吉田生コン社の不当労働行為糾弾!地位確認訴訟控訴審の勝利判決集会&デモ
「吉田生コン社の不当労働行為糾弾!地位確認訴訟控訴審の勝利判決集会&デモ」(主催、関生支部・奈良ブロック)が7月10日、JR奈良駅前で開催され、102人の闘う労働者、市民が結集しました。
「高裁でも解雇無効の判決を勝ち取った!」
関生支部・安井執行委員の司会で集会がスタート。安井執行委員は「吉田生コン解雇撤回闘争は、地裁に続いて高裁でも解雇無効の判決を勝ち取った。会社側は上告を断念。本集会を起点に新たな闘いに挑む」と開会宣言しました。
「すべての労働者が安心して生活できる環境をつくろう!」
主催者挨拶では、関生支部・湯川委員長が結集した仲間に、日頃の関生弾圧支援のお礼を述べたあと、「吉田生コン闘争では、控訴審で解雇無効の判断がされたことは喜ばしいが、私たちは上告して争う方針だ。不当解雇は明確な不当労働行為との認定と、解雇によって発生した実損回復を勝ち取る闘いに挑む」と吉田生コン闘争の新たな闘争方針を示しました。そして湯川委員長は、「労組法が形骸化されている昨今、外国人を含めた労働者の生活や権利が奪われている。労働組合のストライキや法令順守活動が犯罪とされる現状を変えなければならない。おかしいことに声をあげることを犯罪にさせない闘いが重要だ。すべての労働者が安心して生活できる環境を共につくろう」と行動を提起しました。
「完全勝利するまで闘う!」
当事者の吉田生コン分会2名からの決意表明。F組合員は、2019年、吉田生コン社の組合潰しの懲戒解雇攻撃と解雇撤回、その後の配置転換の不当労働行為などの闘いを振り返り、「勝利するまで闘う」と決意を表明しました。
Y組合員は、「5年間の吉田生コン社との闘いを支援してくれた仲間に感謝する。解雇無効だけではなく、吉田生コン社の謝罪と実損回復、そして原職復帰を勝ち取るまで闘う」と決意表明し、引き続きの支援を要請しました。
「私たちも反転攻勢の闘いに起つ!」
懲戒解雇撤回闘争に勝利した吉谷宏子さんからの特別報告。吉谷さんは、懲戒解雇撤経緯、裁判闘争、現場闘争を話したあと「大阪高裁で解雇撤回逆転勝利判決を勝ち取ったのは、関生をはじめとするみなさんの支援のおかげだ。高裁判決は、労組と女性差別を認定するなど踏み込んだ内容だった。セクハラ・パワハラとの闘いを関生・奈良ブロックの仲間と共に10年以上闘ってきた。私たちも反転攻勢の闘いに起つ」と報告。最後に「11.19労働者集会への結集を」と呼びかけました。
「関生弾圧は失敗だったと資本と権力に言わせよう!」
連帯アピールでは、関生弾圧を許さない奈良の会・斉藤日出治代表は「吉田生コン闘争裁判傍聴には、奈良から30名の動員で臨んだ。企業を超えた横断的に労働者の条件を向上させる関生運動と今後も共に闘う」。
I女性会議奈良・畑三千代代表は「I女性会議は全国組織の女性団体だ。関生はジェンダー平等を歩む道に取り組んでいる。保育園の就労証明書を求めたことが犯罪とされたことには驚きだ。市民が弾圧されることのないように、共に闘う」。
改憲・戦争阻止大行進奈良の増田代表は「加茂生コン事件無罪、解雇無効の勝利を喜んでいる。資本と妥協せず、改憲・戦争と闘う関生弾圧を粉砕しよう。私たちは、教員の解雇反対で闘っている。戦争情勢のなか、関生の反撃と改憲・戦争反対の闘いは一体だ。組合員が原職復帰するまで共に闘う」。
全港湾大阪支部・小林委員長は、反弾圧実行委員会設立の経緯と5年間の闘いを総括したあと「全港湾にも不当労働行為の攻撃があった。ビラ配布や街宣など、この間怯むことなく関生が行動で闘ってきたことを継承していく。関生弾圧は間違いだった、失敗だったと資本と権力に言わせよう!」と、各代表者が発言しました。
「大阪広域生コン協組・吉田生コン社への闘いを強化する!」
