉砕するまで闘います。支援者のみなさんには引き続きご支援ご協力をお願いします。

正社員化要求したら「強要未遂」!?
「関西生コン事件」に見る労働三権の危機

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「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ 
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レイシスト(差別主義者)を使って組合破壊をしかける協同組合、ストライキを「威力業務妨害」、職場のコンプライアンス違反の告発を「恐喝」、抗議を「強要」、組合活動を「組織犯罪」、労働組合を「組織犯罪集団」と言い換えて不当逮捕する警察。
いま、まっとうな労働運動に加えられている資本による攻撃と「共謀罪のリハーサル」ともいえる国家権力による弾圧の本質を明らかにする!
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