藤原生コン運送(株)、大阪府労働委員会が2度目の不当労働行為企業と認定!

大阪府労働委員会は2022年3月25日、「藤原生コン運送株式会社」(大阪府茨木市西田中町2番31号)を労働組合法違反の「不当労働行為企業」と認定し、関西地区生コン支部が申し入れた団体交渉に応じなかったことを断罪しました。
さらに、大阪府労働委員会は「藤原生コン運送社」に対して、「当社が、貴組合が令和2年10月29日付け及び同年11月6日付けで申し入れた同年2月25日付け大阪府労働委員会の命令に基づく団体交渉に応じなかったことは、大阪府労働委員会において、労働組合法第7条第2号に該当する不当労働行為であると認められました。今後このような行為を繰り返さないようにいたします。と記した文書を速やかに労働組合に提出しなければならい」との命令を出したのです。

「大阪広域生コン協組の『労働組合つぶし』が発端」

「藤原生コン運送社」の不当労働行為は、大阪広域生コンクリート協同組合(大阪広域生コン協組)の関西地区生コン支部つぶし、いわゆる「労働組合つぶし」が発端なのです。
「藤原生コン運送社」と関西地区生コン支部は、生コン業界の再建・発展に向けて協力し、労使関係も安定していました。生コンの適正価格が実現したときには、非正規の正規化など労働条件の改善・向上も約束していた企業だったのです。
ところが、2018年から始まった大阪広域生コン協組の関西地区生コン支部つぶしに、大阪広域生コン協組の執行部から圧力と恫喝をかけられ、無理やり「労働組合つぶし」に協力させられたという背景があります。

「2020年10月にも藤原生コン運送社は不当労働行為企業と認定されている」

藤原生コン運送社が、連帯・関生支部の組合員を不当に雇い止めした事件について、大阪府労働委員会は2020年10月29日、労働組合法に違反する「不当労働行為企業」と認定し、「雇い止めがなかった状態に戻せ」などと命令を出しました。
ところが、藤原生コン運送社の経営陣は、現在においても、大阪府労働委員会の命令を履行しない態度をとり続けています。
大阪広域生コン協組の圧力もあり、藤原生コン運送社は、中央労働委員会に再審査申立をおこなっていますが、大阪府労働委員会の命令は有効であり、「命令履行」義務があるのです。

「懲りない藤原生コン運送社」

藤原生コン運送社が、大阪府労働委員会から2020年10月に、労働組合法違反の不当労働行為企業と認定され、救済命令が出されているにもかかわらず、再度、不当労働行為企業と認定されるという悪質な企業であることが露呈しました。

「大阪広域生コン協組の関西地区生コン支部つぶしは破たん」

大阪広域生コン協組に所属している「ナニワ生コン社」「浪速建資産業社」「藤原生コン運送社」「泉北ニシイ社」「五一社」「光榮・昌榮産業社」らは、以前に不当労働行為企業と認定されています。今回、「藤原生コン運送社」が、2度目の不当労働行為企業(違法企業)と労働委員会に認定されたことから、大阪広域生コン協組の関西地区生コン支部つぶしは破たんしています。
関西地区生コン支部は、大阪広域生コン協組に所属している「不当労働行為企業」に対して、大阪府労働委員会の命令を履行させ、解雇・雇い止めを撤回させ勝利するまで闘います。
あわせて、大阪広域生コン協組の組合つぶしと、協組側に便乗した警察・検察による権力弾圧を粉砕するまで闘います。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF

デモクラシータイムス 〈 2022.01.11 〉
池田香代子の世界を変える100人の働き人60人目
労働運動を〈犯罪〉にする国「連帯ユニオン関西地区生コン支部」事件
ゲスト:竹信三恵子さん(ジャーナリスト・和光大学名誉教授)
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関西生コン事件ニュース No.71 ココをクリック
関西生コン事件ニュース No.72 ココをクリック
2021年12月9日「大阪市・契約管材局と労働組合の協議」
回答が大阪市のホームページに掲載 
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賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み)

1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。
そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。
業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。
迫真のルポでその真実を明らかにする。

目次 : プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ

【著者紹介】
竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011-2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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