集会のまとめを関生支部・細野書記長が提起しました。細野書記長は、目的と意義が確認された集会だったことを話したあと「次の奈良での集会は、完全勝利集会だ。組合員が職場に戻るだけではなく、活き活きと働ける職場をつくる。大阪広域生コン協組への反撃行動では、暴力団関係者ら使った関生潰しが明らかとなったこと、そもそも反社会的組織は大阪広域生コン協組だと、近畿圏に行動を展開している。大阪広域生コン協組の地神、大山、木村など執行部を刷新し、吉田生コン社の態度を改めさせる闘いに挑む」と行動を提起しました。
そして、細野書記長のリードで「団結ガンバロー!」を参加者全員が唱和して、デモ行進に移りました。
「奈良市中心街で市民らから注目を浴びたデモ行進!」
デモ行進は、JR奈良駅を出発し、三条通を東へ進み猿沢池までのコースです。旗や幟がはためき、太鼓と鉦のリズムと元気いい軽快なデモコールのデモ隊は、奈良市中心街を行き交う市民らに注目を浴びました。
観光に来ている外国人がデモ行進をスマホで撮影している姿や、デモ隊に手を上げて声援を送っている姿が見られたのが印象的でした。
解散地点では、安井執行委員から集約と総括が提起されて、お開きとなりました。
平日の月曜日で暑さが厳しいなか、集会デモに駆けつけてくれた仲間のみなさんに感謝します。大阪広域生コン協組の関生潰しを粉砕し、吉田生コン闘争完全勝利をめざして関生支部は闘います。引き続き、ご支援をお願いします。
関生弾圧について家族の目から描いた『ここから~「関西生コン事件」と私たち』が5月10日、2023年日隅一雄・情報流通促進賞奨励賞に選出されました。詳しくはコチラ ココをクリック
映画 ここから 「関西生コン事件」と私たち
この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。10月下旬から各地で上映運動がはじまった。10 月 23日には「関西生コン労組つぶしの弾圧を許さな い東海の会」が名古屋で、11月6日には「労働組合つぶしの大弾圧を許さない京滋実行委員会」京都で上映会。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合つぶしに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(写真右は京都上映会 で挨拶する松尾聖子さん) 今後、11月13 日には護憲大会(愛媛県松山市)、同月25日は「労働組合つぶしを許さない兵庫の会」が第3回総会で、12月16日は「関西生コンを支援する会」が東京で、それぞれ上映会をひらく。
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検証•関西生コン事件❷
産業別労組の団体行動の正当性
A5判、 143ページ、 定価1000円+税、 旬報社刊
『検証•関西生コン事件』第2巻が発刊された。
巻頭には吉田美喜夫・立命館大学名誉教授の論稿「労使関係像と労働法理」。企業内労使関係に適合した従来の労働法理の限界を指摘しつつ、多様な働き方を基盤にした団結が求められていることをふまえた労使関係像と労働法理の必要性を検討する。
第1部には、大阪ストライキ事件の鑑定意見書と判例研究を収録。
第2部には、加茂生コン事件大阪高裁判決の判例研究を収録。
和歌山事件、大阪スト事件、加茂生コン事件。無罪と有罪の判断は、なぜ、どこで分かれたのか、この1冊で問題点がわかる。
[ 目次 ]
刊行にあたって—6年目の転機、 無罪判決2件 が確定 (小谷野毅)
序・労使関係像の転換と労働法理 (吉田美喜夫)
第1部 大阪ストライキ事件
・関西生コン大阪ストライキ2次事件・控訴審判決について (古川陽二)
・関西生コン大阪2次事件・鑑定意見書 (古川陽二)
・「直接労使関係に立つ者」論と団体行動の刑事免責 (榊原嘉明)
第2部加茂生コン事件
・労働法理を踏まえれば無罪 (吉田美喜夫)
・労働組合活動に対する強要末遂罪の適用の可否 (松宮孝明)
割引価格あり。
お問い合わせは sien.kansai@gmail.comまで。